西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

165-冬の山姥

2010-02-20 | 時系列的長唄の見方(c)y.saionji
杵屋六左衛門(9代目)―15「冬の山姥」


次は金太郎の踊りとなる。

『雪やこんこん 丹波の小雪
 小雪集めてころころころ…
 
 中略

 おんらが住家は足柄の山奥で
 でんぐりでんぐり杉の木の
 木の根を枕にころり寝もし
 寝間へ獅子でも熊でも来たならば
 ひん抱いてえらい目に遭わそえ
 船となり又帆となる
 人の気心知りゃせまい

中略

 乳房離れしその日より
 力だめしの ありゃ ありゃ ありゃ
 こりゃ こりゃ こりゃ
 松を引き合うその内に
 中よりほっとねじ切りしは
 目ざましや』

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tea breaku・海中百景
photo by 和尚