猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

シャイン

2017-05-15 19:45:01 | 日記
1996年のオーストラリア映画「シャイン」。
メルボルンに生まれたデイヴィッド・ヘルフゴット(ジェフリー・ラッシュ、青年期ノア・
テイラー)は、厳格な父親の元、ピアニストになるべく英才教育を受けていた。才能を発揮
し、天才少年と呼ばれた彼は、アメリカへの留学を薦められるが、父親が経済的な理由と、
自分から離れていくことを良しとせず断ってしまう。しかし数年後、コンクールでの演奏
が評価され、イギリスの王立音楽院に奨学生として留学する話が持ち上がると、父親の反
対を受けながら、家を飛び出す形でロンドンに渡る。ロンドンでピアノに打ち込むデイヴィ
ッドは、コンクールで難関であるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番に挑戦し、見事に弾い
たものの、その頃から精神に異常を来たし始める。

実在のピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴットの人生を描いた映画。デイヴィッドの家
は音楽一家で、その中でも才能のある彼は父親にピアノの英才教育を受けていた。父親は
厳格で威圧的で(パワハラっぽい)、誰も父親に意見することはできなかった。アメリカへ
の留学を薦められても、デイヴィッドを自分の手元に置いておきたい父親は留学の話を断
り、デイヴィッドはひどく落胆する。しかし数年後イギリスの王立音楽院に奨学生として
留学する話が来ると、デイヴィッドは家出同然にロンドンへ行く。
デイヴィッドは留学する前から少し精神のバランスを崩し始めていたように見受けられる。
元々繊細な人なのだろうが、父親の威圧的な態度もその原因になっているのではないかと
思う。映画が公開された後、デイヴィッドの姉は父親は映画で描かれているような人では
ない、デイヴィッドの病気は遺伝的なもの(叔母が精神病だった)であると反論したらしい
ので、本当のところはわからないのだが。でもデイヴィッド自身が映画に対して何もコメ
ントを出していないので、父親は実際にああいう人だったのではないだろうか、と私は思
う。
デイヴィッドを演じたジェフリー・ラッシュはアカデミー主演男優賞を受賞している。統
合失調症の人を演じるのは難しいと思うのだが、とてもリアルで生々しく、本当に素晴ら
しかった。ジェフリー・ラッシュもピアノが弾けるらしいが、弾いている手のアップはデ
イヴィッド・ヘルフゴット自身とのこと。細長くてしなやかで、まさにピアニストの指だ
と思った。私は手が小さく指も短く不格好で、1オクターブがやっとである。もう骨格から
して違うんだなあ…。おもしろかった!




映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング








コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カクテルといえば? | トップ | ドント・ブリーズ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