ラットは今日も、きみのために。

マウスも研究者も頑張っています。
医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

成長や内臓機能に影響か 遺伝子組み換えトウモロコシ=カン大学(フランス)

2007年06月14日 | 食品・栄養
 米化学品大手モンサント社による遺伝子組み換えトウモロコシの安全性に関する実験データを再解析し、このトウモロコシを食べさせたラットは、食べさせない場合に比べ、成長や腎臓の機能などを示す数値に、明らかな差が生じていたとする結果をフランス・カン大学などの研究チームが14日までにまとめ、米国の専門誌に発表した。

 研究チームは「データからは、このトウモロコシが安全だとは結論付けられない。哺乳類を使った新たな長期間の実験が必要だ」としている。

 この品種は、既に日本や欧州連合(EU)、米国などで食品用や飼料用として承認されており、日本では飼料として流通しているという。

 この結果を受け、EU欧州委員会は、欧州食品安全機関に研究内容の詳しい分析を要請。日本の食品安全委員会も情報収集を始めた。

 研究チームは「これらのデータは、肝臓と腎臓への毒性がある可能性を示している」と指摘している。

[共同通信 / 2007年06月14日]
http://www.47news.jp/CN/200706/CN2007061401000133.html

成長や内臓機能に影響か 遺伝子組み換えトウモロコシ(共同通信) - goo ニュース



ES細胞で新薬安全確認 サルの心筋細胞=リプロセル社

2007年06月14日 | 創薬
 新しい薬が不整脈を起こさないかどうかを調べる開発段階で欠かせない確認試験に、サルの胚性幹細胞(ES細胞)から分化させた心筋細胞を使う事業を始めると、バイオベンチャー企業「リプロセル」(東京都港区)が14日、京都市内で発表した。

 同社によると、新薬候補の化合物が不整脈を起こさないかどうかを調べる試験を製薬会社から請け負い、カニクイザルのES細胞から分化させた心筋細胞に化合物を投与、電気信号を調べる。

 これまでは遺伝子操作でつくった細胞を使っていたが、ES細胞を分化させた心筋細胞は拍動するなど本物に近く、より正確で費用は従来の半額で済むという。

 京都大と共同研究している特定非営利活動法人(NPO法人)「幹細胞創薬研究所」(京都市)が、サルES細胞から心筋細胞を効率的に分化させることに成功。リプロセルは同研究所から技術の使用許可を得た。

[共同通信 / 2007年06月14日]
http://www.47news.jp/CN/200706/CN2007061401000807.html

新薬安全確認にサルの心筋細胞 本物に近く、ES細胞から分化(共同通信) - goo ニュース

株式会社リプロセル ホームページ
http://www.reprocell.com/

「新薬は高く、古い薬は安く」 製薬業界が薬価制度案

2007年06月13日 | 創薬
 新薬メーカーを中心につくる日本製薬工業協会が、厚生労働省に新しい薬価制度を提案したことが13日わかった。治療効果が高い新薬には製薬会社が付けた高い薬価を特許期間中維持することと、特許が切れた薬の大幅な値下げをセットにした。15年の導入を目指しているが、値下げ対象になる後発医薬品や、新薬が出にくい中堅以下のメーカーの反発は必至だ。

 現行の新薬の値決めは原則的に、既存の同分野の薬価をもとに「画期性」「有用性」を評価して加算するが、製薬会社側には「加算幅が大きいとは言えない」(製薬大手)との不満がある。

 製薬協は、効き目が高い新薬は製薬会社が説明責任を負い値付けをする新方式を提案。その新薬の特許期間中は、2年に一度の値下げの対象外にすることも求めている。特許切れの薬で今以上の値下げを進めれば、保険財政の負担増は抑えられる、としている。

 新薬開発では、審査の厳格化から臨床試験(治験)費用が増える一方、副作用への懸念などから商品化の確率は低下している。このため、製薬大手を中心に、数少ない新薬で確実に投資を回収したいという思惑がある。

