愛丸のサッカー観戦記

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デンマーク-ポルトガル

2011-10-12 23:51:19 | 各国代表戦
観戦日 10/12(水)       

愛丸’s チェック
勝ち点で並ぶも得失点差で首位のポルトガルと2位のデンマークの直接対決。
デンマークホームでのこの試合が、EURO予選の最後の試合になる。
勝った方がストレートインだが、負けてしまえば、プレーオフに。
ただ、ポルトガルはドローでも首位通過が決まるし、気持ち的には優位に立ってるはず。
デンマークは、アウエーでのこの試合、大差で敗れてるし、ここはきっちりポルトガルを研究してきてるはず。
ホームだし、サポーターの力を借りて、なんとしてでも、首位でこのグループを突破したいだろう。
そのためには、組織だった守備が必要。
ポルトガルは、早い時間に先制してこの試合を決めたいはず。
デンマーク相手にそう悪い印象はないだろうし、楽に戦うことができれば。

デンマークが、この最終戦でやってくれた。
ポルトガルをチーム力で上回った試合に。
個人の力だけを測ったら、間違いなくポルトガルが上を行くが、チームとして戦ったら、負けないことを証明してみせた。
とにかく、しっかりポルトガルを研究してた。
相手の弱点がわかってたし、そこをついた攻撃で2点をゲット。
これだけやれるチームが、どうして、W杯で日本に負けてしまったのか不思議でならん。
このパフォーマンスができれば、もっと上まで行けたはず。
この状態になくてほんとによかった。
ただ、引いて守って、カウンター狙いのサッカーじゃなかったところがデンマークを褒めるべき点。
ドローでもストレートインできないし、点を取らないといけないのはわかってるが、相手がポルトガルだし、そうそう攻撃にだけ専念するわけにもいかない。
それでも、うまくサイドをついた攻撃で、ポルトガルから2点を奪うことができた。
基本は右のサイドを攻略してたんだが、ここで手詰まりになると、左へ展開。
このサイドチェンジで先制点を奪うことができた。
ポルトガルが、右のサイドをケアするあまり、左の守備がおろそかに。
ここをクローン・デーリがうまくついて、中へのカットインから決めてみせた。
ディフェンスに当たるラッキーな面もあったが、シュートまで持ち込むプレーもよかったし、運も実力のうち。
この得点がどれだけ勇気と希望を与えたことか。
ここからもサイド攻撃を重視しながら、引くだけのプレーではなかった。
守備意識は高かったが、それも、攻撃をないがしろにすることもなく、ホームで、満員のサポーターに恥じないサッカーを展開した。
デンマークは組織力も高いし、なんと言ってもネガティブ・トランジションのスピードがとても早い。
ここまで守備への転換は早いと、ポルトガルも自慢の攻撃を活かせない。
セーレセンを中心にした守備も危なげなかったし、1位通過してもなんらおかしくないチーム。
デンマークではトップ下に入ったエリクセンが攻撃でアクセントになった。
足元の技術はかなり高いし、パスの精度も申し分ない。
デンマークで長らく待たれたタイプの選手だし、この男がしっかり仕事をできる環境を作ってあげれば、まだチームの力は上がってくるはず。
ポルトガルは、あれだけの選手を揃えながら、1位通過できず。
まだ2位での成績最上位でストレートインの可能性もあったが、スウェーデンがオランダに勝利し、この望みも断たれた。
この敗戦がかなり大きく今後にのしかかってくる。
ペペ、R・カルバーリョ、コエントランと守備の中心選手がいなかったことがエクスキューズになるが、それでもC・ロナウド、ナニがいたわけで、1点しか取れなかったことの言い訳にはならない。
先に点を取られ、C・ロナウドはなんとか自分でどうにかしようってプレーに走り過ぎだし、チームとしてデンマークの守備網を突破できず。
C・ロナウドにしても、ナニにしても、クラブではあれだけできるのに、代表だとからっきし。
この試合、攻撃に置いて、誉められるべき選手は誰もいなかった。
中盤の3枚が、アンカーにR・メイレレス、右にC・マルティンス、左にモウチーニョだったが、これもなんだか位置がおかしい。
R・メイレレスが自分の特徴を活かせるポジションでもないし、C・マルティンスにしても、この試合は、ここでのブレーキが多かった。
モウチーニョもクラブレベルでの働きができてないし、ここの3枚がうまく機能しないことには、攻撃が活性化されない。
この試合の結果で、プレーオフに回ることになったが、ここでの課題をしっかりクリアして、プレーオフは勝ち抜いてもらいたい。

スコア
2-1
<得点者> 
デンマーク   クローン・デーリ、ベントナー
ポルトガル   C・ロナウド               

~愛丸's MVP~
エリクセン(デンマークに久しぶりに現れたファンタジスタ。ラウドルップ兄弟以来かも。この男がボールを持つと可能性を感じさせる攻撃になるし、テクニックもかなり高いものがある。いち早くここを中心にしたチームにすれば、本大会でもおもしろい存在に)