凡そ、平凡。-ohyoso,heibon.

副業的サラリーマンの競馬バカが、そんなコトとは全く関係なく、日々のうつらうつらしたことをあーだこーだと語る、趣味の駄文。

GUNDAMみっつ。

2010年09月30日 | 本・漫画
えー、久々の更新で、…。
つうか、ホントにね、このBLOG、別に「評論BLOG」にするつもりはさらさらないんですけどね。

そういうネタばっかりです。

あんまり日常的なことを書きたくないな、ってぇのもあるんですけど、
そうなると「レビュー」ばっかになってしまう、と。

まぁ、どうでもいいんですが。

で、ガンダム。

あれですね、ワタシら「昭和40年世代の男子(?)」には、多分特別な想いのあるアニメではないか、
と思います。

全く観たことない、ってぇ人を、見たことがない。
好きか嫌いか、ハマったかハマらなかったかはともかくとして。

かくいうワタシ、所謂「ファーストガンダム」である「機動戦士ガンダム」が初めて放送された当時、中学生でした。
もうそろそろ「子供向けアニメもどうなの?」ってぇ年頃。
そんなワタシや当時の友達が、「それでも土曜日の部活をサボってでも観たい」と思ったほど、衝撃的な作品でありました。

主人公がカッコ良くないし、同年代。…大体にして「引きこもり」ですよ、アムロって。
学校にいたら苛めてたかもしれないくらい、性格が暗い。
ガンダムにしても、決して格好良くない。
敵キャラつうか、やられメカのザクが、さながらショッカーの戦闘員の如くどっさりと出てきて襲いかかってくる。
そして、ショッカーの戦闘員ほど、あっさりやられない。
そして、ライバルキャラのシャア。
ムカツクぐらいカッコ良くて強いが、あまりにあざとくていわくありげで、怪しい。

それまで放送されてきた「ヒーローロボットアニメ」とは完全に一線を画してました。

いや、当時、どんだけハマったことか。

学校の廊下で友達とすれ違うと、何の申し合わせもしていないのに、
いきなり
「ガンダムとグフ」の一騎打ちが始まったり。

友達三人が縦列で走って来て、
「ジェットストリームアタック」かけてきたり。
でも決まらずに、先頭の一人が
「俺を踏み台にしたぁ~?!」
なんつってみたり。

何の脈絡もなくいきなり、
「左舷、弾幕薄いぞ!何やってんの!!」
なんつってみたり。

授業始まる前に友達が、
「悲しいけど、これ、戦争なのよね」
なんつってみたり。

まぁ、そんなことが日常的に繰り返されていた、ワタシの中学時代。

しかして、なんでしょうかね。

ワタシ、この先に一大ブームとなって、「シリーズ化」されたガンダムには
ほぼ乗れなかった。
「1年戦争の7年後」でしたっけ?…「機動戦士Zガンダム」。
観ましたけどね…どうにもダメ。
むしろ路線変更しつつ「子供向けに回帰した」、「機動戦士ガンダムZZ」の方が…
つうても、…これをガンダムつうて良いのか?
という疑問が付きまとって…。

それ以後、殆ど「ガンダム」なる作品に触れることが無くなり…。

劇場版で、「1年戦争シリーズ最終作」となるはずだった「逆襲のシャア」は観に行きましたが…
もうね、劇場出たあと、ものすごく憤慨していた覚えがあります。
「何やってんのぉ!!」(ブライト・ノア風に)
てな感じ。

で、その後。

えー、放送局がTBSに移って製作された「ターンA」には興味なく…
ガンダム正史を焼き直ししようとした「ガンダムSEED」シリーズには付いていけず…。

なんだかなぁ…
と思っていたところに始まったのが、

機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」
でした。

「ガンダム」ではない世界観。
宇宙世紀ではなく、西暦。
現実にダブる内戦・紛争。
テロか、軍事介入か…見分けのつかない「正義」。

ワタシ的には、「一年戦争」ぶりにハマった「ガンダム」でありました。

つうか、本来、「ガンダム」じゃなくても出来るストーリーを、敢えて「ガンダム」でやった、つうところが、斬新でありました。

で、こっからが、今回のネタ。

ええ、マンガなんですよ、マンガ。

9月18日に公開された劇場版ではなく。

機動戦士ガンダム00 in those days
作/高河ゆん

えー、ダブルオーにてキャラクター原案をされた、女性マンガ家・高河ゆんさんが、みずから「ダブルオーのストーリーの中では描かれなかった、各キャラクターのサイドストーリーを」描いた短編集。

