詩誌「火曜日」の合評会に出席。
ここのところ体調不良で迷っていたが出席する。出席者20名。
三宮勤労会館だが、一階が図書館になっている。先日借りていた本、二冊をついでに返す。
いつもより少し遅れて行ったので、席が司会者のトイメンになった。この場所は苦手だがしかたない。いつもは横の席に座るのだが。
体調不良を先に言っていたので、わたしの番を先にして頂いた。自分のが済めばいつでも退席できるようにというわけだ。
けど、闘病中のM中さんが最後までいるのに、少々のことで先に帰る訳にはいかない。
結局最後までいた。いつも楽しみの二次会は残念ながら欠席した。
途中、司会者が「他に意見はありませんか?」と視線を投げて来る。シンとして意見がないとき、特にトイメンのわたしと視線が合ってしまう。仕方なく手を上げる。しまいにはお互いに笑ってしまった。
最近はなるべく自らは意見を言わないようにしているのだが…。
発言しても、いいとこだけを褒めるように。しかし、最後に、司会者の作品についてのところで、ちょっと辛口の評になってしまった。ま、いいか。
今回の「火曜日」111号の中でわたしが最も感心した作品は、渋谷魚彦氏の「凧」だった。
これは手を上げて賛美しておいた。安水先生も同様のコメントだった。
「凧」
人工物のような空の青の広がり
そして その下にある埋め立て地
赤い塔 博物館 ホテル 大学 病院
私はこの大きな風光の中に身を置いて
そして この世界が
膨張して行く誰かの夢だと知っている
他人の夢の広がりの中を歩きながら
私が思うことは
夢の主の顔が見たいということ
天空の凧がおのれを揚げている者の姿を
ひと目でも見下ろしたいと そう
思い望むように
これはスゴイ詩だと思う。渋谷君ならではの詩だろう。独特の感覚。だれが今までこのような詩を書いただろうか!