猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

レヴェナント 蘇りし者

2016-05-21 22:48:28 | 日記
アメリカ映画「レヴェナント 蘇りし者」を観にいった。
1823年、西部開拓時代のアメリカ北西部、極寒の荒野の中、狩猟をして毛皮を採取
するハンターチームは、先住民の一団に襲われ、多大な犠牲を出しながら命からがら
船で川を渡る。チームの1人、ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は先住民の妻
との間にできた息子ホーク(フォレスト・グッドラック)と共にガイドとして同行していた。
チームは野営することにしたが、翌早朝、グラスは見回り中に子連れの熊に襲われ、瀕死
の重傷を負う。隊長のアンドリュー・ヘンリー(ドーナル・グリーソン)は、グラスが山越え
には足手まといになること、瀕死であることから、グラスが死ぬまで見届け埋葬する者を
募ると、ホークとジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)、若いジム・ブリッ
ジャー(ウィル・ポールター)が残ることになった。フィッツジェラルドは2人がいない時に
グラスを殺そうとするが、ホークに咎められ、彼を殺してしまう。フィッツジェラルドは
ブリッジャーを騙してグラスに軽く砂をかけただけでその場を離れる。一部始終を見て
いたが動くことも声を出すこともできないグラスは、フィッツジェラルドに復讐すべく、
大自然の猛威に立ち向かいながら過酷な道のりを進んでいく。

映像、主演のレオナルド・ディカプリオの演技ともに圧巻の映画である。これが実話で
あるというから凄い。重たいしグロいし痛いし、とにかく観終わったら疲れる映画だった。
尺も長いが、170分の「アンダーグラウンド」の圧巻さとまた違うのだ。冒頭から漁師た
ちが先住民に襲われ、目をそむけたくなるようなシーンが満載である。私はそういうの
割と平気な方だけど、いきなりだったのもあって、ぎょっとしてしまった。狩猟チームは
銃で対抗するが、数10人が殺されてしまう。
グラスは微妙な立場にある。先住民の女性と結婚し(その妻は白人に殺されてしまう
が)、混血の息子を連れている。こういう人って当時多かったのだろうか?そしてグラ
スはハイイログマ(グリズリー)に襲われる。あのシーンどうやって撮影したのだろう。
凄く迫力があったのだが。グラスは熊に襲われながらも銃で戦い、熊と一緒に崖から
落ちてしまう。熊は死んだが、グラスも重傷を負う。仲間が応急手当をするものの、
とても助からないだろうと判断され、皆に見放される。フィッツジェラルドはグラスを
死ぬまで見届ける約束をしておきながら、グラスの武器を奪い、息子までも殺してし
まうのだ。
全く動けなかったグラスだが、日に日に回復して、這えるようにまでなる。人間の生
命力って凄いんだなあ。繰り返すがこれは実話である。グラスはフィッツジェラルドに
復讐を果たすために力の限り生きようとする。大自然の猛威もだが、人間の生きる
ための知恵もなかなか侮れない、と思った。とにかく「痛い」シーンが多く、レオナルド
はとてもセリフが少ないので、表情や仕草で恐怖や痛みや怒りといったものを表現し
なければならず、それが素晴らしかった。アカデミー主演男優賞も納得の演技である。
この人もともと何度もノミネートされていたのに、受賞を逃していたのが不思議なくら
いうまい人である。「ギルバート・グレイプ」(私が彼を見た最初の映画)で当時18歳
くらいだったと思うが、助演男優賞にノミネートされた。まずあれで受賞して良かった
のに。ついてない人だ。
「撮影が大変だっただろうなあ」というのが伝わってくる作品だった。坂本龍一の音楽
も荘厳な感じで良かった。ふー、おもしろかったがとにかく疲れたあ((+_+))



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