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海外の本音プチ炎上 日本人が親切?規律正しい?

2024年05月14日 | 日本の長所
★この記事の内容は、次のユーチューブ動画の要約です。議論の全体は次の動画で御覧になれます。
 ⇒ 「海外の本音プチ炎上 日本人が親切?規律正しい?」

私は最近、自分のXアカントで次のような質問をしました。
「日本人はなぜ規律や礼儀、敬意を大切にするのでしょうか。それは、日本が単一民族が住む島国であり、他国に侵略されたことがなく、自然災害があっても協力して立ち直ってきたからだと思います。これについてどう思いますか。」(原文は英語です)

この質問に対し、それほど多くの回答を期待していなかったのですが、意外にも海外から90以上の回答がありました。しかもかなり否定的、批判的な意見も多く、ちょっとした炎上かなと感じたくらいです。

上の私の問いかけに対してもかなり無礼な発言が散見しました。たとえば日本語にすると「アホなおいぼれめ、すぐにくたばるだろうがな」というような感じです。これはさすがにブロックしたので、もう見れませんが。この人も含め、「日本が単一民族が住む島国」だから規律や秩序があると表現したことにお怒りの人が多かったようです。もちろん日本を単純に単一民族の国とは言えないかもしれませんが、あえて単純化して言いました。言いたかったのは世界の他の国々に対してきわめて均質性の高い国で、それが日本人の規律性や秩序ある社会の一因になっているということです。

多様性と均質性。現代の世界は多様性を重視します。日本のように比較的に均質な社会だから、社会の秩序や規律性が保たれたと言えば、当然強い反発が起こります。そういう立場からの反対意見はたくさんありました。いくつか例を挙げます。

★私の考えでは、規律、礼儀正しさ、敬意と単一民族であることとのつながりはかなり希薄で、その間に因果関係をこじつけるのは、日本の多民族性を否定したい人々による神話作りの一部です。

★日本には単一民族が住んでいるのではありません。初期にはさまざまな地域から複数の移住がありましたが、最も明白な例は北海道のアイヌです。性格、行動、特性は国民に本来備わっており遺伝するという誤った考えに基づく意見は、すべて国家主義的なアプローチに過ぎず、まったくのナンセンスです

★彼らが秩序を保っているのは、人間の生命にとって非常に危険な場所において、それが生き残るための最も合理的な反応だからです。そして日本は単一の民族ではなく、複数の民族(少なくとも縄文人・弥生人のような2つの大きな民族)があり、さらに琉球人やアイヌもいます。

★「単一民族」という言葉には納得できません。歴史的に見て、それは正確ではありません。はるか昔、日本は北と南の部族が混在していました。そのため、顎の形や肌の色は多種多様です。

私の主張は、「大陸から海で適度に隔てられた日本は、異民族により侵略、征服されたなどの体験をほとんどもたず、そのため縄文・弥生時代以来、一貫した言語や文化の継続があった。そうした歴史的継続性や統一性という背景が一因となって、現代の日本社会の規律性や秩序の高さが生まれた」ということに尽きます。

上に挙げた例にも見られるように、私の質問に対して、先住民アイヌの例を持ち出し、真っ向から否定する意見もいくつかありました。しかし、アイヌについての最先端の研究成果を知れば、問題はそれほど単純でないことが分かるでしょう。少なくとも以下のような学説もあることを知っておくべきです。

北海道では、本州が弥生時代に入ってからも縄文文化を継続し、続縄文文化とよばれました。つまり縄文人がその文化を本州よりも長く継続していたのです。その頃、樺太からオホーツク文化が南下し、北海道の北と東の広い地域に広がりました。そして7世紀からは東北の農耕民が北海道西部に移り住み、本州の土師器の影響を受けた擦文式土器を特徴とする擦文文化に移行し、擦文人は勢力を北海道全域に広げました。

その結果、オホーツク文化は北海道の東部地区に残りましたが、擦文文化と融合してトビニタイ文化となりました。そして擦文文化がトビニタイ文化を吸収して、13世紀に成立したのがアイヌだと言われています。つまりアイヌとは、北海道縄文人の子孫である続縄文人と東北弥生人が融合し、樺太から下がってきたオホーツク人を吸収して一体となることで形成されたのです。近年の遺伝子調査によると、アイヌ人とDNAが最も近いのは、琉球人で、次に近いのが本土日本人でした。つまりアイヌは、琉球人とともに縄文人の血統を色濃く受け継いでいるのです。現代の日本人が、縄文人と弥生人の両方の血を受け継いでいることはよく知られていますが、アイヌや琉球の人々は、縄文人の血をより濃く残していると言えるのです。このような研究成果を踏まえるなら、アイヌを先住民と単純には言えないし、アイヌや琉球人を単純に別民族とも言えないのです。

最後にひとつだけ付け加えます。日本人の規律や秩序や治安の良さについては、先の意見(動画の中で見ることが出来ます)の中にあったように、もしかしたら表面的なものかも知れません。しかし犯罪や無法状態が蔓延する社会よりは、安心して暮らせる社会を誰もが望んでいます。日本が今そういう社会であるのは、いくつかの地理的・歴史的な条件が幸運に働いた結果かもしれません。しかし、日本人がそういう状態をいつまでも維持することで、それが世界に何かしら良い影響を与える可能性は高いと思います。そういう社会が存在することが可能なのだということを現実に示し続けることは十分に意味があるのです。そこに人々は可能性と希望を見つけ出すことができます。そして人々の意識が少しでも変われば世界が変わる可能性があるのです。かすかな可能性かもしれませんが、否定できない事実でしょう。

★この記事の内容は、次のユーチューブ動画の要約です。議論の全体は次の動画で御覧になれます。
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