がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

【FDA安全性情報】疼痛治療薬Fentora

2007-10-01 | FDA安全性情報
FDAが、癌性疼痛治療薬の重篤な副作用を警告
2007年9月26日

米国食品医薬品局(FDA)は、Fentora(フェンタニル口腔錠)の使用について、死亡その他有害事象に関する最近の報告を受け医療従事者や消費者に対し注意を喚起している。  

強力なオピオイド鎮痛薬であるFentoraは、オピオイド治療を受け耐性となった癌患者の突出痛治療に限定し使用されている。突出痛は急激に生じ増大する激痛で、オピオイド投与による疼痛管理中でも発生する。麻薬性鎮痛薬投与を毎日定時で受けている患者は耐性を発現し、薬物の危険な副作用を起こすことがそれ以下の頻度で麻薬性鎮痛薬を投与される患者よりも少ない。 (略)
「医療従事者や患者は、Fentoraを不適切に服用し過剰摂取すると死に到るおそれがあることを認識する必要があります。」
本日発表の公衆衛生に関する勧告と医療従事者向け情報シートにおいて、FDAは医師やその他医療従事者に対し、Fentoraは製品の添付文書に従って投与することが重要であると警告している。さらにFDAは、頭痛や偏頭痛など短期間の痛みにFentoraを使用するのは危険であると明言している。Fentoraはオピオイドに忍容性がない患者には使用しないことが重要である。 (略)

さらにFDAは、即効性のある鎮痛薬Fentoraを他の鎮痛剤の代替薬とする不適切な使用について懸念している。Fentoraは他のフェンタニル系薬剤と異なり、Actiqといった癌性突出痛治療に用いるフェンタニル系薬剤の代わりに使用することはできない。FentoraはActiqよりも多量のフェンタニルを血液に送るため、Actiqの代わりに同量のFentoraを投与すると致死性の過剰投与のおそれがある。

全文は→FDAニュース日本語


コメントを投稿