 製薬協会長の青木初夫・アステラス製薬共同会長は、新制度について「特許切れ薬に頼った経営ではなく、これまでにない新薬を出すことでしか生き残れないよう退路を断つ」と話す。

[朝日新聞 / 2007年06月13日]
http://www.asahi.com/life/update/0613/TKY200706130346.html

「新薬は高く、古い薬は安く」 製薬業界が薬価制度案(朝日新聞) - goo ニュース

おなかの細菌が餌を決める、大豆の害虫マルカメムシ=産業技術総合研究所

2007年06月13日 | 生きもの色々
 大豆など豆類の害虫として知られるマルカメムシの餌の好みは、虫自身の遺伝子ではなく腸内に共生する細菌が決めているとの研究結果を、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の研究グループが13日付の英王立協会紀要(電子版)に発表した。害虫被害を抑える手掛かりになるかもしれないという。

 研究によると、雌が植物に卵を産む際、腸内共生細菌を封入したカプセルを隣に産み付ける。ふ化した幼虫は口先をカプセルに突き立てて共生細菌を吸い取ることで感染する珍しい生態。

 大豆も食べるが主食ではないタイワンマルカメムシと、大豆を食べるマルカメムシの2種類を大豆の鉢で飼育したところ、タイワンマルカメムシはふ化率が大きく低下。ところが、双方の卵の隣にある共生細菌カプセルを交換すると、タイワンマルカメムシのふ化率は正常に戻り、マルカメムシのふ化率が低下した。大豆から栄養を取り込む能力が細菌によって左右されたためとみられる。(共同通信)

(写真説明: カプセル(黒い部分)に口先を突き立て、共生細菌を摂取するマルカメムシの幼虫=産業技術総合研究所提供)


[京都新聞 / 2007年06月13日]
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007061300017&genre=G1&area=Z10

産総研:プレスリリース 2007年06月13日発表

■共生細菌による昆虫の害虫化の発見
-昆虫自身の遺伝子ではなく腸内共生細菌によって決まる食餌-
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2007/pr20070613/pr20070613.html

コレステロールで脳発達、ラット実験=産業技術総合研究所

2007年06月13日 | 脳、神経
 脳の神経細胞に含まれるコレステロールが増えると、神経細胞が発達するとのラットの実験結果を、産業技術総合研究所関西センター(大阪府池田市)の小島正己主任研究員らがまとめ、13日発表した。

 神経細胞を成長させるタンパク質「BDNF」の働きで、神経細胞のコレステロールが増えることも分かった。小島研究員は「コレステロールとの関係が注目されるアルツハイマー病など、脳疾患の治療薬開発につなげたい」と話している。

 小島研究員らは、ラットの脳から神経細胞を取り出し実験。BDNFを加えると、3日後にコレステロールが4割増えた。この神経細胞では、ほかの神経細胞との接合部(シナプス)で神経伝達物質を放出する「シナプス小胞」の数が2・5倍に増え、情報伝達をする物質が増加し、細胞が発達した。(共同通信)

[京都新聞 / 2007年06月13日]
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007061300123&genre=G1&area=Z10

産総研:プレスリリース
■脳の発達には脳内コレステロール合成が欠かせないことを発見

(ポイント)
脳機能の発達には、神経細胞内におけるコレステロール合成の促進が重要であることを発見した。
コレステロール合成を促進するのは、脳の成長因子(BDNF)である。
コレステロール代謝と脳の成長因子の関係は、脳疾患の治療薬開発に新たな指針を与える可能性がある。
(概要)
 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)セルエンジニアリング研究部門【部門長 三宅 淳】小島 正己 主任研究員は、独立行政法人 科学技術振興機構(以下「JST」という)鈴木 辰吾 研究員と産総研 脳神経情報研究部門【部門長 岡本 治正】脳遺伝子研究グループ 清末 和之 主任研究員らとともに、神経細胞内において脳の成長因子によってコレステロール合成が促進される新しいメカニズムを発見した。
 今回の発見は、脳シナプスにおける神経伝達(図1)が発達していくためには、神経細胞内のコレステロール合成が促進されることが重要であり、その促進因子として脳の成長因子(BDNF)が働いていることを見いだしたものである。
 さまざまな脳疾患に共通する機能障害として神経伝達の変調や発達障害があり、コレステロール合成と神経伝達の関係の発見はこれら疾患の治療薬開発に新たな指針を与える可能性がある。
 本研究の成果は、平成19年6月13日(アメリカ東部時間)に、米国の国際雑誌 The Journal of Neuroscience電子版に掲載される。

