goo blog サービス終了のお知らせ 

喫茶 輪

コーヒーカップの耳

おっこちゃん

2025-02-14 14:04:34 | 懐かしい話

病院の待ち時間に読んでいた本。

『ほどらいの恋』の中の「鬼が餅(あも)つく」ですが。

「おっこちゃん」という言葉が出て来る。そして、それに関連して次の一行。

《不意に上原は、記憶の底を揺すぶられた気がした。》

初めの方に出てきたのだが、これが物語の綾になり終盤にまで響いてくる。

わたしもこの「おっこちゃん」に記憶の奥の方を揺すぶられる、というほどではないが、触られる気がしたのだった。

幼稚園の時だから76年前。懐かしい話だ。

毎朝、近所のお姉ちゃんに手を引いてもらって浜脇幼稚園に通ったのだった。

そのお姉ちゃんは中学だったか高校だったか分からないが、同じ道で浜脇幼稚園より向こうにあったので、親が頼んでくれたようだった。

1キロメートルばかりあったので、幼稚園児一人で通うには遠すぎた。

そのお姉ちゃんのことをわたしは「おっこちゃん」と呼んでいたのだった。

名前は「ひろ子」さんだったのだが、なぜかそう呼んでいた。

そのおっこちゃんも今になって思えば家庭的に複雑なものがあったような気がしている。

この小説の主人公も複雑なのだ。

わたしの「おっこちゃん」は今どうしておられるだろうか。元気にしておられるだろうか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Z先生

2025-02-14 11:29:24 | 完本 コーヒーカップの耳

三か月ぶりのM病院。

M病院でのわたしの主治医Z先生だが、二年ほど前に前立腺がんを早期発見してくださった医師です。

まあ、早期発見するための血液検査を定期的に受けていて、それで見つかったのだったが。

その先生の今日は診察日。診察といっても尿検査と血液検査のデータを見ておはなしを聞くだけだが。

呼ばれて診察室に入って椅子に座ると、

「お伝えするのがすっかり遅くなったのですが…」と申し訳なさそうに切り出される。

わたしは、何か具合の悪いことが起こったのかとちょっと心配に。

ところが、

「前にいただいていた本ですが、非常に面白かったです」

え?と思った。なんの話?

もう何年か前に差し上げた『完本・コーヒーカップの耳』のことだった。

すっかり忘れていた。

「話し言葉であのように表現されていて…」と。

「私の知らない昔の話が、ありありと目の前に繰り広げられ…」などといろいろ感想を話してくださった。

そういえばこの先生、本が好きだとおっしゃっていたのだった。

それにしても今頃とは。

お忙しいし、それに「患者が書いた本なんて」と有難迷惑に思われていたのかもしれない。

それが、何かのはずみで最近手にされたのだ。そして読み始めたら…、というわけだ。

良かった。

帰りの「鳴尾 武庫川女子大前駅」です。

今、M病院は工事中で駐車場がないのです。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする