猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ステップファーザー 殺人鬼の棲む家

2022-12-13 22:00:04 | 日記
2009年のアメリカ映画「ステップファーザー 殺人鬼の棲む家」。

士官学校を卒業し、実家に戻ってきたマイケル(ペン・バッジリー)。そこには
母スーザン(セーラ・ウォード)や妹弟と共に、デヴィッド(ディラン・ウォル
シュ)という母の新しい恋人が同居していた。最初は彼に反感を抱いていたマ
イケルだったが、次第に打ち解けていく。ある日スーザンは近所の老婆から、
デヴィッドが一家殺害事件の指名手配犯に酷似していると指摘される。すると、
それを耳にしたデヴィッドは老婆を事故死と見せかけたように殺害する。その
後も変わらずに人当たりの良い継父を演じるデヴィッド。しかし、マイケルだ
けは彼の怪しさに気づき始め、素性を探っていく。

サイコ・サスペンス。冒頭から犯人はわかっているのでミステリーの要素はあ
まりないし、設定に突っ込みどころが満載なのだが、ハラハラしてまあまあお
もしろかった。離婚したスーザンは下の子供2人とスーパーで買い物をしてい
る時、デヴィッドという男と出会う。彼は事故で妻と娘を亡くしていた。意気
投合したスーザンとデヴィッドは交際を始める。しかしすぐに「6ヵ月後」と
出て、交際の過程はすっ飛ばしていつの間にか同居しているので、何だか単純
な物語だなと感じる。やがて長男のマイケルが士官学校から戻ってくるが、デ
ヴィッドが母と妹弟と仲良く暮らしているのを見て、不満を感じる。何も知ら
されていなかったのだ。
マイケルは初めは母の決断を受け入れがたく思うが、優しくて紳士的なデヴィ
ッドに次第に心を開いていく。しかしある日、次男が自室でゲームをしていた
時、スーザンが「もっと音を小さくして」と言ったにも関わらず、音を下げな
かったことにデヴィッドは怒り、次男に手を上げ、次男とマイケルはびっくり
する。デヴィッドに全幅の信頼を寄せていたスーザンもこれにはショックを受
け、2度と子供に手を上げないように言う。デヴィッドはひたすら謝るが、彼
はどうも気が短いようだ。その後、近所の老婆がスーザンにデヴィッドのこと
を一家殺害事件の指名手配犯に似ているから注意するようにと言うが、スーザ
ンは笑い飛ばす。しかしそれを聞いていたデヴィッドは老婆の家を訪れ、彼女
を階段から突き落として殺害する。
最初からデヴィッド(もちろん本名ではない)の犯行を見ているので、こういう
ことをしても驚きはしないが、だんだん本性を現していくという感じである。
老婆の死のことで警察が来ていた時、スーザンとデヴィッドのある会話を聞い
てマイケルはデヴィッドに不信感を持つ。それからマイケルはデヴィッドのこ
とが気になるようになるが、盲目的になっている母には何を言っても通じない。
とにかく登場人物が皆抜けている。デヴィッドにしても身分証明書を偽造して
いなかったり、死んだ娘(という設定)の名前を間違えたり、スーザンの元夫に
会ってあいさつをした時あることを言ってしまい、元夫に怪しまれたり。
マイケルにしてもデヴィッドの秘密を暴こうと恋人と一緒に行動するのはいい
が、もっと計画的にやらなくちゃ、という感じ。元夫もデヴィッドが嘘をつい
ていることを知ったものの、どうして1人で対決しようとするかなあ。皆が不
用心で考えが足りないのだ。ラストもこうなるだろうなあ、という予想通りの
ラストで、特にひねりもない。でもスリリングだったし、それなりにおもしろ
かった。




映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 記憶にございません! | トップ | この子は邪悪 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私はスーザンも悪い気がします。 (ウラジーミル・アスポン)
2022-12-14 12:30:10
継父が嫌な奴というパターンですね。
嫌な奴通り越して殺人者なのは凄いですね。

一家殺害事件の指名手配犯なんですね。

アメリカって離婚してもすぐ次の相手を
見つけるなぁ…って思います。
スーザンも悪いですよね。
この女が身持ちが悪いので、子供達が嫌な思いするんですよね。

士官学校から帰って来たら、母のスーザンはデヴィットと住んでいたのは
年頃の子は反発を覚えますよね。

でも、一見、紳士的なので、だんだん継父の
存在を許していくんですね。

本当は殺人者だけに紳士的なフリは長続きせず、
次男がゲームの音を下げなかっただけで
暴力をふるってしまったんですね。

徐々にメッキが剥がれていくかんじですね。

近所の老婆がデヴィットが指名手配の殺人者と似てると言っても、
バカなスーザンは、笑い飛ばすし、どうせ老婆の老人ボケだとでも思っている感じですね。

結局、母親が盲目的で男に熱中するからロクでもない男を
側に置き、知らないうちにかくまっている感じになっていますね。

スーザンの息子のマイケルも、デヴィットの嘘を見抜いているのに
不用心なんですね。1人で対決しようとしたり…。
協力者がいないにしても、事前に警察に通報しておくとか
自分の身の安全の確保をしとかないといけないですね。
返信する
Unknown (杏子)
2022-12-14 20:51:09
>ウラジーミル・アスポンさん
コメントありがとうございます。殺人犯の顔を知らずに同居しているので怖いですね。
離婚してすぐに次の相手を見つけるのはアメリカに限らないと思います。
日本でもそういう人たち、多いと思います。

長男のマイケルは母が恋人と住んでいることを知らなかったので、
ちょっとショックですよね。大学進学を控えた身なので17〜18歳でしょうし。
マイケルは継父と次第に打ち解けますが、何だかおかしいな、という疑問を覚えます。
母は恋は盲目状態なので、自分の彼女に相談するのですが、
彼女もなかなか信じないんですよね。気にしすぎじゃない?と言って。

マイケルも実父も、デヴィッドを怪しいと思いながら1人で対決しようとするので、
バカだなあ…と思いますが、この手の映画のパターンですよね。
ラストもゾッとしますが、これも想定内です(笑)
返信する

コメントを投稿