ラットは今日も、きみのために。

マウスも研究者も頑張っています。
医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

白血病研究、「患者同意」偽り論文 倫理委承認も虚偽=東京大学医科学研究所

2008年07月11日 | 生命&倫理
 東京大医科学研究所(医科研、東京都港区)は11日、分子療法分野の東條有伸教授=血液・腫瘍(しゅよう)内科学=らが発表した白血病の論文5本に、実際には受けていない学内の倫理審査委員会の承認や、血液など検体を提供した患者の同意があったかのように偽った内容が記載されていたと発表した。東條教授らはうち3本の虚偽記載を認め、1本の論文を先月取り下げたという。

 医科研によると、東條教授らは、検査時に採取した患者の血液などに含まれる腫瘍細胞を研究に使っていた。

 取り下げた論文は、伊の医学誌「ヘマトロジカ」(電子版)で今年5月に発表した。論文には「患者の同意書も取得し、医科研の倫理審査委の承認を得た」と記載していたが、実際には同意書はなく、倫理審査は申請すらしていなかった。

 また04年の米医学誌「ブラッド」に掲載された論文でも、倫理審査の申請をしていないのに、手続きをしたかのように記載し、患者の同意書の存在も確認できていないという。

 東條教授は医科研の調査に対し、「他の研究で行った倫理審査申請が適用できると考えていた」と説明したが、その後に3本の論文の虚偽記載を認めた。これらとは別に、事実と異なる内容の論文が2本あり、医科研が調べている。医科研は患者への謝罪も始めた。

 ヒト対象の臨床研究では、世界医師会の「ヘルシンキ宣言」が倫理委による審査や被験者(研究に協力した人)の自由意思でのインフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)の取得を求めている。厚生労働省の臨床研究に関する倫理指針(03年)も、文書でのインフォームド・コンセント取得を義務づけている。

 東條教授は白血病など難治性の血液疾患が専門で、医科研付属病院血液腫瘍内科長も兼任している。

 医科研の清木元治所長は「研究倫理に関する見識の低さが招いた結果。臨床研究では患者の権利保護が重要なのに、その手続きが不十分だった」と陳謝した。【大場あい、関東晋慈、斎藤広子】

[毎日新聞 2008年07月11日]
http://www.mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/07/11/20080711dde001040068000c.html


インフォームドコンセントと生命倫理について熟慮することはとても重要だと思います。
なにかと手続きが面倒な時代ではありますが(説明責任とか責任所在の明確化とか)、これは情報の進化した社会からの要求です。
薬害や医療訴訟、安全性の担保、さまざまなハードルがあります。一方では、法的な問題点を見つけ出し、取り沙汰して訴訟に持っていくのが得意な人たちもいるのかも知れません。

しかしそういう状況は、今すぐの切実な難病治療を待ちこがれている人たちにとっては、残念なことだ、とも思います。

犬の殺処分数全国一 問われるモラル、多い飼い主持ち込み=沖縄県動物愛護管理センター

2008年07月09日 | 生命&倫理
 犬や猫を飼う県民のモラルが問われている。2006年度に県動物愛護管理センター(南城市)に捕獲・収容され、殺処分された犬は6399匹。

全国と比較できる05年度の人口10万人当たりの殺処分数は、全国(72匹)の約6・2倍の477匹で全国一多かった。県は動物愛護管理法の改正に伴う「県動物愛護管理推進計画」の策定に取り組んでおり、09年度から10年間で殺処分の半減を目指す。
 センターには1日平均30匹の犬が捕獲、収容される。センター1階の掲示板には収容されている犬、猫の種類や捕獲、保護された場所、収容日、処分日が記された一覧表が張られている。処分日は動物たちの“命のリミット”だ。
 収容日、処分日ごとに分けられた7つの「成犬室」。雑種がほとんどだが、中にはラブラドールレトリバーやダックスフント、チワワなどの人気犬もいる。人が通ると訴え掛けるような鳴き声が響く。犬は収容日を含め5日間、猫は4日間、ここで飼い主が迎えに来るのを待つ。その間に飼い主に返還されなかったり、人に危害を加えた経歴を持つ犬や苦情犬、病気で譲渡に適さない犬や猫はガスで殺処分される。
 県内の殺処分の多さの要因には飼い主が飼えなくなってセンターに持ち込む「引き取り」と捕獲数の多さがある。05年度の10万人当たりの犬の捕獲数は371匹で全国ワースト、引き取りも7番目に多い。猫の引き取りも6番目の多さだ。
 犬に限ってみると、飼い主への返還が少ないことも殺処分の多さにつながっている。06年度に収容された犬が飼い主の元に戻った返還率はわずか10・3%で、9割近くが飼い主から見捨てられているのが現状だ。
 センターに捕獲・収容される犬の大半は首輪があるものの、鑑札・注射済票、迷子札などの所有者を特定できる物を装着していないため、返還を困難にしている。予防注射の接種と鑑札の装着は狂犬病予防法で定められている。同センターの川崎克主幹は「返還の際には返還手数料が発生する。このため探しにも来ずに新たな犬を飼う人もいる」と動物の命が軽んじられていることに警鐘を鳴らす。
 川崎主幹は「15―20年先のこと、ライフスタイルなどすべてを勘案して動物を飼ってほしい」と呼び掛けている。(玉城江梨子)