ガンダムらしい戦闘シーンなんてぇのは、全くありません。
ただ、刹那が、マリナが、ロックオン兄弟が、ティエリアが、アレルヤが、…
「ソレスタルビーイングの戦い」に何を見ていたのか。
そして、どう生きていくのか。

そしてリヴォンズが、「人類の革新」を促す中で、何を感じていたのか。

そういうことが、短いエピソードの中で描かれております。

まぁ、「違う」と感じる方もいるかも知れませんが、あながち「外れていない」と
思いましたよ、ワタシは。

読まなくても「劇場版」は十分楽しめると思いますが、これを読んで、ワタシは思いました。

「ああそうか、ガンダムって、あくまで兵器で、道具で、ストーリーの中では重要ではないんだ」、と。

そういや、「ファーストガンダム」もそうだった。



そして、対極的に、「ガンダムこそが主人公」のマンガ。

機動戦士ガンダムUC バンデシネ
作/福井晴敏
画/大森倖三

えー、こちらは福井晴敏さんが小説として書かれている「ユニコーン」を、大森倖三さんが漫画化した作品。
…アニメ化(劇場版…でしたっけ?)もされているようですが…

こちらは文字通り「ガンダム正史」の最新作で、「逆襲のシャア」から3年後の世界が描かれております。
現在、1巻発売中。

初めてコロニーが造られ「スペースノイド」という言葉が遣われた「宇宙世紀元年」に起きた、「爆破テロ」の悲劇。
…それから1世紀。
100年前の事件の鍵となる「ラプラスの箱」、そして地球連邦によって新たに作られた「悪魔のガンダム」ユニコーン。
「ラプラスの箱」を探す、ネオジオン残党。
そして、一人で行動を起こす幼い「皇女」と、それら全てに運命的に拘わってしまう少年・バナージ。

…えー、書いていてさっぱりわかりません、ワタシ。
読んでても解らなかったし。
ともかく、1巻の段階では伏線だらけでロクに「人物紹介」も「背景説明」もされてませんので、
「小説読んでいること」が前提で描かれているんだろうなぁ、としか言いようがありません。
…なんでガンダム正史って、こうなんでしょかね。

「あなたならこれぐらいのこと、知ってるでしょ?…え、知らない?…そりゃーあなた、ガンダムを観る資格ないですよ」的な突き放し。
いや、そういうつもりはないかも知れませんがね、作品としてはとっても不親切。

数ある「ガンダム漫画」の中では、画力的に魅力を感じる大森さんでありますが、
どうにもね、…
作品自体が、これでどこまで解るのか…不安。

ワタシだけでしょうかね。


そして、ある意味王道・ある意味外道。
機動戦士ガンダム戦記 U.C.0081‐水天の涙‐
作/夏目雅人

PS2でゲームとして作られた「機動戦士ガンダム戦記」をベースにして、所謂「裏1年戦争」を描き続けてきた夏目雅人さんの最新作。
現在2巻発売中。

これまでの作品が「一年戦争中、本編とは関わりのない兵士たちの、語られない戦い」を描いてきた夏目さんですが…
今回は「終戦から1年後」の世界。

今だジオン残党の反攻が絶えない中、地球連邦軍は遊撃特務部隊(ゲリラ殲滅隊)「ファントム・スイープ」を組織する。
部隊長に抜擢されたのは、かつて1年戦争で「41号作戦」を成功させた「英雄」、ユーグ・クーロ大尉。
一方、徹底抗戦を続けるジオン残党は、若き隊長エリク・ブランケ少佐を中心とする特殊部隊「インビシブル・ナイツ」へ、「水天の涙」作戦の開始を伝える…。


