古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十九章 乍恐奉願口上書付 其の七十七

2015年04月22日 06時12分52秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐奉願口上書付」第十八頁、上の三~四行目

 

解読 (了)簡無之候得共、先方ハ出家之事故、斯ク

    是も悲も難弁人之義ニ候得者、只一ト通りなた免

 

読み (了)簡これ無く候えども、先方は出家の事故、斯く

    是も非も弁じ難き人の義にそうらえば、只一通り宥め(なだめ)

 

解説 「了簡」・・・考え。所存。「了簡」の上の文字が判りませんので、どんな考えか判らない所が残念です。 その次ぎも読みにくい。「無之候得共」・・・これ無くそうらえども。読むのは困難です。 「先方ハ」・・・向こうは。相手は。 「出家」・・・僧侶・和尚のこと。「出家之事故」・・・僧侶であるから。「故」も形で覚える字。 「斯ク」・・・『かく』。この様に。此の字も教えて貰わねば読めません。 四行目、「是も悲も」・・・良いも悪いも。前ページに出ました。「悲」は「非」の当て字。 「難弁」・・・弁じ難き。言うのが難しい。述べにくい。「人之義ニ候得者」・・・人であるから。言いにくい人であるから。 「只一ト通り」・・・ただ通りいっぺんだけ。 「なた免」・・・なだめ。宥める。荒立てない様にする。