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猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ヘイヴン 堕ちた楽園

2016-05-06 05:16:43 | 日記
2004年のアメリカ映画「ヘイヴン 堕ちた楽園」。
脱税をしていたビジネスマンのカール(ビル・パクストン)は、FBIが捜査に入る
という情報をキャッチして、住民の税金が免除される地域「タックス・ヘイヴン」の
1つである、カリブ海のケイマン諸島に100万ドルを持って逃走する。だが、カール
に無理矢理連れてこられた娘のピッパ(アグネス・ブルックナー)は、島の生活に
なじめず、父親に反発するようになってしまう。一方、島で観光客相手に商売を
している貧しい青年シャイ(オーランド・ブルーム)は、裕福な家庭の娘アンドレア
(ゾーイ・サルダナ)と付き合っていた。だが、それを快く思わないアンドレアの兄
ハンマー(アンソニー・マッキー)によって、シャイはレイプ犯という濡れ衣を着せ
られ、しかも顔に硫酸を浴びせられてしまう。

脱税で逮捕されそうになり、大金を持ってケイマン諸島に逃げてきたカールとそ
の娘ピッパ。裕福な家の娘アンドレアと交際している青年シャイ。この2つのエピ
ソードが同時進行していく物語。あまりおもしろくなかった。シャイとピッパが島
で出会って、恋愛関係になっていくのかと思っていたら、全然違っていた。最初
の方でシャイがちょっと出てきて、その後ずっとカール親子の話が続くので、この
親子とシャイはいつ出会うのだろう?と思いながら観ていたが、シャイは彼らに
は関わってこないのだ。変わったストーリー展開だなー、と思った。
それはそれでいいのだが、シャイはあまりにもかわいそう。金持ちの娘と交際
していたために、彼女の兄から憎まれ、硫酸を顔にかけられ、大きな傷が残って
しまう。シャイは心にも傷を負い、顔を隠してひっそりと生きていくことになる。
そしてアンドレアの方も罪の意識からドラッグとセックスに溺れるようになってし
まう。アンドレアの父親は娘がレイプされたと決めつけていたが、アンドレアは
否定できなかったのだろうか?彼女が断固として否定したら、続く悲劇は起こ
らなかったのではないか、と思うのだが。
韓国映画「オアシス」を思い出した。あれも主人公がかわいそうだった。そして
アンドレアの兄ハンマーは、シャイに「お前を絶対許さない」と言うのだ。許さな
いのはシャイの方だと思うのだが。カール親子、シャイ、2つの物語は悲しい
結末へと向かう。カールは自分が悪いのだが、娘は気の毒だ。なんだか救い
のない物語だった。いつか将来、シャイとピッパがいい出会いをすればいい
なあ、と思った。あくまでも私の願望なのだが。



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