えー、夏目さんの「戦記シリーズ」つうのは、「ガンダムの形をした戦争マンガ」。
常に「戦争自体の矛盾」を描いております。
上層部に嵌められて「部下殺し」の苦渋を舐め、「作られた英雄」に祭り上げられたユーグ。
「独立の志」を胸に軍に志願するも、1年戦争では戦うことすらできなかったエリク。

前の「LOST WAR CHRONICLES」でも、「宇宙(そら)、閃光の果てに…」でもそうでしたが、

両軍の主人公同士には、あまり「戦う意味」なんてないんです。
連邦軍側の主人公は、「殺したくてやってるわけじゃないし、こんなの早く終わらせたい」と思うばかりですし、
ジオン側の主人公は、ただ「誇りの為」「理不尽が許せないだけ」「まだ終わっていないから戦うだけ」。

前線で戦うのは兵士達ですが、戦争を続けるのは政治の事情である、と。
でも、そんなことは一兵卒には何の関係もなく、ただただ、消耗戦だけが繰り返される。

で、思うわけです。
「戦争なんていつまで続けるんだ」、と。


戦記シリーズの「ガンダム」は連邦側の主人公の乗機として登場しますが、あくまで兵器。
とてつもなく強いわけでもなく、撃たれたり斬られたりすれば普通の壊れます。
戦いから戻ってくれば、外装は弾痕だらけになってたりします。
…こういう描写がね、良いんです。
「戦って、カッコ良く勝つなんてことはないし、潔く散るなんてこともない」

戦うこと自体に意味なんかない。

むしろ、「この人達、戦わずにすむ方法はないのだろうか」、と。

常々、夏目さんの作品にはそう思わされます。
そういう意味で、「ガンダム漫画」としては秀逸。


まぁ、最初に書いたとおり、ワタシらの世代にとって「ガンダム」は通り道的作品でしたから、どの作品が好きで、どこに魅力を感じるかは、人それぞれだと思いますが…。

ワタシはガンダムの魅力てぇのは、
「アムロが戦争の英雄になってしまう」という、悲劇的な世界観だと思ってますんで…

割と「00」や「戦記」の方がしっくりきます。

…多分、「正統なガンダムファン」には「邪道」なんでしょうが…。














何故だかは知らんが・・・。

2010年08月27日 | 本・漫画
えー、早朝です。
何故この時刻に更新しているんだか、ワタシ。
…前の日3時間しか寝てない状態で仕事に出て、帰ってきたらひたすら眠かった為にも拘わらず、「むつみのラーメン」を食べに出て、満腹になった。
そして眠気が頂点に。



…休みだというのに、5:00に目覚めてしまった。

…つうか、老人になりつつある自分。
…あとは散歩にでも…

行くかいっ。
暑いわっ。

…すっかり「干物男」状態。

てなわけで、「他の方法」で散歩。
最近やってなかったネットサーフ。
…あ、別ブログでの「おぴぐさん」もやってないわ。
そっちも散歩っちゃ散歩。

えー、そういう話をしたいのではなく。



攻殼機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「攻殼機動隊 2ND GIG」。

えー、鬼才・士郎正宗氏の代表作が、”原作”。
そして、さらに鬼才・押井守監督を
「世界の押井」にした映画「攻殼機動隊  THE GHOST IN THE SHELL」。
続編「イノセンス」。
そして、PRODUCTION I.Gによりテレビシリーズとして復活。
その間にも、士郎正宗氏によるサイドストーリーや続編の発表…などなど、
「気がつけば息の長い作品」になっている、
「攻殼機動隊」シリーズ。

で、今回は、
原作:士郎正宗
   PRODUCTION I.G
作画:衣谷 遊
マンガ版「攻殼機動隊 STAND ALONE COMPLEX」

衣谷 遊さん。
正直、この方のオリジナル漫画は全く読んでいません。
これまで触れたものつうと、
「デビルマン黙示録~AMON」
「アルクペイン」(ヒーロークロスラインシリーズ)
くらい。
正直、とっても良い「リメイク」をする方ではありますが…
絵柄が、ねぇ。
これは個人的趣味の世界になりますから、どうこう言ってはいけないんですけど…
正直…好きじゃない。
なぁんか…バタ臭いつうか、ごちゃっとしている、つうか、観辛いっつうか…
まぁ、そもそも「原作」の士郎正宗氏の作品も、「情報描き込み量が膨大」なんですけどね…そういうのとも、ちょっと違って…

