「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

20万年の歳月

2018年06月06日 13時54分36秒 | Weblog

今から約20万年前、ネアンデルタール人等の
旧人とは遺伝子が全く異なる新人類ホモ・サピ
エンスが、アフリカの大地に出現した
彼らは、家族単位でしかコミュニティを
形成しない旧人とは違い、仲間と共に狩りをし
その家族たちと共同生活を営んだ
村の始まりだ
その村人たちとは、狩りの情報や、道具の作り方
経験から学んだ天気の予想など様々なことを共有し
知識はどんどん蓄えられていった

彼らは獲物を求めて移動した。ある時は数キロ
ある時は十数キロ移動し、暫くはそこに住んだ



そうして、アフリカ大陸から現在のサウジアラ
ビアからイラン、トルコに移り住み、ある村は
パキスタンからインドに向かい、ある村は欧州
に移動した
その過程で、彼らはネアンデルタール人と交配
があったことが判っている。いまで言うと人間
とボノボが愛し合ったのと等しいように思うが
事実は不明だ。これは推測だが、均整のとれた
体のサピエンスの女に欲情した旧人が、襲いか
かったのかもしれない。その被害はかなりの数
に上り、サピエンスの男たちは戦い、ある時は
避難するといったことが繰り返されたのかもし
れない。そんな中で孕んだ女たちは子供を産む

現代人のDNAには、ネアンデルタール人の遺
伝子が2%余り混入している。その理由が上記
の「被害」にあるのかもしれない…
不思議なことに、アフリカを出なかったサピ
エンスにはネアンデルタール人の遺伝子はない
そして、その遺伝子がない彼らは皮膚が黒く
「被害に遭った」サピエンスの末裔の皮膚は
白い…




ともかく、ホモ・サピエンスは、欧州やアジア
に散らばっていく。その遙かなる旅路は5万キロ
にも及ぶが、前述のようにひとつの村が移動した
距離はせいぜい数十キロだ。それが何十世代も
何百世代も受け継がれ、十数万年かけて現在の
土地に辿り着いたのだ
定住を始めた新人類は家畜を育て農業を始める
そこから、近代へと続く文化や政治が始まった



それから1万数千年が経った現在、人類は石器
時代の彼らより賢くなったのだろうか
人として清潔で高貴なる精神となったのだろうか
文明は飛躍的に発展したが、人間として成長して
いなかったとすれば、この歳月は、ただ虚しい

コメント
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