[琉球新報 2008年07月09日]
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-134013-storytopic-98.html


悲しいニュース。
生命の大切さ、愛おしさを教えてくれるはずのペット、一緒に生きる約束をしたはずの飼い主なのに、この心の貧しさ、両方の不幸。
面倒くさいから、お金がかかるから・・・解決方法が見つかりますように。出来ることならばすべての可哀相なペットに里親が見つかりますように、と祈ります。

乳牛への成長ホルモン投与で温室効果ガス削減?=ニューヨーク、コーネル大学

2008年07月03日 | 生命&倫理
【7月3日 AFP】100万頭の乳牛に乳量を増加させる成長ホルモンを投与すると、自動車40万台分に相当する温室効果ガス削減が可能とする米研究チームの研究が、米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)6月30日号に発表された。

 ニューヨーク(New York)のコーネル大学(Cornell University)のジュディス・キャッパー(Judith Capper)氏らの研究チームは、乳牛への遺伝子組み替えウシ成長ホルモン(rbST)の投与が温暖化防止につながると主張している。

 キャッパー氏は、大規模な牛乳生産には、広大な土地に加え、水や飼料も大量に必要であることを指摘。rbSTを使用すると生産者は需要を満たす量の牛乳を生産しながら、温室効果ガスを削減することができるとしている。

 米国では約15年前からrBSTが使われており、「組み換えウシソマトトロピン(recombinant bovine somatotropin、rBST)」、「ウシ遺伝子組み換え型成長ホルモン」(recombinant bovine growth hormone、rBGH)」、「人工成長ホルモン」などとも呼ばれる。米化学大手モンサント(Monsanto)は「ポジラック(Posilac)」の商品名で販売している。

 しかし、rbSTの使用に反対する意見も根強い。欧州連合(EU)は乳牛の健康への懸念からrbSTの使用を禁止しているし、rbSTは伝統的な小規模農家が生産する農産物価格を下げる大手企業の権益の象徴とみなされることもある。

  研究チームでは、100万頭の乳牛にrbST を投与すると、15万7000頭少ない乳牛で同じ量の牛乳が生産でき、乳牛の飼料もトウモロコシが49万1000トン、大豆が15万8000トン、飼料全体で最大230万トンの削減できるとしている。また、酪農に使う土地を最大で21万9000ヘクタール減らすことができ、土壌流出を年間で最大230万トン減らせるとしている。

 さらに研究チームは「酪農業界全体で乳牛にrbSTを投与すれば酪農の持続可能性が改善され、酸性化や藻の発生などの水質汚染の低減、地球温暖化対策への貢献にもつながるだろう」と期待を示している。

 国連(UN)の食糧農業機関(Food and Agriculture Organization、FAO)が2006年にまとめた報告書によると、人間活動に起因するメタンガス(CO2以上に地球温暖化を促進する)の37%がウシの飼育によって排出されたもので、その大半が家畜の消化に伴って発生したものだという。また、人間活動に起因するアンモニア(酸性雨の原因となる)については64%がウシの飼育によって発生しているという。

 FAOのこの報告書は、ウシの飼育に起因するCO2は、人間活動に起因するCO2全体の9%を占め、世界全体では自動車が排出する量を上回るだけでなく、SO2(二酸化硫黄)などのCO2よりも有害な温室効果ガスも排出しているとしている。(c)AFP

[AFP BB News 2008年07月03日]
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2412951/3096561


いやなニュース。
ヒトは、たとえば狂牛病から、なんにも学習していないんですね。

「ニモ」絶滅の危機に、映画人気が仇(あだ)=カンブリア大学(英国)