でも、結構読み返してしまう。

「AMON」は何度読み返したか。…ラストでは「ホロっ」ともしました。

でもねぇ、…絵柄が…

てなわけで、「攻殼」自体はちょっと前に発売されていたんですが、ちょっと足踏みしてしまい…
先ごろ、ようやく購入。

…ここ最近、ひたすら読み返してます。

ストーリーは、テレビシリーズ「STAND ALONE COMPLEX」を、再現。
全く、脚色なく。
…こんなに「オリジナル通り」描いてどーすんだ、位に。
…まぁ、ちょっと主人公「草薙素子少佐」が若いんぢゃね?…とか、準主役「トグサ」君がカッコ良すぎねぇか?…とか、まぁ、まぁ、あるんですが…。

それでもね、ちゃんと描いてらっしゃる。

実のところ、テレビシリーズの最初の方、数話逃して観ていなかったもんで、改めてこういう形で読めて、「ああ、そういや、こういう話だったな」という反芻ができるあたり、ワタシとしては有難い。

でも、なんで今だ、「攻殼機動隊」なんだろか?
決して万人向けの話ではないですよ、これ。
内容もかなり「右寄り」ですし。
「サイバーテロが横行する近未来に活躍する、首相直轄の『合法的無制限捜査』できる機動隊の活躍」ってぇのも、ねぇ…。
ある意味、怖い。

それでも、ワタシは士郎正宗氏の作品の中では「アップルシード」と並んで好きな作品ではありますが…

この作品に触れる度に思ってしまう。

「これが受ける時代って、ぶっちゃけ危険だよな」と。





   

お先に失礼。

2010年06月14日 | 本・漫画
えー、ついに完結いたしました。

原作版『鋼の錬金術師』/荒川 弘さん。


…いやぁ、久々に「少年冒険活劇漫画の王道」たる大団円。

読後感、かなり爽やか。
シーブリーズで頭洗った後のごとく。
…いや、違うかちょっと。

つうか、11日朝に「少年ガンガン」7月号買いまして、…
何度読み返したことか。

今回のアニメの方がほぼ忠実に進行しているなかで、ぎりぎり追い付かれず離さずのペースで最終回。
しかも余すトコなく描き切ってます。
いやぁ、荒川さん、大変だったでしょう。
たぶん、これが沙村広明さんだったらとっくに追い抜かれているに違いない。

いや、ジャンプやマガジンやサンデーの漫画だったら大体アニメに追い抜かれるし。

そういう意味でもスクエア・エニックスも頑張った。偉い。


内容は…アニメ版あと三回ほど残ってますからね、書けません。
ただ、昨日の放送で6月号の出だしくらいまでやっちゃってますんで、残りはかなりじっくり描かれる気がします。
これも嬉しい。


何にせよ、連載開始からではなく、アニメ前シリーズからの付き合いではありましたが、これほど読み終えてスッキリした作品は昨今ありません。

昨今の漫画・アニメにありがちな「続編」は望みませんが…
外伝ならアリか?

ハルシオンな乱痴気。

2010年05月13日 | 本・漫画
あっけらかんと重い話を描く「沙村広明」(竹易てあし)氏の最新作が今回のネタですが今作は久々にギャグ漫画でしかもあの絵柄とノリそのまんまでどーすんのよこれ、てなモンで。

てなもんや四度笠。
意味不明。

てゆーかですね、この人がかつて描いた漫画に、「涙のランチョン日記」という、まんま「嫌われ松子の一生」をパロったようなギャグ漫画がありましたが、ノリはそのまんま。

つうか、要するに、「ギャグとシリアスの配分が逆転した『無限の住人』」っていうのが、このヒトにとってのギャグ漫画なんだろうなぁ、と。
基本、変わらず。

あ、タイトル書き忘れた。
『ハルシオン・ランチ』
講談社・good!アフタヌーン連載。単行本一巻発売。

部下に横領され会社を潰した元経営者で現浮浪者の40歳・化野 元(あだしの・げん)。
ある日河原で釣り(食料確保)している時に現れた美少女ヒヨス。…と思いきや、これが「地球外物体」な上、「無軌道かつ無邪気に何でも食ってしまう」トンデモな存在であった。
で、この二人にブラコンで科学オタクのニートガール・メタ子がお節介を焼き、化野の資金を「女に騙されて」横領した元・タラシの沖進次が暴走し、ヒヨスと同じ「地球外物体」ながら常識的なトリアゾが呆れ、「気の毒な存在」のアスキー犬がツッコミを入れると言う…

