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喫茶 輪

コーヒーカップの耳

きりんが出てきた!

2018-05-01 15:27:43 | 足立巻一先生
昔、足立巻一先生が深く関わった児童雑誌『きりん』ですが、Kさんから御恵投いただいた4冊はあるのだが、あと何冊かがあったはず。
どこへ行ってしまったのかなあ?と思っていたら、出てきました。今、本をゴソゴソと触っているので。


店の書斎の本棚を整理しましたので、これからは足立先生のコーナーへ置いておくことにしましょう。


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岡見裕輔詩集より

2018-04-16 22:35:03 | 足立巻一先生
古本市で入手した『続・サラリーマン』(岡見裕輔著・昭和54年・日東館出版)を今日開いてみた。


すると、こんな詩が。
←クリック。





「言葉について 足立巻一著「やちまた」を読んで」です。
初めて読みました。
岡見さんは先年お亡くなりになりましたが、西宮在住で、わたしの作品を評価してくださる人でした。
お会いした時、直接お褒め下さったりして、励ましてくださいました。
『定年前後』など新著を出されたときには贈ってもくださいました。
でも、この古い詩集は持っていませんでした。
今回読めて良かったです。
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『きりん』ってなにや?

2018-04-11 07:54:16 | 足立巻一先生
三宮サンボ―ホールでの古本市で街の草さんに紹介していただいた扉野良人さんから届きました。
チラシです。

扉野さんは『きりん』の詩集を出そうと企てておられるようです。
大変な仕事ですが、ぜひ実現してほしいものです。

チラシと一緒に送ってくださった「百年のわたくし」(巻二)という同人誌。

ちょっと変わった体裁です。
パラパラと読んでみましたが、洗練されていて、みなさんレベルの高そうな人です。
季村敏夫さんの「時の空」は、腹の底からしぼりだすような思いが書かれていて痛ましささえ覚えました。
あ、そうだ。巻頭のこれは同人の創作ではありませんが、扉野さんが心動かされた言葉なのでしょう、3篇が載っています。
そのうちの、「きりん」(1954年4月号)から転載された「ぼくのした」は足立巻一先生が最も好きだった口頭詩。
昔(1982年)、わたしが隣の用海小学校のPTAのお世話をしていた時に、講演をお願いして来てくださった時の話の中でも取り上げておられました。
また、年賀状にも使ったとどこかに書いておられました。

  ぼくのした
  「うごけっ」と
  ぼくがめいれいしたときは
  うごいたあとだ。
  ぼくのしたをぼくよりさきに、
  うごかすのは、 
  なにや。
     (しまだのぞむ・当時5歳)
  
そして、わたしがもう一つ感動したのは、扉野さんの「モノとカタリの地平「百年のわたくし」に寄せて」の一文。
←二段階クリックで。
いい文章ですねえ。
扉野さん、ありがとうございました。



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『きりんのあしあと』

2018-04-08 10:24:05 | 足立巻一先生
本棚を触っていて出てきた本。

『きりんのあしあと』(澤田省三・児童文化研究所 2007年)です。
本の間に新聞切り抜きと、著者の澤田氏からの手紙も。
再読しているのだが、この本には「きりん」の歴史が見事に詳細に書かれている。
最初のページにこんなことが。

《その当時のことを後に井上靖は次のように語っています。「わたしは終戦の20年8月から23年いっぱいくらいまでを、つまり終戦後三年半ばかりの間を、狐に化かされたような奇妙な季節だと思っている。わたしばかりでなく、その頃わたしの周囲にいた人全部が、多かれ少なかれ、狐に化かされていたのではないかと思う。》

印象的な言葉です。宮崎修二朗翁からもそのような言葉を聞いた覚えがあります。

この本には、井上靖、竹中郁、足立巻一、坂本遼、浮田要三など、”熱に浮かされたような時代“を共有した人々が登場する。
もう一度読むのに値する本だ。
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79 こうべ芸文文学選

