「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

徴兵制は一石二鳥?

2010年03月07日 16時25分50秒 | Weblog
 
自民党の右寄り勢力あたりで
きな臭い議論が持ち上がっている
ドイツや韓国等で実施されている「徴兵制」は
“日本国民の義務”として議論するに値し
憲法改正の際は、検討すべきというのだ

また徴兵制は、軟弱な若者を
鍛える上でも有効との意見もある
(これは東国原宮崎県知事の論だ)

いわば徴兵制は、国家の軍事力増強と
国のためには命を投げ出す若者を作るという
一石二鳥の最善の策というのだ

この手の議論は、主にナショナリストたちが
世論の動向を覗いつつ、手を変え品を変え
常にぶち上げてきた

日本は言論の自由が守られている
だから反社会的な事でなければ
何を言っても自由なのだ

しかし、だ
「徴兵制」復活を目論む彼らの論拠は
果たして健全な社会構築に於いて
正しいものなのか?


まず、論拠となっている韓国など
世界の徴兵制の現状だが
ヨーロッパ諸国は2000年以降
次々と徴兵制を廃止しており
英国・フランス・イタリア・スペインなど
志願制に移行している
ハンガリーやルーマニアなどの旧社会主義国も
NATOに加盟した途端に徴兵制を廃止した
また、中国やロシアでさえ
廃止に向け検討されているのだ
因みに戦争好きのアメリカでも
1973年ベトナム戦争の終わりと共に
徴兵制は廃止されている
(兵士適齢期の登録は義務化されているが…)

つまり、だ
徴兵制は世界の趨勢と
時代の流れに逆行しているのだ
 (これは経済的な理由も大きい
  お金のムダが大きすぎるという)

また、次の論点である
軟弱な若者の教育の場に関して

確かに規律正しい「軍」で訓練すれば
表向きの格好、体裁は整うだろう
だが、それで軟弱が正され
人間的にも正道を歩むかといえば
大いに疑問だ

だって、そうではないか
世界一規律が厳しいと言われている
アメリカの海兵員が
日本各地で起こしている
事件事故は平均を上回る率だ
轢き逃げ・窃盗・薬物・強姦…
これは一体どういう訳だ?

日本の自衛隊においても同じことが言える
自衛隊内部で行われてきた官製談合にみる経済不正
隊員の麻薬や性犯罪、窃盗、セクハラ
そして暴力事件など枚挙に暇が無い

こういう組織が軟弱な青年を
健全化できるのだろうか
このことをみても
元々の論拠が崩れているのだ


論拠の無い“彼ら”の本音は
「気に食わない敵を殺す」だけなのだ
それは北○鮮や社会主義国などの敵を
脅し従わせ、または抹殺したいのだ
そのためには、駒となる兵士が必要だ
だから徴兵制を復活させたい…のだ

「気に食わないヤツらを抹殺したい」論理は
暴力団のそれと変わらない
暴力団は健全な社会の毒だ

だから、「徴兵制」を叫ぶ“彼ら”こそ
日本を腐敗させ崩壊させる非国民なのだ

本当に日本を永く平和に保つには
世界の人々と固い友誼で結ばれるしかないのだ
そんな単純な事は子供でも知っている

“彼ら”に聞きたいことはひとつ
お互いにナイフを手にした緊張状態の世界を
本当に子供たちに譲るつもりなのか、ということ
暴力団の幹部でさえ、息子や娘には
「健全な堅気」で暮らすことを願っている
あなた達は、どうなのか?
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「幸せ」って何だっけ? | トップ | カミサンが歓声を上げた理由 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事