2008年06月26日 | 生命&倫理
【ロンドン26日時事】英カンブリア大学のビリー・シンクレア教授はこのほど、ディズニーのアニメ映画「ファインディング・ニモ」の主役として取り上げられた熱帯魚カクレクマノミが絶滅の危機にひんしているとの研究報告をまとめた。
 映画人気によるペット需要の高まりや、地球温暖化に伴うサンゴ礁の白化現象が原因。海中の生態系を描き、自然の大切さを子供に伝えるはずの映画が皮肉にも深刻な自然破壊を招いている。
 同教授によると、オーストラリアで行われた調査では、1つの群れの平均個体数が25匹から6匹に激減。繁殖の維持が難しくなっているという。(2008/06/27-06:04)

[時事ドットコム 2008年06月26日]
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200806/2008062700059


とても憂うべきニュース。
wikipediaでも既にクマノミの乱獲問題は記事にされていました。
クマノミ 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%8E%E3%83%9F
ファインディング・ニモ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%A2

ところが某オークションを覗いてみたら、手頃な値段で常時数十件の出品があるんですね。
http://search.auctions.yahoo.co.jp/jp/search/auc?p=%A5%AB%A5%AF%A5%EC%A5%AF%A5%DE%A5%CE%A5%DF&auccat=0&alocale=0jp&acc=jp
出品者のコメントによりますと、国産ブリード(養殖)ものの「商品」を購入することが「天然カクレクマノミ捕獲を減らし生態系を守り自然破壊を防ぐ」ことになるのだそうです(!!??)。ホント、ニンゲンの欲の深さには呆れてしまうばかりです。

IWC総会、捕鯨国アイスランド「クジラ可愛い」の感情論をバッサリ=ロイター

2008年06月26日 | 生命&倫理
【IWC総会】捕鯨国アイスランド、「クジラは可愛い」の感情論を斬って捨て、環境保護の観点にも「持続可能」とバッサリ=ロイター電

アイスランドは、クジラを他の動物と違って特別待遇する理由はないとし、西側諸国の「クジラ可愛いから保護すべき」といった感情論を斬って捨てた。

アイスランドは世界最大の捕鯨国である日本とノルウェーと共に、1986年の捕鯨モラトリアム(一時中止令)を無視して、毎年クジラの捕獲割当てを自ら決定して行っている。こうしたことが多くの国の間で深刻な感情的対立をも生じている。

「クジラを他の動物と違って特別扱いすべき理由など有り得ない」と、IWC(国際捕鯨委員会)アイスランド代表のステファン・アスムンドソン氏はチリで開催されているIWC年次総会の合間のインタビュー(byロイター)に答えた。
「アイスランドは“可愛い”論理には与(くみ)しない。“持続可能な捕獲”が私たちの理念であり、それがIWCも認めている世界共通認識だ」と彼は言う。

彼がそう話した直後に、一人の活動家が会場のシェラトン・ホテルのドアにオートバイチェーンで自分をくくり付けて、「日本、アイスランド、ノルウェーは捕鯨を止めろ!クジラ殺しめ!」 と繰り返し叫び、その後警察が彼を連れ去るといった一幕があった。
オーストラリア、ニュージーランド、英国、そして米国や多くのラテンアメリカの国々などの反捕鯨国は、日本がモラトリアムを欺き「科学的調査」名目で毎年1000頭にのぼる捕鯨を行っているのを非難した。

アイスランドは1989年に捕鯨を中止したが2003年から再開し、今年度は商業捕鯨として40頭のミンククジラの捕獲割り当てを自ら決定した。当該海域は持続可能なだけの十分豊富な棲息数があると主張している。 アスムンドソン氏は次のように語った。


「鯨肉を食べない文化というのも、それはそれで結構なことだが、私は皆が鯨肉を食べるべきだなどと言っているのではなく、世界各地でありふれた食材だということです。基本的にすべての動物は平等であるとしながらもクジラだけは特別扱いしたがる国々がある。鹿狩りは捕鯨のようには問題視されていないが、どちらも同じ哺乳動物の狩りであることに変わりはない。多くの国、とりわけ西側諸国はクジラをどこかしら聖像化していて、動物の中の王様的特別な存在で他の動物と同様の扱いはできないものだとしている。しばしば環境保護の観点で捕鯨反対を唱えているが、持続可能な捕鯨操業である限り反対すべき環境要因は全く存在しない。むしろ動物の権利の問題と呼ぶべきシロモノだ」と、アスムンドソン氏。

