2024年のアメリカ・イギリス合作映画「教皇選挙」を観に行った。
全世界に14億人以上の信徒を有するキリスト教最大の教派・カトリック
教会。その最高指導者にして、バチカン市国の元首であるローマ教皇が、
死去した。悲しみに暮れる暇もなく、首席枢機卿であるトマス・ローレ
ンス(レイフ・ファインズ)は新教皇を決める教皇選挙「コンクラーベ」を
執り仕切ることになった。世界各国から100人を超える強力な候補者たち
が集まり、システィーナ礼拝堂の扉の向こうで極秘の投票が始まった。票
が割れる中、舞台裏でうごめく陰謀、差別、スキャンダルの数々にローレ
ンスの苦悩は深まっていく。そして新教皇誕生を目前に、厳戒態勢下のバ
チカンを揺るがす大事件が勃発する。
2025年アカデミー賞8部門ノミネート、脚色賞を受賞したサスペンス。
カトリック教会の最高指導者、ローマ教皇が急逝した。それに伴い、イギ
リス出身の首席枢機卿トマス・ローレンスは悲しみに暮れる間もなく、新
たな教皇を決定するためのコンクラーベを執り行う重大な責務を負う。3
週間後、コンクラーベの前日。バチカン宮殿とその周辺では厳戒態勢が敷
かれ、セキュリティ対策などの準備が大詰めに差しかかっていた。そして
高位聖職者の枢機卿たちが、世界各地から続々とバチカンに集結する。
コンクラーベの期間中、100人余りの枢機卿団は外部との接触を禁じられ
た隔離状態に置かれ、宿泊施設の「聖マルタの家」と選挙会場のシスティ
ーナ礼拝堂を行き来することになる。慌ただしく準備に追われるローレン
スは、事前のリストに載っていない枢機卿が現れたことに驚く。それはア
フガニスタンのカブール教区からやってきたベニテス(カルロス・ディエ
ス)で、生前の教皇が秘密裏に枢機卿に任命したメキシコ人だった。
今回のコンクラーベには4人の有力候補がいた。アメリカ人のベリーニ(
スタンリー・トゥッチ)は教会内のリベラル派で、ローレンスの親しい友
人。ナイジェリア人のアデイエミ(ルシアン・ムサマティ)はもし選出され
れば史上初のアフリカ系教皇となる。イタリア人のテデスコ(セルジオ・
カステリッド)はリベラル派を嫌悪する伝統主義の保守派。カナダ人のト
ランブレ(ジョン・リスゴー)は穏健な保守派だが、ローレンスは彼にある
疑念を抱いていた。
教皇選挙「コンクラーベ」がどのようにして行われるのか、それが物々し
い雰囲気で描かれており、とても興味深かった。映像が非常に良かった。
枢機卿たちにも保守派とリベラル派(改革派)がいるのだなあ、と思った。
保守派の中にも強硬な保守派と穏健な保守派がいた。映画ではリベラル派
代表のアメリカ人・ベニーニと保守派代表のイタリア人・テデスコの対立
が描かれていて、これもまた興味深かった。枢機卿たちも神ではなく人間
なので、選挙において陰謀、疑惑、差別、野心などがあり、スキャンダル
を掴んで蹴落としたりもする。
ローレンスに野心はなかったが、祈りに対しての迷いがあったようだ。ロ
ーレンスの人間臭さが良かった。ジョン・リスゴーは悪役のイメージが強
いので、この人司祭の役とかするんだなあと思った。イザベラ・ロッセリ
ーニがすごく年をとっていてびっくりした。いかにも英国紳士といった雰
囲気のレイフ・ファインズの赤い法衣姿がとても良かった。ラストはとて
もびっくりしたし、これでいいのだろうか?とも思った。とてもおもしろ
い1級品のサスペンスだった。
寒い時は私の布団に潜っているノエル
全世界に14億人以上の信徒を有するキリスト教最大の教派・カトリック
教会。その最高指導者にして、バチカン市国の元首であるローマ教皇が、
死去した。悲しみに暮れる暇もなく、首席枢機卿であるトマス・ローレ
ンス(レイフ・ファインズ)は新教皇を決める教皇選挙「コンクラーベ」を
執り仕切ることになった。世界各国から100人を超える強力な候補者たち
が集まり、システィーナ礼拝堂の扉の向こうで極秘の投票が始まった。票
が割れる中、舞台裏でうごめく陰謀、差別、スキャンダルの数々にローレ
ンスの苦悩は深まっていく。そして新教皇誕生を目前に、厳戒態勢下のバ
チカンを揺るがす大事件が勃発する。
2025年アカデミー賞8部門ノミネート、脚色賞を受賞したサスペンス。
カトリック教会の最高指導者、ローマ教皇が急逝した。それに伴い、イギ
リス出身の首席枢機卿トマス・ローレンスは悲しみに暮れる間もなく、新
たな教皇を決定するためのコンクラーベを執り行う重大な責務を負う。3
週間後、コンクラーベの前日。バチカン宮殿とその周辺では厳戒態勢が敷
かれ、セキュリティ対策などの準備が大詰めに差しかかっていた。そして
高位聖職者の枢機卿たちが、世界各地から続々とバチカンに集結する。
コンクラーベの期間中、100人余りの枢機卿団は外部との接触を禁じられ
た隔離状態に置かれ、宿泊施設の「聖マルタの家」と選挙会場のシスティ
ーナ礼拝堂を行き来することになる。慌ただしく準備に追われるローレン
スは、事前のリストに載っていない枢機卿が現れたことに驚く。それはア
フガニスタンのカブール教区からやってきたベニテス(カルロス・ディエ
ス)で、生前の教皇が秘密裏に枢機卿に任命したメキシコ人だった。
今回のコンクラーベには4人の有力候補がいた。アメリカ人のベリーニ(
スタンリー・トゥッチ)は教会内のリベラル派で、ローレンスの親しい友
人。ナイジェリア人のアデイエミ(ルシアン・ムサマティ)はもし選出され
れば史上初のアフリカ系教皇となる。イタリア人のテデスコ(セルジオ・
カステリッド)はリベラル派を嫌悪する伝統主義の保守派。カナダ人のト
ランブレ(ジョン・リスゴー)は穏健な保守派だが、ローレンスは彼にある
疑念を抱いていた。
教皇選挙「コンクラーベ」がどのようにして行われるのか、それが物々し
い雰囲気で描かれており、とても興味深かった。映像が非常に良かった。
枢機卿たちにも保守派とリベラル派(改革派)がいるのだなあ、と思った。
保守派の中にも強硬な保守派と穏健な保守派がいた。映画ではリベラル派
代表のアメリカ人・ベニーニと保守派代表のイタリア人・テデスコの対立
が描かれていて、これもまた興味深かった。枢機卿たちも神ではなく人間
なので、選挙において陰謀、疑惑、差別、野心などがあり、スキャンダル
を掴んで蹴落としたりもする。
ローレンスに野心はなかったが、祈りに対しての迷いがあったようだ。ロ
ーレンスの人間臭さが良かった。ジョン・リスゴーは悪役のイメージが強
いので、この人司祭の役とかするんだなあと思った。イザベラ・ロッセリ
ーニがすごく年をとっていてびっくりした。いかにも英国紳士といった雰
囲気のレイフ・ファインズの赤い法衣姿がとても良かった。ラストはとて
もびっくりしたし、これでいいのだろうか?とも思った。とてもおもしろ
い1級品のサスペンスだった。
寒い時は私の布団に潜っているノエル