要するに、「笑える人」と「ひく人」に二分される内容。
これがツボならハマるし、そうでない人には全くお薦め出来ません。


ちなみに一巻の帯には、非常に「もうしわけ」程度のちっさい字で、こういう宣伝。
「太陽系一番の爆笑をあなたに!」

いや、それはないわ。


とりあえず、ワタシにはツボでした。
しかして、そんな自分の感性に、最近疑問を持ったりして。

健全て何?

阿修羅、再び。

2010年03月16日 | 本・漫画
えー、定期的にきちんと更新できれば良いんですけど、どーにも元々が「気まぐれ」なもので。
思いついて、さらに、「書こうか」という気力がある時にしか更新できない。
・・・・まぁ、そんなに気張っているわけでもありませんが。

こういうひとがたまに羨ましくなります。

てなわけで、今回のネタ。

怒れる漫画家・高橋ツトム氏の、実質的最新作・・・・なんでしょうか、

地雷震 DIABLO』。

…まぁ、実際、第1巻が発売されてからちょっと経過しているんですけど、ね。

講談社が昨年発刊した『GOOD!アフタヌーン』の初号より連載開始・・・・というか、連載再開・・・・という、「怒れる漫画家」の原点的作品。

もともとは「コミックアフタヌーン」に連載していた作品。
新宿署「最凶」の刑事・飯田響也が、世俗を反映したような難事件・怪事件・凶悪事件を、人種も管轄も、そして法すらも超えて解決…というか、「潰して」ゆく話。
飯田の冷徹すぎるほど冷ややかなキャラクターに対して、周囲の人たちの温かさ、犯人達の「脆さ」の対比が、何とも言えない「味」な作品でした。

良い作品なんですけどね、ある意味、精神衛生上、悪い作品でもありました。

で、これ以降、「スカイハイシリーズ」だったり「士道」だったり「爆音列島」だったり…あらゆるジャンル・作品で「世の矛盾」を描いてらっしゃるわけですが…。

昨年夏、新雑誌発刊と同時に、「最凶の漫画」が復活するという…

ああ、とうとう、やっちゃうのか。

満を持して、というか、やっぱり、というか。

それにしても、一度完結させたのに、何故この人はこうも「復活」させてしまうのか。
しかも、結構、「キツイ」話ばっかり。

で、最新作「DIABLO」。

某国との国境に位置する島「天座島」にて、全島民が焼死する、という怪事件。
国家がひた隠しにする秘密。
頓挫する捜査。
…そして、事件から1年近くが経過。
石川県警に属する刑事・木暮太一は、隠居生活にある飯田響也に協力を求める。
事件の真相に迫る「重大な秘密」を持ち、飯田が失った「視力」を補う約束を携えて。

しかし、飯田達が動き出すよりも先に、事件の「中心」にいる「悪魔」達が動き出した…。
二つの「国」に対して、自分達の「存在」を認めさせるために。

てな感じでしょうか。
…えー、かなり「抽象的」に書いてみたので解り辛いかと思いますが。

確か、「地雷震」シリーズの初期にも「国境の島での惨劇」はありましたが、今回は「本土上陸」の上に、「細菌テロ」にまで発展しそうな話。

既に「刑事ではない」飯田が、この事件にどう立ち向かうか…

立ち向かう、つうより「破壊する」…なんでしょうけど。

高橋ツトムさん、好きな作家さんではあるし、その才能も認める…つうか脱帽してしまうんですけど、たまに「そこまで描いちゃうのか」と思う時があります。
ある意味「怖いもの知らず」な方。
特に「地雷震」シリーズについては、正直、「これを載せる講談社が凄いのかも」と思ったことがあるくらい。
ここにきて、またこのシリーズを復活させる、つうのは、やっぱり思うところがあるのでしょう。

