古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十九章 乍恐奉願口上書付 其の七十九

2015年04月24日 06時32分37秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐奉願口上書付」第十八頁、上の七~八行目

 

解読 相止り候事ニ御座候。前件之挨拶ニ而容易ニ

    事済可致筋ニ而ハ無之様ニ奉存候。乍恐此段

 

読み 相止まり候事に御座候。前件の挨拶にて容易に

    事済み致すべき筋にてはこれ無き様に存じ奉り候。恐れ乍ら此の段

 

解説 「相止り候事に」・・・寺を明け渡す件は取り止めた。ここの「事」は古字の「古」の下に「又」と書く「事」に見えます。 その次は読めませんが、「ニ御座候」。 「前件之挨拶」・・・前ページ一行目に出た「平押しの挨拶」の事を指していると思います。 「容易ニ事済」・・・簡単に事が解決する。 「可致筋ニ而ハ」・・・解決すると言う訳では。 「無之様ニ」・・・これ無き様に。無い様に。 「奉存候」・・・存じ奉り候。「候」は見えませんが、「存」の右下の斜めの「点」が「候」です。 次ぎも読むのは困難。「乍恐此段」・・・恐れ乍ら此の段。「乍」も「恐」も「此」も「段」もたいへん難解です。