愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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マゼンベ-インテル(クラブW杯 ファイナル)

2010-12-21 11:45:10 | その他
観戦日 12/21(火)       

愛丸’s チェック
このクラブW杯になり、初めて南米対ヨーロッパの図式が崩れた。
その立役者が、アフリカ王者のマゼンベ。
セミ・ファイナルではインテルナシオナウに2-0と圧勝。
アフリカの高い身体能力に加え、組織力も備えており、このファイナルに進出してもなんらおかしくないチーム。
ひょっとしたら、ここでも奇跡を起こしてくれるかも。
インテルはケガ人も戻ってきて、ようやく昨シーズンの強さがここで戻ってきた。
スネイデルがハムストリングのケガで離脱してしまったが、それでも、このメンバーでは勝って当たり前な感じ。
勢いのあるマゼンベを大人な対応で、さくっといなせば、グランデ・インテル以来の世界チャンピオンに。

マゼンベは、城南よりはインテルを苦しめることができたんだが、セミ・ファイナルの出来にはなかった。
相手が個人の能力で挑んでくるチームだと、高い身体能力でカバーできる部分もあるんだが、高い組織力で崩されると脆さを露呈。
やっぱり、これがアフリカとヨーロッパの差なのだろう。
マゼンベ自体も、高い組織力はあるんだが、これはアフリカのレベルを考えてのもの。
さすがにヨーロッパのチャンピオンほどの組織力があるわけではない。
そうなると、この結果も十分に納得のいくもの。
あれだけインテルナシオナウには対応できてたDF陣も、インテルが相手になると、簡単に裏を取られてた。
3トップのポジションチェンジについていけてないし、DFラインが乱れることがしばしば。
最後の頼みのキディアバもこの試合は3失点。
ヨーロッパを制したあの攻撃陣には、ここまで見せてきた神通力も通用しなかった。
最初の失点で、気持ちが切れたわけではなかったが、セミ・ファイナルで見せたビッグセーブは皆無。
いくつかは、さすがって思わせるシーンもあったが、これはインテルの攻撃陣の決定力に問題があったもの。
ただ、ここまでチームとして旋風を巻き起こしたことには意義があるし、アフリカの他のチームにも勇気を与えるものだった。
攻撃では強固なインテルのDF陣の前になす術なく、1点も奪うことはできなかった。
カルイトゥカが何度かJ・セーザルを脅かすシュートは放てたが、どれも正面をつくもの。
この試合では、運にも見放された感が。
まだまだアフリカのクラブチームが世界チャンピオンにはならないとは思うが、この大会でのマゼンベの活躍は賞賛に値する。
来年も、このチームが日本に来るようなことがあれば、生で見てみたい。
インテルは、今シーズンのCL、カンピオナートで見せてきた不甲斐無さを、この大会で全て払拭してみせた。
やっとインテルらしさが見れた大会だった。
守備的に振舞うこともなく、自慢の攻撃陣が、結果を出してくれた。
やっぱり、今のこの3トップが揃ってのインテルなんだろう。
エトーは左サイドで嫌な顔見せずやれてたし、D・ミリートも完全に疲労感はなくなってる。
パンデフもゴールに対する気持ちが強くなってたし、いい関係をこの3人が築くことができれば、これぐらい点が取れて当たり前。
これで、カンピオナートでも期待が持てるし、ここからセリエを盛り上げる存在になるはず。
ラファも首が繋がっただろうし、ウインターブレイクで、更にチーム力を上げることができれば、CLの連覇もあるかも。
この試合、攻撃陣だけでなく、中盤、最終ラインの守備も完璧。
アフリカのチームを相手にするときは、かなり慎重な対応が必要になるんだが、それも完璧だったし、厳しい場面はなかったはず。
2点をリードした状況で、多少気持ちが緩んでるシーンは見受けられたが、これも仕方ないことだろう。
マイコンも戦列に復帰してきたし、攻撃陣同様に、守備でも昨シーズンの安定感を取り戻しただろう。
タイトルを獲ったことで、気持ち的にも余裕が出てきただろうし、インテルがインテルとして戻ってきてくれた。
この出来を見てれば、もし相手がインテルナシオナウだったにしろ、このジ・アースを掲げたのはサネッティだったはず。
この大会の意味みたいなものはまだしっくりきてないが、来年は日本での開催だし、世界のサッカーを体感できるのは、いいことなのかも。
 

スコア
0-3

<得点者> 
インテル   パンデフ、エトー、ビアビアニー         

~愛丸's MVP~
エトー(同じアフリカ人として相手のこともよくわかってたのか、左サイドでいい動きを披露。点も奪えたし、カンピオナートでの休養がいい方に働いた)