モラトリアムを無視しながらも、アイスランドはノルウェーや日本と同じくIWCに加盟している。

[2ちゃんねる掲示板 ニュース速報+@板 2008年06月26日]
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1214467699/l50



Whaler Iceland dimisses "survival of the cutest"
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Reuters, Wednesday June 25 2008
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By Simon Gardner
SANTIAGO, June 25 (Reuters) - Whales are just like any other animal and deserve no special treatment, Iceland said on Wednesday, defending its whaling and dismissing what it called a Western "survival of the cutest" mentality.
Along with World No.1 whaler Japan and Norway, Iceland defies a 1986 moratorium on whaling, and assigns itself its own annual whale catch quota. It argues many nations act too emotionally on the deeply divisive issue.
"There is no reason to treat whales differently from any other animals," Stefan Asmundsson, Iceland's commissioner at the International Whaling Commission, told Reuters in an interview on the sidelines of the body's annual meeting in Chile.
"Iceland does not subscribe to the principle of survival of the cutest. We subscribe to the principle of sustainable utilization," he added. "Sustainable utilization of animals is a recognized principle all over the world."
Shortly after he spoke, a lone protester locked himself to the doors of the Sheraton hotel where the conference is being held with a motorcycle chain, chanting "No more whaling. Japan, Iceland, Norway -- whale killers!" before police whisked him away.
Anti-whaling nations like Australia, New Zealand, the United Kingdom, the United States and a host of Latin American nations on Wednesday decried Japan's circumvention of the moratorium and its annual catch of 1,000 whales for "scientific research".
'ICONIC ANIMALS'?
Iceland halted whaling in 1989 but resumed in 2003, and has given itself the right to catch 40 Minke whales this year for commercial purposes. It argues stocks of whales around its waters are sufficiently abundant to allow sustainable whaling.

"If you have a cultural preference not to eat whale meat, that's fine. I'm not saying everyone needs to eat whale meat, but it's a normal part of the diet in many parts of the world,"

Asmundsson said.
"Some countries like to treat whales in a different manner, basically saying some animals are more equal than others," he added. "Deer hunting is not considered to be a big thing in the same way as whaling is, but in both cases you are hunting mammals."
While ignoring the moratorium, Iceland, like Norway and Japan, has opted to stay within the International Whaling Commission, which conservationists put down to politics and diplomacy.
"Many countries, especially Western countries ... look at whales as somehow iconic animals, special animals that are outside the animal kingdom and cannot be treated as animals normally are," Asmundsson said.
"Opposition to whaling is very often presented as environmentalism. But if you are talking about opposition to a sustainable practice, there is absolutely no environmental factor against this kind of whaling. This is more to do with what you could call animal rights."
(Editing by Sandra Maler)

[gurdian.co.uk/ロイター 2008年06月25日]
http://www.guardian.co.uk/business/feedarticle/7609382


捕鯨問題は難しいのでちょっとあれだったのですが、某掲示板でロイターの報道が取り上げられていたのを拾ってきました。
アスムンドスン氏の意見があまりにも正論で、心地よく響きました。

wikipedia 捕鯨問題のページ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8D%95%E9%AF%A8%E5%95%8F%E9%A1%8C
IWC総会では日本もずいぶん頑張っているようです、なぜかその内容については殆ど報道されていませんが。以前はアメリカのダブルスタンダードに対しても、激しく抗議している方が報道されていたのを記憶しています。

「クジラは可愛い。」 そうですね、まあ、きっとそうなんでしょう。
ストレスを感じさせないウシさんも、綺麗好きなブタさんも、結構可愛いですよ。勿論ラットも、マウスも、可愛らしさにはゼッタイの自信があります。
「クジラは知的生物だから‥」 うん、そうですね、じゃあ知的でない方には、何をしても良いのですか?という意見も出ますよね。

ん~、捕鯨反対のヒトと論理的な議論ができるほどラットは知的ではなさそう、残念。 でも、ヒト(特に西側、とか、先進国、とかというわけでなく、世界中のヒトはすべからく)は、その脳でいっぱい考えることが許された生物なのだから、目先の感情や利益に捕らわれず、真摯に考えて、最も良い結果を出せるように行動してもらいたいと思います。

動物愛護団体PETA、「食用肉」に扮して抗議活動

2008年06月24日 | 生命&倫理
【6月24日14:23 発信地:ミュンヘン/ドイツ AFP】ドイツ南部ミュンヘン(Munich)で23日、国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of Animals、PETA)」のメンバーが工場的畜産に抗議して、大型の肉用パッケージの中に入るパフォーマンスを行った。(c)AFP

