古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十九章 乍恐奉願口上書付 其の八十

2015年04月25日 06時04分46秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐奉願口上書付」第十八頁、上の九~十行目

 

解読 御賢察奉願上候。前件ニ奉申上候通り山林

    木材ヲ支、店方諸商ひ等差留られ其上木材

 

読み 御賢察願い上げ奉り候。前件に申し上げ奉り候通り、山林

    木材を支え、店方諸商い等差し止められ、其の上木材

 

解説 はじめの「御賢察」も読むのは困難です。 「奉願上候」・・・願い上げ奉り候。「奉」と「候」が難解。この「候」はあまり見かけない形です。 次は「前件ニ」・・・前の所で。 次ぎも難しい。「奉申上候通り」・・・本行には「奉」が二回出ていますが、同じ「奉」には見えません。 「木材ヲ支」・・・木材の仕事を出来ない様にする事。「支え」は妨げる事。カタカナの「ヲ」も読みにくい。 「店方諸商ひ等」・・・商店の売り買いの商売などを。「商ひ」・・・商い。『あきない』。 「差留られ」・・・禁止にされ。「られ」を送り仮名で書くのは珍しい事です。古文書では通常、「被差留」と書きます。 「其上」・・・これも読むのは難しい。