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喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『六甲選集』

2017-12-20 18:41:54 | 文学
先日から「お会いしたい」と電話をするのだが、そのたびに先方の都合が悪くお会いできなかった。
それが今日やっと会えた。文人僧侶のS・Kさんである。
用件が済んでよもやま話をしていたら、またしても「えっ!」と驚く話が出た。
そして、こんな本を見せて下さった。

昭和40年発行の『六甲選集・Ⅵ』(みるめ書房)である。
その扉にはこんなサインが。

随想が1本書ける。多分、3月号に載せることになる。
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落蝉

2017-11-03 09:06:35 | 文学
短歌誌「六甲」11月号を届けていただきました。
その巻頭頁。



牧野秀子さんの作品を読んでいて珍しい言葉に出会った。
「落蝉」です。

《 生き尽したものの軽さに落蝉が転がりてゆく夕べの風に 》

空蝉はよく聞く言葉だが、落蝉はわたし初めて出会います。
意味は想像できますが、ちょっと調べてみました。
どうも俳句の言葉のようですね。 
そしてこんな俳句に目が留まりました。

《鳴き尽したる落蝉の軽さかな》


類句というのでしょうか、ほかにもよく似たのがあるようですが、俳句と短歌ではやはり味わいが少し異なるようで。
限られた語数で表現する短詩形の世界は難しいですね。特に、「落蝉」なんてモチーフで作るとなると、上手な人ほどこうした作品になるのが運命なのかも。

あ、先の《鳴き尽したる…》の作者のお名前ですが、なんと加藤季代さんでした。わたしはちょっと驚き。

田岡弘子さんの

《つれづれなる時間がほしいあたふたと過ぎてあれこれ余すわが日日》

稚拙感を漂わせて共感を誘う作品でしょうか。わたしこんなの好きです。

志方弘子さんの次の作品も同じような流れ。

《勿体ない破れないから捨てられぬ今年の秋もこの服着よう》

いつも門外漢が小賢しいことを言って申し訳ありません。見当外れをお許しください。

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短歌誌「六甲」10月号

2017-10-19 08:47:41 | 文学
短歌誌「六甲」10月号を早くにお贈りいただいていた。

最初のページに載っている、志方ひろ子さんのこの歌。
  今朝もまたバッグの中を点検す畳の上にひっくり返して 
わたし笑ってしまいました。たった31文字の中に「ひっくり返して」なんて俗語を使うとは!
わたしの中の短歌のイメージとは大きく離れた言葉です。
詩でもなかなか使わないのでは?
ということで、わたしには新鮮でした。
こんなんやったらわたしにも作れるのではないか?と思わせられました。

牧野秀子さんの歌は相変わらず端正。
  のうぜん花の咲き継ぎ散り継ぐ八月はわれに祷りの日日の続くよ
お手本のような短歌。

次は田岡ひろ子さん。さすがに達者ですねえ。
  百歳の現役見せくれし日野原さん逝きぬテレビに粛と聞きたり
これを前書きとして
  「ふやすならほほえみのしわを」遺されし言葉大事に私はしまふ
  日野原さんの逝きし齢へ二十年どうなるだらう私の日日は

そして、ハッとする歌。  
  花に来て遊ぶだなんて言ったけれど蝶には蝶のひたすらの生
感受性がお若い。

この三人さんはもうベテランなのでしょうね。
誰にでも作れそうな気にさせて、でも実際は難しい。そんな感じの歌でしょうか。
  
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「六甲」2017年8月号

2017-08-03 14:01:29 | 文学
「六甲」8月号が出ました。
今号の「湯気の向こうから」は「小さな湯気」と題して書かせていただきました。
←二段階クリックで。
お読みいただければ幸いです。
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「富田砕花と谷崎潤一郎」

2017-08-02 10:39:50 | 文学
世話をしておられる人がパンフレットをご持参くださいました。
第8回文化サロンとして「富田砕花と谷崎潤一郎」
←二段階クリック。

←二段階クリック

ほう、谷川俊太郎さんが来られるんだ!
そしてほかの話者に川内厚郎さんと、たかとう匡子さん。

この催しにわたし、資料提供でちょっとだけ協力をしています。
←クリック

行けたらいいな。
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北川晴茂さんの「ノスタルジー」

2017-06-19 07:57:03 | 文学
今朝の神戸新聞「読者文芸」のエッセイの入選作に、先日小説部門で入選しておられた北川晴茂さんがまた。
←二段階クリックで。
さすがお母さんのご子息だ。
お母さんもその昔、詩の部門で年間賞を受けた人。
わたしは、そのお母さんの作品を見て書き始めたのだった。
いわばわたしの人生を変えた人だ。
縁を感じます。

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「六甲」2017年6月号

2017-06-06 11:58:19 | 文学
「六甲」6月号を頂きました。
その巻頭ページ。

牧野秀子さんのお作品はいつもの通り、姿のきれいな歌。
あくまでこれは、門外漢のわたしの独断です。

田岡弘子さんのお作品もいつものように軽やか。
微笑を誘うユーモアもあったりして楽しいです。

志方さんのお作品は半分しか上げてませんが、これもわたしの独断で、牧野さんのと通じるところがあるような。
もうベテランの境地からの作品かと思います。その中に、人のにおいがなんとなく漂っているような。

浅学の無責任な評ですが、お許しのほどを。

今号の「湯気の向こうから」です。←興味のある方は二段階クリックでどうぞ。
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小説「祖母の唄」