[AFP BB News 2008年06月24日]
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2409589/3069761


 ベジタリアニズムの方の気持ちも理解できない訳ではありません。それぞれに菜食の摂り方も動機も色々あるようです(一方では乳製品や卵がOKだったり、かたや果実のみ=植物自体を殺すこともダメだったり、様々のようです)。 環境保護、動物の権利、人道主義、宗教上の理由、健康上の理由、それぞれ色々あって結構なことだと思います。 勿論自己の存在があっての表現、自己実現なのですから、本当に食肉加工されてしまわなくて良かった、と思います。
(‥先進国の市井は今日も平和で、豊かなようです。)

米国政府によるホッキョクグマ絶滅危惧種認定の方針、アラスカ州が反対表明

2008年06月17日 | 生命&倫理
米国政府によるホッキョクグマ絶滅危惧種認定の方針、アラスカ州が反対表明
【Technobahn 2008/5/22 17:13】米連邦政府がホッキョクグマを絶滅危惧種に認定し、連邦法で保護する方針を固めたことに関して、アラスカ州のサラ・パリン知事は21日、記者会見を行い、アラスカ州としてはホッキョクグマを絶滅危惧種に認定することは同州の基幹産業となる石油採掘事業などの経済活動を損なう恐れがあるとして反対する意向を表明した。

 アラスカ州では連邦政府が絶滅危惧種認定を行った場合には、認定の無効を求めてワシントン連邦地方裁判所に提訴する準備があると述べている。

 地球温暖化の進行でホッキョクグマの生息域となっている北極海の海氷が消滅の危機の状態にあり、連邦政府では新たにホッキョクグマを「絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律(Endangered Species Act)」が定める絶滅危惧種に認定することにより連邦法で保護の対象としようとする方針を今月に入ってから明らかにしていた。

 しかし、アラスカ州のパリン知事は、地球温暖化の進行は不確実性の高いもので、アラスカ北部の北極海域全般を生息域としているホッキョクグマを連邦法で保護の対象とした場合、石油採掘事業などの経済活動に少なからず影響を与えることになり、州としては容認できないと述べた。
[Technobahn 2008年05月22日]
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200805221713


米国政府、アラスカの石油掘削会社にホッキョクグマの駆除を許可
【Technobahn 2008/6/17 16:25】米国魚類野生生物局(US Fish and Wildlife Service)がアラスカ州で操業を行っている石油掘削会社に対して施設に接近するホッキョクグマの駆除を認める許可を出していたことが14日までに明らかとなった。

 この許可を受けて石油掘削会社は必要と判断した場合にはホッキョクグマを施設から強制的に追い払うことが可能となる。

 ホッキョクグマの生息域となる北極圏の氷は地球温暖化の影響を受けて近年急速に縮小。生息可能域の縮小を受けて、ホッキョクグマの個体数も急速に現象していることが知られており、今回の米国政府が、石油掘削会社に対してホッキョクグマの駆除を許可したことは環境保護団体の間からは批判も集まっている。
[Technobahn 2008年06月17日]
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200806171625




世の中はニンゲンにとって随分便利になりました。
石炭からスチーム機関、そして産業革命、石油内燃機関、発電、エアコンディショナー、医薬品や医療技術による病気の克服、ジェット旅客機、強力な武器、強大な国家、知的ナントカの取引き、大気中の二酸化炭素の取引き・・・
いったい、どこらへんまで便利になったら、この移り変わりは止まるのでしょうか。

ホッキョクグマにとって、世の中は随分住みにくいことになったものです。
生息するためのテリトリーを守ろうにも、どういうわけか暖かい年が続き、仲間も食料も減り、天敵(=銃を持ったニンゲン)が現れました。
いったい、この家族は生き残っていけるのでしょうか。

ニンゲンは自分たちの文化で正当化したことは決して止めたりしません。 地中の石油を掘り出して、燃やし、大気の組成に僅かばかり影響を与えることも、この北国で安全に会社の仕事を遂行するために、ある種の大型動物の個体数にダメージを与えることも、きっと止めることはないでしょう。

