凡そ、平凡。-ohyoso,heibon.

副業的サラリーマンの競馬バカが、そんなコトとは全く関係なく、日々のうつらうつらしたことをあーだこーだと語る、趣味の駄文。

GUNDAMみっつ。

2010年09月30日 | 本・漫画
えー、久々の更新で、…。
つうか、ホントにね、このBLOG、別に「評論BLOG」にするつもりはさらさらないんですけどね。

そういうネタばっかりです。

あんまり日常的なことを書きたくないな、ってぇのもあるんですけど、
そうなると「レビュー」ばっかになってしまう、と。

まぁ、どうでもいいんですが。

で、ガンダム。

あれですね、ワタシら「昭和40年世代の男子(?)」には、多分特別な想いのあるアニメではないか、
と思います。

全く観たことない、ってぇ人を、見たことがない。
好きか嫌いか、ハマったかハマらなかったかはともかくとして。

かくいうワタシ、所謂「ファーストガンダム」である「機動戦士ガンダム」が初めて放送された当時、中学生でした。
もうそろそろ「子供向けアニメもどうなの?」ってぇ年頃。
そんなワタシや当時の友達が、「それでも土曜日の部活をサボってでも観たい」と思ったほど、衝撃的な作品でありました。

主人公がカッコ良くないし、同年代。…大体にして「引きこもり」ですよ、アムロって。
学校にいたら苛めてたかもしれないくらい、性格が暗い。
ガンダムにしても、決して格好良くない。
敵キャラつうか、やられメカのザクが、さながらショッカーの戦闘員の如くどっさりと出てきて襲いかかってくる。
そして、ショッカーの戦闘員ほど、あっさりやられない。
そして、ライバルキャラのシャア。
ムカツクぐらいカッコ良くて強いが、あまりにあざとくていわくありげで、怪しい。

それまで放送されてきた「ヒーローロボットアニメ」とは完全に一線を画してました。

いや、当時、どんだけハマったことか。

学校の廊下で友達とすれ違うと、何の申し合わせもしていないのに、
いきなり
「ガンダムとグフ」の一騎打ちが始まったり。

友達三人が縦列で走って来て、
「ジェットストリームアタック」かけてきたり。
でも決まらずに、先頭の一人が
「俺を踏み台にしたぁ~?!」
なんつってみたり。

何の脈絡もなくいきなり、
「左舷、弾幕薄いぞ!何やってんの!!」
なんつってみたり。

授業始まる前に友達が、
「悲しいけど、これ、戦争なのよね」
なんつってみたり。

まぁ、そんなことが日常的に繰り返されていた、ワタシの中学時代。

しかして、なんでしょうかね。

ワタシ、この先に一大ブームとなって、「シリーズ化」されたガンダムには
ほぼ乗れなかった。
「1年戦争の7年後」でしたっけ?…「機動戦士Zガンダム」。
観ましたけどね…どうにもダメ。
むしろ路線変更しつつ「子供向けに回帰した」、「機動戦士ガンダムZZ」の方が…
つうても、…これをガンダムつうて良いのか?
という疑問が付きまとって…。

それ以後、殆ど「ガンダム」なる作品に触れることが無くなり…。

劇場版で、「1年戦争シリーズ最終作」となるはずだった「逆襲のシャア」は観に行きましたが…
もうね、劇場出たあと、ものすごく憤慨していた覚えがあります。
「何やってんのぉ!!」(ブライト・ノア風に)
てな感じ。

で、その後。

えー、放送局がTBSに移って製作された「ターンA」には興味なく…
ガンダム正史を焼き直ししようとした「ガンダムSEED」シリーズには付いていけず…。

なんだかなぁ…
と思っていたところに始まったのが、

機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」
でした。

「ガンダム」ではない世界観。
宇宙世紀ではなく、西暦。
現実にダブる内戦・紛争。
テロか、軍事介入か…見分けのつかない「正義」。

ワタシ的には、「一年戦争」ぶりにハマった「ガンダム」でありました。

つうか、本来、「ガンダム」じゃなくても出来るストーリーを、敢えて「ガンダム」でやった、つうところが、斬新でありました。

で、こっからが、今回のネタ。

ええ、マンガなんですよ、マンガ。

9月18日に公開された劇場版ではなく。

機動戦士ガンダム00 in those days
作/高河ゆん

えー、ダブルオーにてキャラクター原案をされた、女性マンガ家・高河ゆんさんが、みずから「ダブルオーのストーリーの中では描かれなかった、各キャラクターのサイドストーリーを」描いた短編集。

ガンダムらしい戦闘シーンなんてぇのは、全くありません。
ただ、刹那が、マリナが、ロックオン兄弟が、ティエリアが、アレルヤが、…
「ソレスタルビーイングの戦い」に何を見ていたのか。
そして、どう生きていくのか。