(図1説明)
 神経細胞の電気的な活動によって「シナプス終末」から放出された神経伝達物質が「シナプス後細胞」に存在する受容体を活性化する。今回、脳の成長因子(BDNF)によるコレステロール合成の促進が、神経伝達物質の放出メカニズムの成熟に重要であることを見出した。

http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2007/pr20070613_2/pr20070613_2.html

コレステロール、脳に必須 伝達機能高める 実験で確認(朝日新聞) - goo ニュース

飲むワクチン:コメで開発 遺伝子を組み込み、注射要らずコスト安=東京大学医科学研究所

2007年06月13日 | 食品・栄養
 コレラ菌の遺伝子を組み込んで育てたコメを粉末にした「飲むワクチン」を東京大医科学研究所などが開発、マウス実験で効果を確認した。注射しなくてすみ1年以上の常温保存が可能。開発途上国での感染予防に役立つと期待される。

 コレラ菌に感染すると免疫ができ、2度目以降は発症しにくくなる。同研究所の清野宏教授(粘膜免疫学)らは、コレラ菌の一部をつくる遺伝子をイネに組み込んで栽培、できたコメを摂取することでワクチンとする方法を考えた。

 このコメを粉状にしてマウスに与えた後、コレラ菌に感染させたところ、下痢などの症状は出ず、コレラ菌に対する免疫が確認された。

 ワクチン作りではこれまで、ジャガイモなどを遺伝子操作する手法が使われてきた。コメは常温保存が可能なうえ、医師が注射する必要もなく、コスト面や2次感染の心配もない。

 組み込む遺伝子を替えればインフルエンザなど他の感染症にも対応できるという。【関東晋慈】

[毎日新聞 / 2007年06月13日]
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070613ddm003040035000c.html

骨粗しょう症発症のメカニズム解明=国立長寿医療センター

2007年06月10日 | 創薬
 高齢者に多い骨粗しょう症の発症メカニズムを、国立長寿医療センター(愛知県大府市)の池田恭治・運動器疾患研究部長らのチームが細胞レベルで解明した。

 骨粗しょう症の予防薬や治療薬の開発につながる研究成果として注目を集めそうだ。米科学誌「セル・メタボリズム」(電子版)で報告された。

 池田部長と辰巳佐和子研究員らは、骨の中に含まれる「骨細胞」の働きを調べるため、骨細胞だけを死滅させる毒素を、マウスに注射した。その結果、骨を溶かす「破骨細胞」の働きが強まる一方、骨を作る「骨芽細胞」の働きが弱まり、マウスは約1か月で骨粗しょう症になった。

 骨細胞は、骨芽細胞が骨を作った後に変化した細胞で、これまでその機能が不明だった。研究チームは実験結果から、骨の再生にかかわる細胞の働きをコントロールする、大本の「司令塔」であると判断した。

[読売新聞 / 2007年06月10日]
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070609i313.htm

肺がん再発、たんぱく質で判別=オーダーメード医療に一歩=名古屋大学

2007年06月07日 | 医療技術
 再発率が高く、死亡者数ががんの中でも最も多い肺がんで、手術後の生存率や再発率に深く関係するとみられるたんぱく質の含有量パターンの解析に名古屋大大学院医学系研究科の高橋隆教授らの研究グループが成功した。研究論文は6日、米国立がん研究所発行の専門誌に掲載された。
 研究グループによると、肺がんは患者の病態が多様で、早期がんでも摘出後に約2割が再発するという。再発の可能性が判別できるようになれば、術後に再発リスクが高い患者のみに、より強力な治療を施すオーダーメード医療が可能となる。