このニュースが伝えるニンゲンの傲慢さ愚かさには、ちょっと呆れてしまいました。 きっとこの星はニンゲンの文化が亡んでしまっても何も困らないことでしょう。むしろホッキョクグマは小躍りして喜ぶことでしょうし、自然が自然な姿に戻るのに損なわれるものは何もないことでしょう。
ただ、ニンゲンが自分たちの欲望に任せてこの時間を進めているのも、どうしようもない、自然の法則のたった一つに過ぎないのだと思います。
車で移動したり電器を灯したりする時には、ほんの少し、アラスカの氷の大地から追い出されてしまいそうなホッキョクグマたちに思いを馳せることにします。
「ごめんね。」

アイスランド、2008年の商業捕鯨の詳細を発表

2008年05月20日 | 生命&倫理
2008年05月20日 18:22 発信地:レイキャビク/アイスランド
【5月20日 AFP】アイスランド政府は19日、2008年度割当て分の商業捕鯨を20日から再開することを明らかにした。

 農業・漁業省のステファン・アスムンドソン(Stefan Asmundsson)氏がAFPに説明したところによると、2008年の捕鯨期間は20日から9月までで、割当て量はミンククジラ40頭。

 アイスランドは1990年の国際捕鯨委員会(International Whaling Commission、IWC)会合で採択された商業捕鯨モラトリアムに従い、16年間にわたって商業捕鯨を停止してきたが、2006年10月、国際社会の非難を受けながらも商業捕鯨を再開した。

 今年度の商業捕鯨については、これまで態度を明確にしてこなかったが、これについてアスムンドソン氏は、事前に鯨肉の市場需要の把握が必要だったためとしている。

 今回の捕鯨再開決定については、早くも動物保護団体などから非難の声があがっている。

 国際動物福祉基金(International Fund for Animal Welfare、IFAW)英国支部のロビー・マースランド(Robbie Marsland)支部長は、「クジラは絶滅の危機にひんしており、商業捕鯨の再開はすでに逼迫(ひっぱく)した状況にあるアイスランド経済にも、同国の国際的イメージにもマイナスだ」と述べ、政府に再考を強く求めた。

 現在、商業捕鯨を行っているのはアイスランドとノルウェーの2か国。これに加え、日本が科学的調査目的として調査捕鯨を行っている。(c)AFP

[AFP BB News 2008年05月20日]
http://www.afpbb.com/article/economy/2393847/2948883

水産庁 捕鯨班 のサイト
http://www.jfa.maff.go.jp/whale/indexjp.htm
「捕鯨班の基本的な考え方」のページ
http://www.jfa.maff.go.jp/whale/assertion/assertionjp.htm#top



実験用マーモセット、金武町に生産施設=沖縄科学技術大学院大学

2008年03月02日 | 生命&倫理
 【金武】製薬会社や研究機関が投薬効果などを試す実験に使用する霊長類マーモセットの世界最大の飼育生産施設の建設計画が金武町内で検討されていることが29日、分かった。約1万平方メートルの町有地に国の補助金などを活用して町営で施設を整備し、慶応義塾大学医学部や実験動物中央研究所(神奈川県)の研究者らが繁殖や開発、研究を進める方針。恩納村で建設が進む沖縄科学技術大学院大学や金武町が米軍ギンバル訓練場跡地利用計画で整備を予定している先端医療施設との連携を目指す。
 マーモセットはヒトと遺伝子が類似し薬効評価試験などで用いられる実験動物として需要が高く、日本国内では1匹30万―40万円の市場価格で取引されているという。野生では亜熱帯地域に生息するため、日本国内では沖縄が最も飼育に適しているという。
 町や計画書によると町内に整備を予定している施設では無菌状態による室内飼育体制で約2000匹を飼育する。1匹当たり年間4―6匹出産し、年間1500匹の販売が可能となれば4億5000万円以上の収益が出る予定。
 町は昨年6月ごろから施設建設に向けて調査を進めており、町内から新規雇用25人を見込み、飼育には県産飼料を使用することで地元への経済効果を期待する。町は建設費用は北部振興策事業の活用を検討しており、2008年度の調査事業の採択を目指し、準備を進めている。
 施設の運営主体は実験動物中央研究所の関連会社で実験動物の生産販売などを手掛ける日本クレア(東京都)に委託する方向で検討している。
 慶応義塾大の塾監局の原田悟参事によると、米国で1万匹以上、欧州と日本でそれぞれ2000匹以上の市場(年間)が期待でき、金武町の施設を世界市場に向けたマーモセットの一大飼育拠点として位置付けている。
 伊芸達博副町長は「実現すれば、ギンバル跡地での先端医療施設との連携で相乗効果が上がるのではないか」と期待を寄せた。(慶田城七瀬)

[琉球新報 2008年03月02日]
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-31829-storytopic-52.html