ラットは今日も、きみのために。

マウスも研究者も頑張っています。
医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

ヒトES細胞の大半は類似=京都大学教授ほか国際チーム、11カ国の59株を比較

2007年06月18日 | 再生医療
 京都大など世界11カ国、17カ所の研究機関が所有するヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)59株の大半は、ES細胞に特徴的な遺伝子などが似ているとの研究結果を、日米欧などの国際チームが18日、米科学誌ネイチャーバイオテクノロジーに発表した。

 チームの1人で京都大再生医科学研究所の中辻憲夫所長は「各国の研究者がどのようなES細胞を使っているかが分かる貴重な研究。ES細胞の標準化につながるかもしれない」と話している。

 中辻所長によると、59株の遺伝子を解析すると、それぞれ独自につくったES細胞であるにかかわらず、約9割は似ていたという。

 似ていなかったほかの細胞は、分化が少し進むなどしている可能性があるという。(共同通信)

[京都新聞 / 2007年06月18日]
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007061800024&genre=G1&area=K10

シート移植し皮下に肝臓 マウス実験、200日機能=奈良県立医科大学、京都大学、東京女子医科大学

2007年06月18日 | 再生医療
 肝細胞のシートをマウスの皮膚の下に移植し、200日以上にわたり、肝臓の機能の一部を果たすことを確かめたとの研究結果を奈良県立医大と東京女子医大、京都大のグループが米科学誌ネイチャーメディスン(電子版)に18日、発表した。

 肝臓がつくるタンパク質が欠乏する血友病などの治療につながるのではないかという。

 研究グループによると、肝細胞は、ばらばらの状態で移植しても血液の供給がないと短期間で死滅する。そこで、培養皿で肝細胞のシートを作製。マウスの皮膚の下に毛細血管を張り巡らせた場所を作り、シートを移植した。

 すると周囲の血管内皮細胞などとくっつき生着、肝臓のような組織ができた。200日以上にわたり、肝臓と同様にアルブミンや血液凝固因子などを出し続けた。肝臓の特徴である再生増殖能力もあるという。

 研究グループの中島祥介奈良県立医大教授は「シートを使うと肝細胞が効率よく生き残る」と話している。

(共同)
[中日新聞 / 2007年06月18日]
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2007061701000496.html