2018-04-03 07:54:08 | 足立巻一先生
大古本市で買った一冊。

『79 こうべ芸文文学選』
表紙絵は竹中郁さん。
郁さんは表紙絵だけでなくカット絵も何点か載っている。
オシャレですね。
これを入手したのは、足立巻一先生の、わたしに覚えのない詩が載っていたからです。
他にもアッと思うような気になる人の作品が。
ところで足立先生の詩、「アメリカ……ロンドン……」だが、最初の一行。
《観覧者のゴンドラのなか》とある。
これは「観覧車」の誤植でしょう。
後を読むと、誤植としか思えない。
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田辺聖子さんと足立巻一先生

2018-02-27 14:54:49 | 足立巻一先生
わたしの蔵書の中でも最も古いものだろう、この本。

昭和39年3月10日発行の『感傷旅行』(田辺聖子著・文芸春秋新社)。箱入りです。
わたしは初版を購入している。
田辺さんの本は、これを皮切りにたくさん読んできた。
何年も後に宮崎修二朗翁や足立巻一先生との関係を知ることになり、そのことは『触媒のうた』にも詳しく書いたのだが。
しかし、恥ずかしいことを告白するが、田辺さんの初期の「虹」という小説は読んでいなかった。
それをこのほど読んだ。『うたかた』というタイトルの文庫本で。
「虹」だが、宮崎修二朗翁が昔、「宮っ子」に連載された「文学の小道」に書かれている。その文章が素晴らしい。
宮崎翁、まだ60歳代前半だ。

例によってわたしは『うたかた』を「あとがき」から読んだ。そして驚いた。
こんなことが書いてある。
《(略)はじめての長編「花狩」を出版した折、「文芸大阪」の編集者の一人、小原敬史氏や、詩人の足立巻一先生がいろんな方に引き合わせて下さった。》
おお、なんということ。足立先生のお名前が。
まあ、そんなに驚くことではないのですが、「先生」という敬称に気づきました。
他の人の名前にはみな「氏」がついてますが、足立先生だけはわたしと同じく「先生」だ。
なんだかうれしくなりました。
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「新の字」

2017-12-31 08:49:42 | 足立巻一先生
足立先生の詩にこんなのがある。


  新の字

<新>とは<斤>

木を切ることをいう。



この冷気の朝

発止!

常緑の一枝を

切れ。

           (足立巻一詩集「雑歌」より)



たしか、お正月の神戸新聞読者文芸欄の「選者新年詠」だったと思う。
心改まる思いで読んだことを思い出す。

『触媒のうた』(今村欣史著・神戸新聞総合出版センター刊)
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「竹中郁と神戸の詩人たち」

2017-11-15 18:53:01 | 足立巻一先生
H美さんから戴いた杉山先生の遺品の中の『書標』を読んでいる。


足立先生が書かれた「竹中郁と神戸の詩人たち」が興味深い。


前半にご自身が編集して出された『竹中郁少年詩集』について書きながら、竹中郁の人格の素晴らしさを書いておられる。
そして後半に自著『親友記』について書かかれた文章は胸を打つ。

《わたしの仲間は無名で人生を終えようとしている。それだけではない。わたしたちの仲間はすべて貧困と不幸とを背負い、戦争に痛めつけられ、ある者は「神戸詩人事件」といわれる弾圧事件に連座してデッチ上げの罪に問われ、生活を根底から破壊された。(略)だれひとりとして外遊した者はない。そして、竹中郁の詩業を継ぐ者はひとりも出なかった。しかし、わたしを含めてこれら無名詩人の人生と詩とにも深い愛情を持つ。才能貧しく品性卑小であっても、その人生と詩とにはかけがえがなく、やはりそれぞれに真実を宿しているからである。わたしはその事実を神戸の生活・文化の一断面として『親友記』に書き残したかった。山頂のような竹中さんの詩業を尊敬し顕彰することと、日陰の無名詩人たちの人生を大切にすることとは、わたしにとっては同様に義務なのである。》

足立先生らしい、情のこもった文章である。義務とまで書いておられる。無名のわたしも大切にされたのを忘れてはいない。
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「満足」

2017-10-03 15:33:10 | 足立巻一先生
「六甲」10月号が届きました。
今号の随想は「満足」と題して書かせていただきました。
足立巻一先生と富田砕花翁のことです。
←二段階クリックで。
足立先生の文中の「ヘタながら一心に書いたものしか採用されず…」が印象に残ります。
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『遅れ時計の詩人』

