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医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

東大・阪大など、卵巣抗がん剤の第2相臨床試験開始へ

2013年06月12日 | 創薬
 東京大学や大阪大学などのグループは11日、卵巣がんに対する新たな抗がん剤「BK―UM」の第2相臨床試験(治験)を始めると発表した。BK―UMはジフテリア菌由来のたんぱく質を主成分として、卵巣がん増殖因子「HB―EGF」を阻害する作用を持つ。従来と異なる作用機序の抗がん剤として阪大微生物病研究所の目加田英輔所長らが開発。2011年に終了した第1相試験では安全性が確認できており、今後、有効性と安全性をさらに検証する。
 北海道、東北、東京、大阪、福岡の5大学が共同で、製薬企業の支援を受けない「医師主導治験」として実施する。期間は3年間を予定している。再発・難治性の卵巣がん患者64人を対象に、BK―UMを投与するグループと、投与しないグループに分けて検証する計画。

[日刊工業新聞 2013年06月12日]
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020130612eaae.html

実験用マウス、祖先は江戸時代のペット 遺伝研が解明

2013年06月07日 | 生きもの色々
 実験動物として、世界の医学の進歩に貢献しているマウス。それらは、江戸時代に日本でペットとして飼われていたマウスの子孫であることを、国立遺伝学研究所の城石俊彦教授らが理化学研究所との共同によるゲノム解析で突き止めた。米国の科学誌に論文を発表した。

 実験で使われるマウスは、病気のなりやすさなどに違いがでないように、近親交配を20世代ほど繰り返して遺伝的な差がほとんどないように改良されている。欧州でペットとして飼育されていたマウスが米国に運ばれ、1900年初頭以降、米ハーバード大などで作られてきた。

 城石教授らは、日本産マウスをもとにつくったJF1と呼ばれるマウスと、世界で広く使われ、基準になっているマウスの全ゲノムを比較した。その結果、基準マウスのゲノムの1割がJF1と一致。基準マウスはJF1と同じ祖先に由来していることがわかった。

[朝日新聞 2013年06月07日]
http://www.asahi.com/tech_science/update/0607/TKY201306060523.html?tr=pc