どんな「矛盾」なのだろーか。

またも「恐る恐る」読み続けることになるでしょうが…。




それがお茶の心といふものです。

2009年07月29日 | 本・漫画
てなわけで、皆様。
終わってしまいましたよ、
西森博之作、「お茶にごす。

ホントに、あっさりとした飲み心地で。
真夏の麦茶のごとく。

ミネラル入りです。

内容については・・・発売当日ですからね、全く語れませんが…。

予想通りといえば予想通り。

らしいといえば、らしい。

これ以上描く必要はないだろう、という終わり方。

「これで解れよっ!」つうくらいの潔さ。


良かったねェ、ホントに。

この一言で表現させて頂きます。

終わりと始まり。

2009年07月02日 | 本・漫画
えー、ココんとこPCで更新できる時はするようにしております野楽亭でございます。
…そーでもしないと、ホントに「パソコン嫌い」になりそうなので。

あれですよ、うちのパソコン「ラヴィ先生」よりも、会社の「日立の一体型」に触ってる時間が10倍くらいなのですよ。
…いやぁ、触りたくなくなりますね、キーボードに。
つうか、パソコンのメールは嫌いになりました。

てな話とは別で。


えー、ひとつの物語が終わりました。

浦沢直樹×手塚治虫PLUTO」。

以前にも書きましたが、「神様」手塚治虫さんが書いた名作「鉄腕アトム」の、これまた名エピソード「地上最大のロボット」を、現代の巨匠・浦沢直樹氏がリメイク?した作品…
リメイクつうか、オマージュつうか、カバーつうか、トリビュートつうか…。
ともかく、そういう作品ですが…

もー、はっきりと、「浦沢作品」ですね、これは。

手塚先生が「ライフワーク」としていた、「戦争の残酷さ、それを止めない人間の愚かさ、そして平和への願い、命の尊さ」を、浦沢さんのテイストで確実に描いてはいるのですが…

なんか、「MONSTER」のラストを思わせるような…というか、石ノ森章太郎さんの「人造人間キカイダー」のラスト・「人間になったピノキオは果たして幸せになれたのでしょうか?」という問いかけを思い出しました。

「憎悪からは何も生まれない」…確かにそうですが、「憎悪を知ってしまった」アトムは、果たして「強く優しく正しいロボット」のままでいられたのでしょうか?
…ラストシーン、「アトムの頼み」をきいて解放されたブラウ1589の行動。
あれは人間そのものですな。
そして、それを頼んだアトムの真意は…?

やっぱり最後には「謎」が残ります。

つうか、ちょっと、「ゾッ」としましたね、ワタシは。


そして、ひとつの物語が始まりました。

浦沢直樹+長崎尚志BILLY BAT」。

浦沢さんが講談社・モーニングで描く、「20世紀少年」よりも遥か昔の「昭和」。

物語は1949年・終戦直後のアメリカと日本。
第二次大戦後・「赤狩り旋風」が吹き荒れるアメリカで、大人気漫画「ビリーバット」シリーズを描く日系人・ケヴィン・ヤマガタは、ひょんなコトから自分の生み出したキャラクター・ビリーそっくりの絵が日本に存在することを知ってしまう。
周囲の反対を押し切って日本に渡った彼は、GHQに復帰し、「自分の絵の原型」の捜索を始めるが…
古文書に描かれた「黒蝙蝠」やかつて殉死した兵隊の腕に描かれていた白い蝙蝠、同僚への殺人疑惑、そして続く謎の事件、GHQ上層部や街の実力者の暗躍(?)、
…売春婦たちが「神」と呼び祈る「白蝙蝠」の絵。