2017-09-08 17:59:25 | 足立巻一先生
待っていた本『遅れ時計の詩人』(涸沢純平・編集工房ノア)が届いた。


編集工房ノアの社主、涸沢純平氏の著書である。
10年ほど前に準備しておられたものを、このほど思い切って出したとのこと。
目次です。




まだパラパラとページを繰っただけだが、足立巻一先生のお名前がふんだんに出てくるみたい。
そして杉山平一先生や桑島玄二さんなど、懐かしくもあたたかなお名前がいっぱい。
読む前から、あたたかな空気に包まれる思いがする。
惜しむらくは人名索引を付けてほしかったなあ。
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足立巻一特集『PO』94号

2017-09-07 08:02:33 | 足立巻一先生
書棚から、ふと手に取った冊子。

詩マガジン『PO』(竹林館・1999年2月20日)の創刊25周年記念特集。
その目次。
足立巻一先生の特集号だ。
この冊子、もちろん以前わたしは読んでいる。
覚えのある文章ばかりだ。
しかし入手経路は覚えてはいない。
自分で購入したという記憶はない。
多分どなたかからの提供なのだろう。
わたしに提供してくださった方、申し訳ありません。
恩を忘れています。お許しください。
執筆者7人のうち水口、日高さんを除いて5人はわたしの知り合い。
そのうちの直原さん、和田さん、杉山先生はすでに鬼籍に入られた。
どの文章も興味深いものだが、特に杉山先生の、2段組4ページ余りにわたって書かれた「足立巻一のことなど」は特にいい。
改めて読んで思うのは、わたしに思い当たる多くのことが書かれているからだろう。
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足立巻一先生

2017-08-15 09:29:27 | 足立巻一先生
昨日8月14日は足立巻一先生の御命日。
日航ジャンボ機の墜落事故(8月12日)と重なる。
32年だ。ということは33回忌。
わたしは明日74歳になる。先生は72歳だった。もう先生の没年齢を2年も超えている。
先生に『触媒のうた』を読んでほしかったなあ。それともあちらで読んでくださっているだろうか。「よう頑張ったなあ」と言ってくださっているだろうか。
この写真は、足立先生まだ40代のもの。
今、先生の詩集『石をたずねる旅』を読んでいるが、そこに載っている写真である。
少々硬い文体の緊張感のある血の滴るような詩が並ぶ。
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呉智英さんの絵馬

2017-07-31 17:55:22 | 足立巻一先生
先日孫娘のsato9歳と行った「追悼 水木しげる げげげの人生」展だが、たくさんの絵馬が飾ってあった。
撮影は禁止だったので記念図録から。

 




たくさんの著名人が寄せているが、その中に呉智英さんのがあった。

呉さんといえば、足立巻一先生の『やちまた』の中公文庫版(2015年刊)の巻末エッセーを書いている人。
このエッセーが非常に面白いのだが。
呉さんは漫画評論家として著名だが、足立先生の「やちまた」に魅入られて人生を誤ったとも言っておられる人。
ちょっと、この関連性に驚きました。
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「字が書けなくなりました」

2017-03-04 19:38:02 | 足立巻一先生
今日の夕刊の出久根達郎さんのページ。
←二段階クリックで。
池田蘭子のことば「字が書けなくなりました」だが、これは足立巻一先生が蘭子から聞きとった言葉。
それは『立川文庫の英雄』(足立巻一著)に載っている。
池田蘭子のこと、わたし『kobecco』に書きました。2015年、9月号10月号に「女紋」と題して。
出久根さんの文章はさすがに売れっ子作家の、見事なものです。
比してわたしはやはり劣りますが、視点の違うもの。
ところで、出久根さんですが、5月に出版予定の拙著『触媒のうた』に、身にあまる帯文を下さいました。
ありがたいことです。
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「この静かな変化に耐えよ」

2017-02-01 08:01:23 | 足立巻一先生
『KOBECCO』2月号が「神戸っ子」のHPに上がりました。
今号の「喫茶店の書斎から」は「この静かな変化に耐えよ」と題して、足立巻一先生に関することを書かせて頂きました。
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