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再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

妊娠中の親マウスに酸化チタンを注射、子の脳などに異常=東京理科大学、栃木臨床病理研究所

2009年02月01日 | 保留
 光触媒として使われる酸化チタンの微粒子を妊娠中のマウスに注射すると、生まれた子の脳や精巣に粒子が入り込み、細胞死や機能低下を引き起こすことが、東京理科大学の武田健教授と栃木臨床病理研究所の菅又昌雄所長らの研究で分かった。

 1日付の日本薬学会の専門誌に発表する。

 酸化チタンは光を当てると、汚れを分解する光触媒として、便器や浴室のタイルなどに使われる。日焼け止め化粧品にも含まれる。

 実験は直径40ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の酸化チタン粒子0・1ミリ・グラムを食塩水に混ぜて、妊娠中のマウスに4回皮下注射した。生後6週目の子どもを調べると、末梢(まっしょう)の血管が詰まり、大脳皮質や海馬で細胞死が確認された。精巣にも異常が見られ、精子を作る能力が2割以上低下していた。

 酸化チタンは世界保健機関が「発がん性の可能性がある」と指摘している。

 国立医薬品食品衛生研究所の菅野純・毒性部長は「吸い込んだ場合でも同じような毒性があるか、確認が必要」と話している。

[読売新聞 2009年02月01日]
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090201-OYT1T00207.htm