御託専科

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構造計算書偽造と役所の責任

2005-12-02 10:54:37 | 時評・論評
前の会社で思ったことだが、とっぴな人間や悪意のある人間、怠惰な人間はいる。しかしそれを入り口で出来るだけ防ぎ、また問題が発生したらそれなりの処罰や説得、配置転換、解雇などで対応してできるだけ正常稼動を保つ、というのが経営である。前の会社には入り口以降の仕組みが大きく欠落していた。
さて、何がいいたいかというと、今回の構造計算書偽造問題で、あれこれ悪玉は出てきているわけだが、その悪玉が放置される仕組みを作っているのは役所である。役所の責任は大きい。上の会社の例で言うと、末端の職員が大きな問題を起こせば経営者は責任を問われる。管理責任である。これに照らせば、本来役所は管理責任を問われてしかるべきである。そしてそれが一番大きな罪である。国土交通省も取り締まられないといけない。民意を反映した役所の取り締まりをする、会社で言えばドイツ的監査役の役割をする、官邸または国会直結の機関が必要だろう。
会計監査院や検察が一部分その役割を果たしているが、もう少し統合的な動きが必要だ。また、いまでも検察の恣意性のような専横があるので、それを更に抑止する仕組みは必要だろう。

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