とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

起業家精神の利得の反面となる脆弱性

2022-02-11 22:10:59 | 雑感
起業家はどこで選択を誤るのか ノーム・ワッサーマン P36

 ファウンダーは自分が行動指向、楽観主義なのを誇りにしていることが多い(確かに必要な特質ではある)。ファウンダーの情熱はスタートアップ立ち上げに不可欠な要素だが、同時に、いつどの段階で命取りになってもおかしくない。同様に、ファウンダーの気質によるバイアス──現実主義よりも楽観的、システマチックなプランよりも直感、冷静な論理よりも自身のアイデア/スタートアップ/従業員への強い愛着──もしばしば裏目に出るものだ。
 楽観主義を例に挙げよう。スタートアップの見通しに対する過剰な自信と楽観主義は、家族や友人を従業員としてまたは投資家として事業に参加させることにつながり、人間関係やスタートアップを危険にさらすことが多い。自分が成功する見込みを競争相手よりもずっと楽観的に予測したり、自分の能力や知識を過大に評価したり、初期に必要なリソースを少なく見積もりすぎたり、予測できる範囲の問題を検討しなかったりすることにもつながる。結果として、ファウンダーはしばしば実際に必要となるリソースを集めそこなって、失敗の可能性を高める。ファウンダーが過剰な自負や自信、情熱を抱いていると、別のやり方を検討したり、必要な調整をしたりするのが遅れる。さらに、起業家を取り巻く環境そのものが、ファウンダーの自信過剰という弱みを深刻化させる。多くの起業家は極めて不確かな「雑音の多い」環境で働いている。そこで得られるフィードバックはあいまいであり、確かな証拠に基づいたものではない。そのような環境下では特に、自信過剰といった認知的なバイアスもしくは誤りの影響を受けやすくなり、直感という明晰であるようにみえるただ1つの「インプット」に従いやすくなる。
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