[時事ドットコム / 2007年06月07日]
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007060700072

様々な臓器に分化、「ES」並みの人工幹細胞作りに成功=京都大学

2007年06月07日 | 遺伝子組替マウス
 京都大再生医科学研究所の山中伸弥教授らは、さまざまな臓器になり得る胚(はい)性幹細胞(ES細胞)と同程度の万能性を持つ幹細胞を作り出すことに、マウスを使って成功した。これまでの人工万能幹細胞は分化能力が低かった。受精卵を使わずに万能細胞を手に入れる技術の実現に向け、また一歩前進した。7日の英科学誌ネイチャー電子版に発表する。

 山中教授らは昨年、大人のマウスのしっぽの皮膚細胞に、万能性に関係していると思われる四つの遺伝子を組み込んで、万能細胞を作る方法を世界で初めて開発した。この細胞を「人工万能幹細胞(iPS細胞)」と名付けたが、ES細胞に比べ臓器に分化する能力が十分でなく不安定だと指摘されていた。

 今回は、胎児の皮膚の下にある細胞を利用。細胞を取り出す時期と、できあがった人工細胞の中から質の良い細胞を選び出す方法を改良した。

 この結果、選び出した細胞は、遺伝子の働きはES細胞とほとんど同じで、全身のさまざまな細胞に分化することが確認できた。また、生殖細胞に分化する能力があることも確認、全身がこの万能細胞からできたマウスも誕生した。

 ただ、生まれたマウスを1年近く観察したところ、2割で遺伝子組み換えの際に使うウイルスや遺伝子が原因と思われる甲状腺腫瘍(しゅよう)ができていた。山中教授は「ヒトへの応用には、まだ解決すべき課題は多いが、将来的には脊髄(せきずい)損傷や心不全の治療につながる可能性がある」としている。

 米マサチューセッツ工科大も同じ方法で万能細胞の作製に成功、同日付のネイチャー電子版に発表するほか、別の科学誌に米ハーバード大が近く発表する予定。万能細胞獲得をめぐり、国際競争が激化している。

[朝日新聞 / 2007年06月07日]
http://www.asahi.com/science/update/0607/TKY200706060414.html



万能細胞2割発がん 京大研究チーム

 あらゆる細胞や組織に分化できる能力を秘めた「万能細胞」を、マウスの体細胞から作った京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授らの研究チームは、この万能細胞の分化能を胚性幹細胞(ES細胞)並みに高めることに成功した。ただ通常の細胞と万能細胞由来の細胞が入りまじったキメラマウスやその子では、約2割の確率でがんが発生することも判明。再生医療への応用では、安全性の確保が大きな課題となる。英科学誌「ネイチャー」(電子版)に7日、論文が掲載された。

 皮膚などの体細胞から作る万能細胞は、胚や卵子から作るES細胞と違って倫理的問題が生じないため、再生医療の実現に向け期待されている。発がんはヒトへの応用の重大な障害になるが、山中教授は「課題がはっきりしたという意味では前進だ。発がんを抑える方法を見つけて壁を乗り越えたい」と話している。


 研究チームは昨年、万能性に関与する4つの遺伝子をマウスの体細胞に導入し、万能細胞の作成に成功したと発表。今回は、ES細胞との遺伝子発現の一致率を従来の70%から90%まで高めた改良型万能細胞を作り、受精卵に導入した。その結果、万能細胞はさまざまな細胞に正しく分化し、受精卵由来の細胞と混じり合ったキメラマウスが誕生。子も正常に生まれ、ES細胞に匹敵する万能性が確認された。


 だがキメラマウスでは4匹中1匹、キメラの子は121匹中16匹で甲状腺がんが発生した。万能細胞を作る際に利用しているがん遺伝子が再び活性化するためで、研究チームは安全性確保を目指して、遺伝子導入の方法を再検討する。

