愛丸のサッカー観戦記

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LDUキト-サン・ロレンソ(リベルタドーレス杯 QF)

2008-06-24 21:13:45 | その他
観戦日 6/24(火)       
 
愛丸’s チェック        
サン・ロレンソカーサでの1legは1-1のエンパテ。
オリオンがミスしなければ、1-0でサン・ロレンソが勝利していた。
決勝トーナメントの1回戦でリーベル相手に見せたような魂のこもったサッカーが鳴りを潜めてたのはちょっと気になるところ。
それに、この2legは2850mを超える高地での試合。
この悪条件をどうやって乗り切るか。
ディアス監督に何か秘訣でもあればいいが・・・。
LDUキトはいいかたちでカーサに帰ってくることができた。
ここでの試合には慣れてるだろうし、1枚も2枚もサン・ロレンソよりは有利。
しっかり地の利を活かせれば、ベスト4進出も夢ではない。
0-0でなんて考えだったりすると足元を掬われるかも。

この試合、サン・ロレンソのがんばりがひじょうに目立った。
ホームアドバンテージというか南米特有というか、前半の30分にかなり厳しい判定で中盤右のJ・トーレスが一発ロハで退場。
この前にマンソのゴラッソミドルで先制されており、サン・ロレンソは踏んだり蹴ったりの状態。
ただでさえ厳しい条件での試合なのに、ここから10人で戦わなければならないとなると、もう先は見えてこない。
スタミナをかなり消耗することはわかっており、いつまで耐えれるか、それだけが焦点に。
それが、なんと後半の立ち上がりに、CKからベルヘッシオのカベッサで追いつくことができた。
セットプレーでは人数の少なさは関係なくなってくる。
これをいい時間に活かすことができた。
前半からベルヘッシオは高さでは優位に立っており、ここでドンピシャで合わせてきた。
これで沈んでた気持ちがぐっと盛り上がった。
数的不利の状況で、中盤から下の選手はかなりの運動量を強いられたが、なんとか気持ちで乗り切った。
リーベル戦で見せたあの熱い魂がよみがえった。
何度もゴール前に迫られたが、からだを張ったディフェンスでゴールを許さず。
右からゲロン、左からボラージョスと果敢に仕掛けられても、ゴンサレス、プラセンテがしっかり対応。
このふたりはそうとう疲れたはず。
後半も40分を過ぎてくると、ひざに手をついて動けなくなってるシーンが多くみられた。
それでも全員で守り、得点を許さず。
このがんばりだけで勝者を決めていいなら、まちがいなくサン・ロレンソがベスト4に勝ちあがれた。
でも、これはサッカーに試合。
判定なんかないわけで、アグリゲートスコアが2-2となり、アウエーゴールの数も同じでPK戦に。
ここまで運は味方してくれなかった。
ひじょうにもA・トーレスが止められ、勝ち上がることはできなかった。
センテナリオをお祝いにリベルタ優勝という目標の元がんばってきたサン・ロレンソだったが、ここで今シーズンのリベルタは終了。
あのがんばりは見てるひとに勇気を与えてくれるものだった。
LDUキトはしっかりまとまったいいチーム。
数的優位にもかかわらず、後半の立ち上がりに不要に失点し、その後攻めあぐね、PKまでもつれ込んだのは誤算だったか。
前半からLDUキトの攻撃陣を引っ張ってきたマンソもけがで退場する始末だったし、もっと楽に勝てたはず。
サイドのふたりの仕掛けは見事なもんだったが、ちょっといいSBが相手になると、完全に崩すことができなくなる。
ここから先はレベルの高い守備組織を備えたチームが相手になるわけで、もう少し崩しのバリエーションを増やしたい。
マンソのけがも気になるし、キーマンがいなくなったらどうするか、今後注目して見ていきたい。
運よくPK戦をものにすることはできたが、試合内容ではサン・ロレンソに及ばなかった。
やってはいけない点を献上し、最後まで攻めきれず、課題は浮き彫りに。
高地って利点でもうまく活かせなかったので、次のラウンドではもうちょっと違ったサッカーが見てみたい。
チームのまとまりって点ではいいものがあるから、それをうまく活用してもらいたい。
クラブW杯で見てみたいチーム。

スコア 1-1(PK5-3)

<得点者> 
LDUキト   マンソ
サン・ロレンソ ベルヘッシオ
~愛丸's MVP~
ゴンサレス(高性能の右足はかなりの武器に。守備でもボラージョスを好きにやらせず、攻守両面で大活躍)