11月23日
西大芦の草久、鹿ノ入(かのいり)地区にある姫宮神社の新嘗祭が執り行われました。
鹿ノ入地区に行くには、鹿沼市街から古峯ヶ原街道を西に向かって、
石橋町(いしばしちょう)交差点から約17キロ、
街道を左に折れて、大芦川をまたぐ鹿ノ入橋を渡ります。
ここに鎮座する姫宮神社は、
栃木県の神社誌によると大永年間といいますから、戦国時代武田信玄が生まれたころ、
日向の国から来た藤原大和という人が勧請したそうで、
ご祭神は、名前のとおりお姫様の神様、稲田姫命(いなだひめのみこと)です。
稲田姫とは、ヤマタノオロチの神話でスサノオノミコトに助けられるお姫様、クシナダヒメのこと。
この神社で、毎年11月23日の例祭には獅子舞が奉納されるのです。
鹿ノ入の獅子舞については、
昭和7年の上都賀郡誌「西大芦村郷土誌」では
「起源は明らかではないが文化2年頃だろう」と言われています。(平成4年発行「鹿沼市旧町村郷土誌」より)
文化2年というと西暦1805年なので、210年の伝統があるということになります。
西大芦村郷土誌によれば、その後明治14年(1871年)に河内郡関白村(現在の上河内sa辺り)から獅子舞を招いて伝授を受け、
現在は関白流獅子舞が引き継がれています。
獅子舞のほかに、おかめ、ひょっとこの舞いもあります。
西大芦郷土誌には、「素朴単調な舞なれば舞う人も見る人も自ら精神を浄化せられる」とありますが、その趣は、今も引き継がれているようです。