そしてリヴォンズが、「人類の革新」を促す中で、何を感じていたのか。

そういうことが、短いエピソードの中で描かれております。

まぁ、「違う」と感じる方もいるかも知れませんが、あながち「外れていない」と
思いましたよ、ワタシは。

読まなくても「劇場版」は十分楽しめると思いますが、これを読んで、ワタシは思いました。

「ああそうか、ガンダムって、あくまで兵器で、道具で、ストーリーの中では重要ではないんだ」、と。

そういや、「ファーストガンダム」もそうだった。



そして、対極的に、「ガンダムこそが主人公」のマンガ。

機動戦士ガンダムUC バンデシネ
作/福井晴敏
画/大森倖三

えー、こちらは福井晴敏さんが小説として書かれている「ユニコーン」を、大森倖三さんが漫画化した作品。
…アニメ化(劇場版…でしたっけ?)もされているようですが…

こちらは文字通り「ガンダム正史」の最新作で、「逆襲のシャア」から3年後の世界が描かれております。
現在、1巻発売中。

初めてコロニーが造られ「スペースノイド」という言葉が遣われた「宇宙世紀元年」に起きた、「爆破テロ」の悲劇。
…それから1世紀。
100年前の事件の鍵となる「ラプラスの箱」、そして地球連邦によって新たに作られた「悪魔のガンダム」ユニコーン。
「ラプラスの箱」を探す、ネオジオン残党。
そして、一人で行動を起こす幼い「皇女」と、それら全てに運命的に拘わってしまう少年・バナージ。

…えー、書いていてさっぱりわかりません、ワタシ。
読んでても解らなかったし。
ともかく、1巻の段階では伏線だらけでロクに「人物紹介」も「背景説明」もされてませんので、
「小説読んでいること」が前提で描かれているんだろうなぁ、としか言いようがありません。
…なんでガンダム正史って、こうなんでしょかね。

「あなたならこれぐらいのこと、知ってるでしょ?…え、知らない?…そりゃーあなた、ガンダムを観る資格ないですよ」的な突き放し。
いや、そういうつもりはないかも知れませんがね、作品としてはとっても不親切。

数ある「ガンダム漫画」の中では、画力的に魅力を感じる大森さんでありますが、
どうにもね、…
作品自体が、これでどこまで解るのか…不安。

ワタシだけでしょうかね。


そして、ある意味王道・ある意味外道。
機動戦士ガンダム戦記 U.C.0081‐水天の涙‐
作/夏目雅人

PS2でゲームとして作られた「機動戦士ガンダム戦記」をベースにして、所謂「裏1年戦争」を描き続けてきた夏目雅人さんの最新作。
現在2巻発売中。

これまでの作品が「一年戦争中、本編とは関わりのない兵士たちの、語られない戦い」を描いてきた夏目さんですが…
今回は「終戦から1年後」の世界。

今だジオン残党の反攻が絶えない中、地球連邦軍は遊撃特務部隊(ゲリラ殲滅隊)「ファントム・スイープ」を組織する。
部隊長に抜擢されたのは、かつて1年戦争で「41号作戦」を成功させた「英雄」、ユーグ・クーロ大尉。
一方、徹底抗戦を続けるジオン残党は、若き隊長エリク・ブランケ少佐を中心とする特殊部隊「インビシブル・ナイツ」へ、「水天の涙」作戦の開始を伝える…。


えー、夏目さんの「戦記シリーズ」つうのは、「ガンダムの形をした戦争マンガ」。
常に「戦争自体の矛盾」を描いております。
上層部に嵌められて「部下殺し」の苦渋を舐め、「作られた英雄」に祭り上げられたユーグ。
「独立の志」を胸に軍に志願するも、1年戦争では戦うことすらできなかったエリク。

前の「LOST WAR CHRONICLES」でも、「宇宙(そら)、閃光の果てに…」でもそうでしたが、

両軍の主人公同士には、あまり「戦う意味」なんてないんです。
連邦軍側の主人公は、「殺したくてやってるわけじゃないし、こんなの早く終わらせたい」と思うばかりですし、
ジオン側の主人公は、ただ「誇りの為」「理不尽が許せないだけ」「まだ終わっていないから戦うだけ」。

前線で戦うのは兵士達ですが、戦争を続けるのは政治の事情である、と。
でも、そんなことは一兵卒には何の関係もなく、ただただ、消耗戦だけが繰り返される。

で、思うわけです。
「戦争なんていつまで続けるんだ」、と。


戦記シリーズの「ガンダム」は連邦側の主人公の乗機として登場しますが、あくまで兵器。
とてつもなく強いわけでもなく、撃たれたり斬られたりすれば普通の壊れます。
戦いから戻ってくれば、外装は弾痕だらけになってたりします。
…こういう描写がね、良いんです。
「戦って、カッコ良く勝つなんてことはないし、潔く散るなんてこともない」

戦うこと自体に意味なんかない。

むしろ、「この人達、戦わずにすむ方法はないのだろうか」、と。

常々、夏目さんの作品にはそう思わされます。
そういう意味で、「ガンダム漫画」としては秀逸。


まぁ、最初に書いたとおり、ワタシらの世代にとって「ガンダム」は通り道的作品でしたから、どの作品が好きで、どこに魅力を感じるかは、人それぞれだと思いますが…。

ワタシはガンダムの魅力てぇのは、
「アムロが戦争の英雄になってしまう」という、悲劇的な世界観だと思ってますんで…

割と「00」や「戦記」の方がしっくりきます。

…多分、「正統なガンダムファン」には「邪道」なんでしょうが…。















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