[産経新聞 / 2007年06月07日]
万能細胞2割発がん 京大研究チーム(産経新聞) - goo ニュース

メダカのゲノム解読に成功 病気研究が加速=東京大学、国立遺伝学研究所

2007年06月07日 | 生きもの色々
 メダカの全遺伝情報(ゲノム)の解読に、東京大学や国立遺伝学研究所などのチームが成功した。メダカは、ヒトと似た遺伝子が8割以上を占めており、先天性の腎臓病、脂肪肝などヒトと共通する病気の関連遺伝子が見つかっている。ゲノム解読で、関連遺伝子探しの効率がぐんとよくなり、病気の研究が加速しそうだ。7日発行の英科学誌ネイチャーに発表する。

 研究チームは、国立遺伝学研究所の小原雄治(こはら・ゆうじ)所長、東大の武田洋幸(ひろゆき)教授、森下真一教授ら。

 メダカはヒトと同じ脊椎(せきつい)動物で、内臓の仕組みもほぼ同じ。解明した遺伝情報の大きさは、約7億塩基対で、ヒトの約4分の1だった。この中に、遺伝子が約2万あると予測されている。

 脊椎動物では、これまでにヒト、チンパンジー、イヌ、フグなどのゲノムが解読されている。メダカと比べることで、進化の道筋も詳しく調べられるという。

[朝日新聞 / 2007年06月07日]
http://www.asahi.com/science/update/0606/OSK200706060058.html

国立遺伝学研究所 プレスリリース
-メダカゲノムの解読
 日本生まれの実験動物から脊椎動物進化の道筋が見えてきた。
http://www.nig.ac.jp/hot/2007/kohara0706/pur.html

更年期障害に「塗る治療薬」 =資生堂

2007年06月06日 | 創薬
 資生堂は6日、更年期障害の女性向けの塗る治療薬を開発し、日本シエーリング(大阪市)を通じて7月から医家向けに販売すると発表した。日本シエーリングは避妊用ピルなど女性用医薬品に強く、同社の営業ルートを活用することで市場開拓を進める。

 資生堂が開発したのは「ル・エストロジェル」。これまで女性ホルモンを補充する治療薬は飲むタイプと張るタイプしかなかった。新製品は女性ホルモンを定期的に肌に塗ることで、血中濃度を最適な状態に保つ。従来に比べて内臓への負担が軽いうえ、皮膚の刺激も少ないという。

 資生堂の医薬品事業は化粧品の原材料や製造技術を生かしているのが特徴で、医家向けは1993年に参入した。独自の販路を持たないため、商品ごとに医薬品メーカーに販売を委託している。眼科手術補助剤「オペリード」では千寿製薬(大阪市)、抗ウイルス剤「カサール」ではマルホ(同)と提携している。 (18:56)

[日本経済新聞 NIKKEI NET / 2007年06月06日]
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070606AT1D0605V06062007.html

資生堂ウェブサイト
http://www.shiseido.co.jp/

ニキビ菌の酵素発見=大阪大学

2007年06月04日 | 創薬
 大阪大学の鈴木晋一郎教授と野尻正樹助教、井上豪准教授らのチームは、ニキビの原因となる菌が生存するのに欠かせない酵素を突き止めた。エネルギーを作る過程で働く酵素で、ニキビを抑える新薬の実現につながる可能性があると考えている。
 
 化学肥料や動物の死体などが分解してできる窒素化合物から窒素ガスを作る脱窒菌の研究に取り組むなかで、亜硝酸還元酵素に着目。構造を解析したところ、鼓に似たタイプを新たに見つけた。遺伝子配列を調べた結果、ニキビの原因となるアクネ菌にも同様の遺伝子配列があるのがわかった。ATP(アデノシン三リン酸)を生成する際に働く、菌の生命維持に不可欠なものと考えられるという。化学物質などで酵素の機能を左右できれば、菌の活動を抑えたり菌を殺したりすることも可能になると研究チームはみている

