初心者のクラシック

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交響詩「中央アジアの草原にて」 (ボロディン作曲)

2007年08月31日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はボロディン:交響詩「中央アジアの草原にて」です。

この曲は、ロシアが中央アジアの国を併合したアレクサンドル2世の即位25周年の記念行事として行われた祝典で演奏するために作曲された曲のようです。

「中央アジア」とはウィキペディアによると、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンを含む地域。だそうです。

まあ、カスピ海とチベット高原の間と言った方が分りやすいのかな?
ロシアとアジアのフレーズが交錯する曲調は静けさの中に、幻想的な雰囲気としっとりとした雰囲気が合わさって、壮大な世界が広がる感じが、なんともゆったりと聴ける一曲です。


 ひんやりとした弦楽器がひっそりと静かに、すうっと入ると、
 クラリネットがやわらかく、ゆるやかなフレーズをふわっと鳴らします。
 遠くから聴こえるホルンの音色は、遠くから誰かが呼んでいるんでしょうか?
 やがて、ピチカート※の響きがポツポツと聴こえてくると、
 少人数の人影がこちらへ向かってくる足音のようにも聴こえます。
 イングリッシュホルンのフレーズは、誰かが会話をしているんでしょうか?
 足音は次第に大きくなり、クラリネットを中心としたゆるやかなメロディは
 ホルンを交えつつ次第にハッキリと聴こえてくるようになります。
 そして、トランペットが大きな響きで響くと、荒野に広がる大草原の中で
 ようやく出会えた仲間たちが喜びをかみしめるように、ずっしりと響いてくるようです。
 その後は、チェロのしなやかな響きは出会えた仲間とともに歩み始め、
 遠くにある目的地へ向かっているようです。
 やがてヴァイオリンの明るく美しい響きに変わると、曇りがちの空が明るくなり、
 大草原が大きく照らし出されているように聴こえてきます。
 ホルンにオーボエ、イングリッシュホルン、のソロがそれぞれ聴こえると
 草原の旅人たちは歩き出し、その姿が地平線に向かってだんだん小さく
 なっていくようです。
 そこには、誰も居なくなった大草原だけが悠然と残ります。
 最後にフルートが最初のフレーズをひとつ残すと大草原の日も落ちて
 今日も平和な一日が終わるのでした。

とても、のどかな中央アジアの大草原で旅人達が出会う、みたいな感じで書いてみました。なんとなくこの辺だと、シルクロードなんかも通ってたりするのかな?
とにかく、雄大な大自然が満喫できる雰囲気を作り出していると思いますし、聴いていても涼しげなのがいいですよね。
演奏時間は約8分と短めですが、ゆったりとしたフレーズはとてものんびりと時間が流れていく感じがなんとも心地よく響く一曲です。

≪オススメCD≫
ボロディン他ロシアの名曲が入ってます。
ロシア管弦楽名曲集
オムニバス(クラシック),サロネン(エサ=ペッカ),グリンカ,バイエルン放送交響楽団,ボロディン,バイエルン放送合唱団,バラキレフ,デイヴィス(サー・コリン),ムソルグスキー,ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:★★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
ゆったりと、涼感たっぷりにスッキリと聴けます。

※ピチカート


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