杵屋六左衛門(9代目)―10『浜松風』
次は軽快な踊り地。
行平にちなみ、柿本人麿や在原業平など、
有名な歌人の名を詠み込んで綴っている。
『慕う心はナ 皆もとどうり
今宵やいのと 文 柿の本(今夜は逢って下さいと、手紙を書いた)
首尾を見合わせ 逢う中臣の(大中臣能宣・おおなかとみのよしのぶ)
もはや夜半は権中納言(はや夜中、もう来ないでしょう)
様に別れは坂の上の(坂上是則・さかのうえのこれのり)
是則さんへの心中立
おおよい事の よい事の』
小藤と此兵衛の二人の踊りゆえか、返し唄形式になっている。
『恨み顔にてナ 何も言わず
壬生のただみは気をはる道の(壬生忠見・みぶのただみ/春道列樹・はるみちのつらき)
辛き憂き身に大江の千里(大江千里・おおえのちさと)
たとへどなたが水差そうとも
深い縁しは在原の(在原業平・ありはらのなりひら)
業平さんへの心中だて
おおよい事のよい事の
磯慣れ松のなつかしや』
〓 〓 〓
tea breaku・海中百景
photo by 和尚
次は軽快な踊り地。
行平にちなみ、柿本人麿や在原業平など、
有名な歌人の名を詠み込んで綴っている。
『慕う心はナ 皆もとどうり
今宵やいのと 文 柿の本(今夜は逢って下さいと、手紙を書いた)
首尾を見合わせ 逢う中臣の(大中臣能宣・おおなかとみのよしのぶ)
もはや夜半は権中納言(はや夜中、もう来ないでしょう)
様に別れは坂の上の(坂上是則・さかのうえのこれのり)
是則さんへの心中立
おおよい事の よい事の』
小藤と此兵衛の二人の踊りゆえか、返し唄形式になっている。
『恨み顔にてナ 何も言わず
壬生のただみは気をはる道の(壬生忠見・みぶのただみ/春道列樹・はるみちのつらき)
辛き憂き身に大江の千里(大江千里・おおえのちさと)
たとへどなたが水差そうとも
深い縁しは在原の(在原業平・ありはらのなりひら)
業平さんへの心中だて
おおよい事のよい事の
磯慣れ松のなつかしや』
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tea breaku・海中百景
photo by 和尚