この2,3年札幌市内はいたるところで大型の工事をしているために歩くのも自転車で走るのもきわめて危険状態が続いている。以前自転車で雨上がりを走っていて道路に張った鉄板の上でスリップし転倒したこともあった。中島公園も、札幌駅前通もいつ果てるともしれない工事が地上や地下で行われているようだ。今まで威容を誇っていた某銀行もいまや没落を象徴するように跡形も消え、背の高い囲みの塀で覆われている。
最近こうした工事で覆う塀にいろんな装飾を施すようになって、これまた観るのも面白い。落日の隠し塀には大通公園などの変遷写真で飾っている。観ていると面白い。また中島公園駅の周囲の工事の囲いには星座とそのいわれが描かれていて、なかなか知的な興味のそそりそうな看板が並んでいる。
一昔前と違ってちょっとした味わいのある工事現場の外の風景も信号待ちには心休まる。誰がこうした発想をするのか、設計士だろうか、工事会社だろうか。いずれも壁画廊のようにみえて面白い。せめて騒音と危険の街中をこんなことでもして潤いをもたせるセンスに嬉しく思う。
やさしいタイガー