古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十九章 乍恐奉願口上書付 其の六十三

2015年04月08日 06時53分46秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「「乍恐奉願口上書付」第十五頁、上の一~二行目

 

 解読 難相分奉存候ニ付、有躰奉申上候。

    一、去ル廿七日夕方、田并浦圓光寺より

 

読み 相分かり難く存じ奉り候に付き、有り体申し上げ奉り候。

    一つ、去る二十七日夕方、田並浦・円光寺より

 

解説 (其処の人の意見も)「難相分」・・・『あいわかりがたく』。 その次ぎもたいへん読みにくいですが、「奉存候ニ付」・・・存じ奉り候に付き。 次ぎも読むのは困難です。「有躰」・・・有り体。『ありてい』、ありのまま。本行は用紙が折れているので、この写真では文字が見えません。「躰」は「体」の旧字体です。 その次ぎも折れ目ですが、「奉申上」・・・申し上げ奉り。 最後は「候」です。 二行目、「一」は「一つ」と読むのでしょうが、本文では、ここに一ヶ所書いているだけです。ひとつ書きとは言えないかも知れません。 「廿」・・・これも形としてはおかしい。 「田并浦」・・・「并」が読みにくい。田並浦の事。 「圓光寺より」・・・「圓」の崩しも形で覚えるしかありません。「円光寺」。この寺は田並浦・田並上村両村共通の菩提寺です。田並浦領内に有ります。