[日経ネット関西版 / 2007年06月04日]
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/40297.html

クルミが性的不能治療に効果=マラヤ大学(マレーシア)

2007年06月04日 | 食品・栄養
【クアラルンプール3日】マレーシア紙スターは3日、同国のマラヤ大学の研究者グループがこのほど、クルミから抽出した成分に性的不能治療に効果があることを発見し、バイアグラよりも安全な錠剤を作ることに成功したと報じた。(写真は、インド・スリナガルで落ちている大量のクルミをより分ける地元住民)

同紙によると、研究者は古代ローマなどでクルミが性的不能の治療のために食べられていたとの記述を発見。歴史的にこうした記述があるならば、やはり何らかの効果があるに違いないと考えたという。2年間におよぶ研究の結果、クルミに含まれるアミノ酸の一種、アルギニンが体内に吸収されると血管を拡張させ、ペニスへの血行を良くすることが分かったという。

研究者によれば、効果が現れるまで約1時間かかり、その後約4時間効果が持続するという。また、高血圧症や糖尿病の人にも安全であるとしている。〔AFP=時事〕

[時事通信 / 2007年06月04日]

クルミが性的不能治療に効果=マレーシアの研究者グループ(時事通信) - goo ニュース

頭の中身も整理が必要?=大事な記憶のために物忘れ-脳科学実験で判明=スタンフォード大学

2007年06月04日 | 心のしくみ
 人間の脳は大事な記憶をすぐ思い出せるようにするため、関連する相対的に不必要な記憶を忘れ、脳の活動を効率化している可能性があることが分かった。米スタンフォード大の研究チームが4日、20人を対象とする実験結果を米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンスの電子版に発表した。物忘れには悪いイメージがあるが、頭の中身も整理が必要と言えそうだ。
 実験の主な段取りはまず、ATTIC(屋根裏)というキーワードでDUST(ちり)やJUNK(くず)などの関連する単語6つと、MOVIE(映画)というキーワードとそれに関連する6単語を覚える。
 この後、(1)ATTICとDの頭文字を見て、DUSTを思い出すことを繰り返し、かかった時間を毎回記録する(2)ATTICと関連する6単語の頭文字を見て、それぞれの単語を思い出せるかテストし、(1)の作業を行わなかったMOVIEと関連6単語のテスト結果と比較する。
 DUSTは作業を繰り返すにつれ、思い出すのにかかる時間が短くなった。意外なことに、JUNKなどの残り5単語については、(1)の作業を行わなかったMOVIEと関連6単語より、忘れてしまう確率が高かった。
 実験中の被験者の脳を機能的磁気共鳴画像診断装置(fMRI)で調べると、DUSTを思い出す回数が増えるとともに、脳の前部帯状皮質や前頭前野の一部の血流が少なくなり、効率的に活動していることが分かった。

[時事ドットコム / 2007年06月04日]
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007060400014

既存の医薬、新たな効き目研究・製薬各社「再開発」急ぐ

2007年06月03日 | 創薬
 製薬各社が発売済み医薬品の成分を別の病気の治療用に開発し直す動きを強めている。これまでの効能と関連の薄い病気向けに新たに開発し直すことで、「新薬」として扱われ薬価(薬の公定価格)が上がったり、対象患者が増えたりするためだ。世界で新薬開発が難しくなるなか、既存薬も最大限活用して対応する。

 エーザイは末梢(まっしょう)性神経障害治療剤「メチコバール」の有効成分を筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬として開発している。30年近く前に発売され、特許切れ成分を用いた後発薬がすでに10社以上から発売されている製品だ。全身の筋肉が徐々に動かなくなるALSは原因はよく分かっていないが、神経伝達の障害が関連しているとみられる。(07:00)

[日本経済新聞 NIKKEI NET / 2007年06月03日]
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070603AT1D0209B01062007.html