猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

2015-03-23 02:45:18 | 日記
イギリス・アメリカ合作「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」を観にいった。
1939年、英国はヒトラー率いるドイツと開戦、第2次世界大戦が勃発する。ケンブリッジ大学の
特別研究員で天才数学者と称えられる27歳のアラン・チューリング(ベネディクト・カンバー
バッチ)は、ドイツ軍の誇る暗号機エニグマの暗号を解読するという政府の極秘任務に就く。
6人の精鋭によるチームが結成されるが、自信家で人付き合いが苦手なアランは彼らとの
協力を拒み、1人で電子操作の解読マシンを作り始める。そんな中、クロスワードパズルの
天才で女性数学者のジョーン・クラーク(キーラ・ナイトレイ)という理解者を得たのを機に、
仲間との絆が生まれ始める。

もの凄くおもしろかった!戦争ものプラス暗号解読のサスペンスものだと思っていたが、人間
ドラマでもあった。英国政府が50年以上隠し続けた実話ということで、とても感動的だった。
私はアラン・チューリングという名前も、エニグマという言葉も知らなかった。もっとも、功績の
大きさの割に知名度が低い人らしいので、大抵の人は知らなかったのではないだろうか。
偉業を成し遂げた人なので、世界中の人たちがもっと彼のことを知るようになればいいな、と
思う。現在普及しているコンピューターの基礎を確立したのは、アランである。
アランは子供の時から頭が良くて、学校では勉強ができすぎるのと変わり者なためにいじめ
られる。唯一友達がいたが、彼がいなくなってからは、きっと孤独な人生だったと思う。暗号
解読の仲間であるジョーンとは終生良き友人だったということで、それが救いである。
アランたちはドイツ軍の暗号を解き、終戦を2年早めることができたという偉大な功績を残して
いる。アランがヒントに気づき、チームの皆と興奮しながら暗号解読に成功するシーンは、
とても感動的だ。
ベネディクト・カンバーバッチの演技が素晴らしかった。アランの苦悩や繊細さをよく表現して
いた。アメリカ俳優で言えばエドワード・ノートンやマット・デイモンみたいな雰囲気があると
思う。キーラ・ナイトレイも良かった。この2人、それぞれアカデミー主演男優賞と助演女優賞
にノミネートされたそうだが、受賞して良かったんじゃないか。
そして、アランの秘密は、生まれた時代が違っていたら…と思うと、かわいそうでならない。
感動的で、かつ悲しい映画だった。



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