2017-06-05 13:29:04 | 文学
今朝の神戸新聞文芸欄の小説部門の入選作「祖母の唄」の作者、北川晴茂さんはわたしの知人の息子さんです。
その知人とは、先日素敵なシャクヤクの花束をわざわざ倉敷のご自宅の庭から持ってきてくださった弘繪さん。彼女もまた文の立つ人です。
←二段階クリックで読めます。
これを読むと作者は優しい人のようですね。
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「六甲」2017年5月号

2017-05-07 09:27:52 | 文学
「六甲」5月号が届きました。
歌集を頂いたことのある田岡さんと牧野さんの作品が同じページに。
←二段階クリックで。

田岡さんの作品は今回も軽いユーモアが漂っていて、わたしは好きです。
見かけは軽いが内容は、噛みしめれば深いものがあります。
牧野さんもいつも通り、端整な景色が見えるもの。
お二人、個性はそれぞれですが、共通しているのはご自分を客観化して捕えておられること。
わたしも心しなければと思います。

今号の「湯気の向こうから」は「中国よみもの」と題して書かせて頂きました。
一年前の5月号からページを頂いていて、今回で13回目。同人の方に感謝いたします。
←二段階クリックで。
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書くというのは…

2017-05-07 08:47:02 | 文学
今朝の神戸新聞、木皿泉(脚本家)のエッセイ「木皿食堂」に感じ入った。
「還暦」と題された文章の中の次の一節。
《書くというのは怖ろしいことである。全部出し切るということは、自分が無能だということに気づいてしまうことでもある。しかし、不思議なもので、その無能さをいったん受け入れると、怖いものなど何もなくなって、厚かましく何でも書けてしまう。》
わたしなんぞはプロではないが、なにか共感出来る気がします。
このあと文章は、《人生もそうだなと思う。…》と続き、テーマは別のところにあるのだが興味深かった。
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「六甲」4月号

2017-04-13 10:43:36 | 文学
短歌誌「六甲」4月号、早くに届いていたのですが。
巻頭とそれに続くページを紹介しましょう。
←クリックして下さい。
志方さんの魚をモチーフにした歌、リアルですね。
昔、幸田文さんが書かれたエッセイ「父」を思い起こしました。
牧野さんの東北の震災に心添わせる歌、しみじみと悲しいですね。
田岡さんのMRI検査の歌、ユーモラスな中に共感させるものがあって楽しくさえあります。
←二段階クリックで。
そのほかの人のも詠んでみて下さい。
門外漢が偉そうなことはいえませんが、いずれも歌い慣れた人の作品のように思います。

そして随想欄「湯気の向こうから」です。
今回は「書いたものは」
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荻原井泉水

2017-04-13 10:43:36 | 文学
今朝の「正平調」に荻原井泉水が引かれていた。
←クリック。

ところで、この前から神戸新聞の紙面が大きく変わった。
この正平調欄も横長だったのがこのようにコンパクトに。
これはコピーが取りやすいですね。

井泉水だが、直筆のハガキがうちにある。
神戸新聞社「のじぎく文庫」宛てです。

内容は宮崎翁へのもの。「須磨寺」や「放哉」の文字が見えます。
そして「宮崎氏によろしくお伝え下さい」と。
ちなみに「井泉水」という俳号は「納音(なっちん)」によるものだと宮崎翁にお聞きしたことがある。
井泉水を師とした種田山頭火の「山頭火」もそうだと。
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句集『遊絲』

2017-04-05 08:18:41 | 文学
『触媒のうた』のタイトル文字を書いてもらうようにお願いしていた六車明峰さんから、作品が届いた。
それはまだここでは公表しないでおきましょう。
一緒にお送り頂いたものがあった。
句集です。
いや六車さんの句集ではなく、増田まさみさんという現代俳句の人のもの。

パラパラとページを繰ってみましたが、わたしには難しい。
現代詩もですが、現代俳句も難しいですね。
その中で、六車さんが書にしておられるのが3句ある。
これはいずれも何とか解る気がするのですが。






なかなかいいですねえ。

250句の俳句は、またゆっくりと鑑賞させて頂きましょう。
わたしには理解不能かも知れませんが。
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「木守り柿への想い」

2017-04-01 07:54:24 | 文学
月刊『KOBECCO』の4月号が神戸っ子出版のHPに上がりました。
わたしのところにまだ現物は届いていないのですが、今号の「喫茶店の書斎から」は「木守り柿への想い」と題して書かせて頂いています。
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「六甲」3月号

2017-03-13 14:13:55 | 文学
短歌誌「六甲」だが、今月号が届くのが遅くて心配し、問い合わせて送ってもらいました。
なにか手違いがあったようです。

わたしがいつも注目している、田岡弘子さんと牧野秀子さんの作品。
都合よく並んで載っています。
田岡さんのは上品なユーモアが漂ってますねえ。
短歌は門外漢のわたしがいうべきではないのかもしれませんが。
「青春といふ幸せな文字二つ山のあなたに住まわせゐたり」
微かな色気さえ漂わせて、上品です。

牧野さんのはいつもながら景色がよく見えます。
今回のは特に大きな景色が。
海外旅行の成果ですね。

これはIさんの随筆。←二段階クリックで。
「傷痕」です。
難しい漢字がたくさん使ってあって、読むことは出来ても、わたしはとても書けません。
試しに孫のkohに読ませてみました。
間違ったり、読めなかった文字が5,6字ありました。
5年生としてはまあ上出来でしょうか。
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