猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ベルリン・天使の詩

2016-05-01 20:18:35 | 日記
1987年のフランス・西ドイツ合作映画「ベルリン・天使の詩」。
守護天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)は、長い歴史を天使として見届け、人間の
あらゆるドラマに寄り添うように見守ってきた。だが親友カシエル(オットー・ザン
ダー)に永遠の命を放棄し、人間になりたい、と打ち明ける。やがてサーカスで
空中ブランコをする美女マリオンに一目惚れするダミエル。ベルリンに撮影に来
ていた、「刑事コロンボ」で親しまれている俳優ピーター・フォーク(本人)はダミ
エルに人間になることを勧める。ダミエルはカシエルにマリオンへの愛を告白す
る。人間に恋すると天使は死ぬ。ダミエルはカシエルの腕の中で死んだ。ベル
リンの壁の側で目を覚ましたダミエルの目の前は、モノクロから色彩の世界に
変わっていた。

昔からタイトルだけは知っていた有名な映画だが、私は言われている程いいと
は思わなかった。絶賛されているが、そんなに感動的かなあ。
ダミエルとカシエル、2人の天使の目には世界がモノクロに映る。だからダミエル
が死んで、人間として復活するまでの間はずっと映画はモノクロである。そして
人間になると映画もカラーになる。この演出はいいと思う。元々私はモノクロ映
画は嫌いではない。天使たちには人間の心の声が聞こえる。絶望している人の
肩にそっと手を置くと、その人の考え方がポジティブになる。そうやって人間たち
を見守り、救い、彼らは長い長い時を生きてきた。天使が子供や少年ではなく、
おじさんというのもいい。そう言えば香港映画「ラベンダー」でも金城武が天使
の役をやっていて、チャーミングだった。
恐らく退屈な物語なのだと思う。でも私はそんなに退屈はしなかった。とにかく
ドイツ語の詩やセリフの響きがいい。ドイツ語というだけで(フランス・西ドイツ
合作なのでもちろんフランス語でもいいのだが)こうも魅力的な映画になるとは。
そしてピーター・フォーク目当てで観た私にとっては、彼は映画の中でもピータ
ー・フォーク役だが、意外で素敵な役どころだったのが嬉しかった。
なんだかいいところばかりを書いてしまったが、全体的にそんなにおもしろい
映画とは思わなかった。マリオンもそんなに美人だと思わなかったし。変な感
想だなー。とりあえずドイツ語とピーター・フォークが私のツボだった。



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