…謎の人物が次々現れては謎の行動を取りまして…幻惑されますな、こりゃ。
つうか、1巻目読んだ限り、さっぱりわかりません。

多分、普通の漫画家がこういうの描いたら、「未完」で終わるか、中途半端な辻褄合わせで終わっちゃう気がするんですが…

なんせ浦沢作品ですから。
多分最初に予測した終わりにはならない。


どーゆー展開になるんだか想像したところで、常に上行かれちゃうのは目に見えてます。
なんで、単純に物語を愉しもうか、と。

ただ…。

どんぐらいの長さの物語になるんだか、それすら想像できない。
またマンガの山が出来そうな悪寒。






すいません、読んでません。

2009年06月18日 | 本・漫画
えー、…村上春樹氏の最新作にしてベストセラー『1Q84(いちきゅうはちよん)』を、「IQ84(あいきゅうはちじゅうよん)」と読んで、相方に「馬鹿」呼ばわりされたモノですこんにちわ。

それはオレの知能指数。

てなわけで、1Q84様、コメントありがとうございました。…というのが本題ではなく。

…なんか発売12日にしてベストセラーらしいですな、本作。
確かに私の浅い記憶の中でも、…「ねじまき鳥クロニクル」以来なんですか?
あれ、いつでしたっけ?
つうか、文庫本になったのを買った覚えはあるんですが、…
読んだ覚えがない。
まるで村上春樹氏の小説の登場人物のような記憶の薄さ。


つうか、私にとっての「村上春樹」氏つうと、
20代前半に「ノルウェイの森」が大ベストセラーになり、…
ちょうど「もーなんでもいーから活字読みたい」中毒にかかっていた私が、山川健一
氏やら村上龍氏やら高橋源一郎氏などと合わせて読み漁った時期の作家さんで…

風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」「ダンスダンスダンス」…で、ちょっと間隔あいて、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」などなど・・・
なんだがやたら読んだ覚えはあるのですが、実際に印象に残っているのは、
村上朝日堂」だったり「羊男のクリスマス」だったり「パン屋再襲撃」だったりするという…

要するに、「熱心な読者ではない」わけです。

ただ、「独特な文章と独特な思想の持ち主」であろう、と。
つうか、良く言えば「純粋なコドモ大人」(良く言っているのか?)、悪く言えば「世間知らず」(明らかに悪く言っている)な人なのではないか、と。
そんな風に思えたあたりから、パッタリと・・・読まなくなりまして。

つうか、そうやって読み漁っているあいだに、「永倉万治」さんに出会ってしまい、「不良コドモ親父」に傾倒してしまったわけです、ワタシが。

ただ、そんなワタシでも、「日本の文学界の中で、村上春樹さんの作品とその感性というのは、やっぱり必要不可欠である」とは思います。

なぜって?

「こんな世界、間違ってるようぅ」って面と向かって駄々こねる「良識者」なんていないじゃないですか、日本人には。
どっかで折り合いつけちゃうもんです、大人と呼ばれる人たちは。
…それも必要ですけどね。

でもたまに言いたくなる。
「間違ってるよ」と。
しかも、力強くでなく、さりげなく。

そんな感じがするのです、村上さんは。
・・・龍さんではなく、春樹さんは。

今作についても、正直、読むかどうかわかりませんが、
多分好きな人には受け入れられる作品なのでしょう。

そんな気はします。










お茶濁さない。

2009年06月17日 | 本・漫画
えー、この味で純な初恋。
まるで、「ペットボトルなのに高級玉露」。
…何のことやら。

てなわけで、以前にも書いたことがありますが、

週刊少年サンデー連載中

お茶にごす。
西森博之


かつては殆んど毎週購読してましたが、引っ越しとともに、買うのを止めたサンデー…ですが、
最近、また買い続けてます。

…ただ、この作品の為だけに。


えー、西森氏の作品つうのは、基本的に「気の良い不良(というか、フツーの基準から外れた高校生)の日常を、すっとぼけた味で描く」という路線。
…基本的というより、ぶっちゃけ、全作品これ、です。

「今日から俺は!」
「天使な小生意気」
「道士郎でござる」
刑事モノの「甘く危険なナンパ刑事」も、原作のみのファンタジー「スピンナウト」も、設定は違っても味は一緒。
全て、「不良高校生のツッパらない」天然ボケ漫画。
が、…

