杵屋六左衛門(9代目)―6「田舎神子」
『やんもしろや 色廓(いろざと)通い
弾くや三味線の 見世清掻の
たがい違いの床の内(清掻は互い違いに弾くもの)
水も汲んだり 手鍋も提げましょか
しんぞ嬉しかろぞいの
世界の色もこうかいな(世の中の恋もこうかしら)
心浮かれて面白や』
振り袖の上に巫女の服、千早(ちはや)を着けた”巫女もどき”の
少々げびた、ケレンな踊りはこれで終り、
七変化ゆえに次なる「人麿」役に着替えないといけないので、
急いで引っ込む。
だから変化物の終盤はたいてい、「急ぎ行く」とか「走り行く」とか
この曲のように「失せにけり」とかで、プツンと終る。
『恋には千早故郷を(千早振るを捩っている)
急ぐと見えしが忽ちに
形は消えて失せにけり』
〓 〓 〓
tea breaku・海中百景
photo by 和尚
『やんもしろや 色廓(いろざと)通い
弾くや三味線の 見世清掻の
たがい違いの床の内(清掻は互い違いに弾くもの)
水も汲んだり 手鍋も提げましょか
しんぞ嬉しかろぞいの
世界の色もこうかいな(世の中の恋もこうかしら)
心浮かれて面白や』
振り袖の上に巫女の服、千早(ちはや)を着けた”巫女もどき”の
少々げびた、ケレンな踊りはこれで終り、
七変化ゆえに次なる「人麿」役に着替えないといけないので、
急いで引っ込む。
だから変化物の終盤はたいてい、「急ぎ行く」とか「走り行く」とか
この曲のように「失せにけり」とかで、プツンと終る。
『恋には千早故郷を(千早振るを捩っている)
急ぐと見えしが忽ちに
形は消えて失せにけり』
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tea breaku・海中百景
photo by 和尚