と言うことで振り返り感想。
・最後の竹之内豊(赤坂)が功績(シナリオ)を全部首相に預けた感じだけれども、これも官僚あるあるだと思った。
裏でグランドデザイン描いてコントロールする。
そうでないと国民も官僚も納得しないし、今後の操作もできない。
そして「俺じゃない、全て里見さんのシナリオだ」と言うのは、この後の矢口から「赤坂さんはこう言った」と矢口が言う言質リレーのスタート地点になるから、名目上の文章を口から言ったように見える。このため、私の所感としては赤坂の言っていることは完全に嘘だと考える。
裏で意図を引いたのは赤坂で、グランドデザインを描いたのも赤坂、元農水省の里見が能力がないことは全員分かっている上での裏設定だと勝手に思っている。
・あとこの里見さんも本当いい味出してて、自他ともに無能だと認めてはいるけれども、一生懸命フランス大使にひたすら頭下げてお願いしてるんだよね。無能な自分ができることはこれしかない、と言う感じで。もう本当日本人の心を打ちよる。画竜点睛とはこのことよ。
・と言うことでほぼ満点で大満足のシンゴジであったが、私なりに見たマイナス点も挙げておく。
・前の記事で取り上げたが、ゴジラが風景にマッチしていない。コントラストが強すぎるので、風景に馴染むようにコントラストを抑えるべきであった。
・ゴジラが回復していた時の背びれの動きが、それまであった重量感がなく、見た目のサイズ感が10mくらいのゴジラに戻ってしまっていた。あれもっとゆっくりやった方がいい。
・やはりゴジラの眼球が気になる。目は球なのであって、平面ではない。見ていると、和弓の的みたいなのがずっと続いていてな・・・それが気になった。あとまぶたがなくて瞬きしないのも気になる。
・でそれ以外はもう本当パーペキなんすよ(葛城ミサト)。
米軍の介入タイミング、思想、世界情勢、官僚の会議あるある、私が分からないのは階級章が全然なのでそこだけ逃していたけれども・・・
攻略のアプローチやら何やらがもう私のツボを突きまくってぐったりした後に健康になったわ。
あとあれだ、官僚が新聞記者に情報のやりとりするやん?
自分よく分からないんですよね。接触はあるというのは何となく感ずるところではあるけれども、実際あんな感じなんでしょうか?
・あと新幹線と在来線アタックでもうテンション爆上がりよ。
あとコンクリ注入車の出動があれだけかっこよく見える映画はもう後にも先にもこれだけだと思う。
新幹線と在来線電車とコンクリ注入車のゴリゴリの活躍で我々は未就学児童向けの絵本の「はたらくくるま」だとか「でんしゃ」だとかを見ている時のテンションと同じになり、ツボに刺さってしまった成人男性に対し、幼児退行を促したのであった。
幼児「だー! だー! だー! 」
成人男性「うおおおおお! 」
(※意味同じ)
・あと私が大絶賛したシンゴジを評価しなかった人の評を引いてみる。
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演出が本当に酷い。歴代ゴジラの中で一番の駄作かもしれない。
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勘違いしている人が多いけど、
シン・ゴジラが海外で受けない理由は、派手さや凶暴さが足りないからではない。
シナリオや人間の心理描写が薄っぺらいからだ。
人と人の繋がりや感情変化の描写が手抜きだからウケないのだ。
海外の観客は繊細で、日本人みたいに大雑把じゃない。
怪獣が暴れて、自衛隊の兵器が出れば喜ぶのは子供ぐらいだ。
もともと歴代のシリアス路線のゴジラ作品は、生活を破壊された人々の悔しさや悲しみ、危険を顧みず取材するマスコミ、現場で指揮を執る自衛官、様々な人間の心理が描かれている。
しかしシン・ゴジラでは人間模様の描写が全くない。
エキストラが逃げ惑うシーンがオマケ程度にあるだけで、子供を庇う母親も出てこないし、はぐれた恋人を探す男も出てこない。そもそも負傷者さえ出てこない。
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いや自分は怪獣映画は全然分からないんだが、これって必要なんか?
これやるとちょっとバタ臭い感じがするが・・・
いやまあ今のこの時代の日本人だけにウケれば良し!
映画を料理に例えれば、日本人が作った日本料理が日本人だけ美味い美味いって言って美味しく食事できればそれでいいのだ。
海外の人が「これちょっと違うんじゃね? 」とか言ってもそんなの関係なし!
旨い料理を刺さる人間に作ればいい!
私は堪能させていただきました。本当おいしゅうございました。