なんか、まろやか。

つうか、たまにホロっとさせられる。


【その驚異的な戦闘力と容姿から、上級生や他校の不良、街のチーマーに、「デビルまーくん」の異名で恐れられる高校一年・船橋雅矢。
彼は、小学生時代からの仲間・山田 航とともに、「不良を辞め、ロハスに生きる」ことを決意し、茶道部に入部。
が、そこは女の園。
曲がったこととネギと不良が嫌いな夏帆や、トコトン草食系事なかれ主義のチカ、そして優しく美しく天然な姉崎部長と、ごく普通の先輩方で構成された、雅矢達の「喧嘩に明け暮れたこれまでの日常」とはオオヨソかけ離れた世界。
雅矢と山田はこの世界で「ロハスに」生きていけるのか?!】

という話を、実にゆるーく描いてます。

単行本は既に8巻。
7月には最新9巻が刊行されますが…


ここ数回、「姉崎部長卒業編」に入ってまして、これがナカナカ切ないとゆーか、「ああ、高校生らしい」懐かしさを感じさせる話となってます。

茶道部の仲間や周囲の友達との交流により、次第に「人間らしく」なってゆく雅矢。
いつしか目的は「ロハスな生活」から「優しい人になる(=心を持つ?)に変わってゆきます。
が、それは、「切ない初恋」の始まりでもありました。
…って、少女漫画やドリームワークスの映画ならナカナカ情緒的に描かれるのでしょうが、……

なんせ、西森氏のマンガですから、始終ボケっ放し。

雅矢や仲間達、はては初恋相手の部長の「ズレまくり・ボケっ放し」具合が、ナカナカ「泣ける」方向にもって行きません。
むしろ笑える方向に。

ただ、合間に描かれる「台詞のないひとコマ・一頁」で、なんとも言えない雰囲気を描いておりまして…

これが、「ホロっ」とさせる「味」となっております。

先週・今週の回が、卒業式。
結局、お互いの本心を伝えないままの「まーくんと部長」。

さて、このまま終わってしまうのか?!
…てな引きで、次号となってますが…

つうか、どこに「ボケ」が入るのか?

そんな感じです。


青春だねぇ、なんて。

ワタシも歳を取りました。

アマゾン、守る。

2009年05月28日 | 本・漫画
えー、平成仮面ライダーネタばっかり書いたりライダーグッズばっかり集めたりしてますんで、何げに「ライダーマニア」のように思われていますが、実はあまり詳しくない野楽亭ですこんにちわ。

幼少の頃観ていたのはウルトラマン。

えー、どっちかつうとですね、昭和ライダーは村枝賢一氏のマンガ「仮面ライダーSPIRITS」で好きになったようなもんで、実際のところ、V3以降は「知ってはいるが内容はよく覚えてない」のが本当のトコロ。

観てはいたんですけどね。
何故か記憶がないんですよ。
同じ頃のウルトラマンシリーズは覚えているのに。


ただ、そんな中でも「デザイン」だけで当時から「すげぇ」と思っていたのが、
仮面ライダーアマゾン」であります。

明らかにヒーローじゃない。
爪はあるしキバはあるし、吠えるし四つん這いで走るし日本語しゃべれないしバイク乗れないし。
主人公裸だし。

戦い方なんかまるでエヴァ初号機。
パンチ・キックじゃないですからね。
噛みつき・引っ掻き。


ライダーとしてはあまりに外道。


…なんですけどね、「怪人もヒーローも紙一重」つう本来の仮面ライダーの設定には一番近い気がする訳ですよ。

ワタシの中はどーもそーゆー感性があるようで。

…よく考えたら「平成ライダー」も観始めたのは「仮面ライダー響鬼」からで、響鬼の設定がライダーとしてはあまりに特異だったことに惹かれた(生身の人間・若者ではない・世襲制・職業・バイクに乗れないなど)のが理由。
ちなみに「平成のアマゾン」を目指したのが「響鬼」だとか。


で、何故改めてここで、「アマゾン」かといいますと…

村枝賢一氏の傑作「仮面ライダーSPIRITS」が、講談社「マガジンZ」休刊によってストップ状態。
今年夏に「月刊マガジン」にて復活予定ですが、

「アマゾン編」のクライマックス(アマゾン死す?!)のシーンで止まってます。

すんごく気になる。
ものすんごく気になる。