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古本からのメッセージ

2009-05-07 | 
すっかり連休の雰囲気もこの雨で終わった気がします。
そして種まきした畑の土には湿っていい感じかもしれません。


古本好きな私がたまに出会うことがある奇跡について今日は書きたいと思います。

インドヘ行く前に古本屋で購入した本。
「インド風まかせ」鈴木美保子

女性一人で旅した紀行文で、思わず手にとって購入していました。

家に帰って表紙をめくると…まず出てきたのは切り抜いた新聞記事。

昭和59年11月19日(月)朝日新聞。
「著者と一時間」というコラムでした。

放浪の旅から得た
 生きることの意味
              鈴木美保子さん

===
通訳という仕事柄、海外へはよく出かけていたが、どういうわけかインドには縁がなかった。
「こんども、ヨーロッパだけ三ヶ月ほど旅してかえってくるつもりだったんです。それがインドに半年近くも居ついてしまって、自分でもびっくりしているんです」

「私が捜し求めていたものは、結局、自分自身の中にある、ということがようやくわかってきました」
===
といった対談の内容が紹介されている。

なんでも鈴木さんは早大文学部でイスラエル建国史を学び、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語と語学も堪能らしい。

それと一緒に出てきたのが1枚の便箋。

「お姉ちゃん 二十二歳のお誕生日おめでとう」というメッセージが書かれていた。
人の手紙とは知りながらついつい読んでみると、

===
遅くなってごめんね。
この本をずぅ~っと探していたものだから、
中身は読んでないから分からないけど、お姉ちゃんの一つの夢であるインド旅行のお役に立てたらと思い、この本をプレゼントいたします。
===

その後は、自分の近況や姉を心配する内容などがびっしり書き込まれていました。

なんだか素敵な姉妹愛をたまたま購入した古本から見る事が出来て、とても幸せになりました。


そしてページをめくっていくうちに、あちこちに赤線が引いてあるのが目に付きました。
きっと一生懸命読み込まれたんでしょうね。

たとえば、
「生きたいように生きている人たちは、社会的地位や何やらに関係なく、皆んな輝いて見える」
というような一行に。

古本との出会いというのも楽しいものです。
誰が購入し、どのような経緯で誰が読んで、私の手に渡ったか。
行間には読んだ人たちの思いでさえも、含まれている古本。

私はこの本を手放すべきなのか?
留めて置くべきなのか?

ちょっと迷っています。


*本の最後には鈴木美保子さんが「ミルク・アンド・ハニー」というジョンレノンとオノヨーコのアルバムについてのエッセイが掲載されているのですが、これまた読む価値あり!でした。







インド風まかせ―女ひとり放浪の記
鈴木 美保子
連合出版

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうですね! (ロカンタ)
2009-05-08 08:55:19
元気堂さんへ
こんにちは。
いつもお世話になっております。
そしてコメントありがとうございます!
本については私もそんな気がしていました…そうだあの方の娘さんに差し上げよう♪
アドバイスありがとうございました!
返信する
出会い (元気堂)
2009-05-07 19:58:54
本との出会いは、何か人との出会いのような
気がします。
その本は、きっと縁あって貴方のもとにあるのでしょう。
次の出会いのために、欲しい方にお譲りしてはいかがでしょうか。
返信する

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