Cafe & Magazine 「旅遊亭」 of エセ男爵

志すは21世紀的ドンキホーテ?
はたまた車寅次郎先生を師に地球を迷走?
気儘な旅人の「三文オペラ」創作ノート

カレーライスの栞 (1/5)

2007-03-03 14:55:35 | 食彩+酒の肴
<添付画像>:超手抜き「5分間・カレーライス」
(撮影:軽井沢山荘にて、超極寒今年1月上旬の頃)

 おおげさに言えば、カレーライスは日本人の「好む洋食」の代名詞かも知れない。 つまり、洋食のイロハ、ABC?入門編であろうか。。

 「画像のカレーライスは我輩丹精込めて時間掛けて仕込んだ『逸品』である!」と、宣言すれば、「ハイ、それまで」! おおよそ全員の読者諸兄姉に信じて頂ける「一品」となる。

 しかし、それを云うと「おおうそつき」になる。

 カレールーは、レトルトパックから取り出し電子レンジで温めたもの。

 ご飯は、スーパーマーケットで購入した「ご飯パック」をそのまま電子レンジにかけ、温めてから取り出したもの。

 しいて自作自演の料理?創作モノといえば、プチキャロットか。
 (ゆめゆめ誤解無きよう!ブチキャロットを我が畑で育てたのではなく、ブチキャロットを添えた!?という演出を自作という)
 創作行為を解説すれば、白ワイン少々に味塩少々をふりかけ、これまた電子レンジにて調理し、思いつきの数にて数本添え、栄養のバランサーとする。
 次に、パセリかな。
 パセリを冷凍にしてもみほぐし、カレールーにふりかけ、さらに生卵を割って皿の傍に添えた程度。これをもって我輩のオリジナル作品となった次第である。

 カレーライスは、ガキの頃から慣れ親しんできた「洋食メニュー」の一つである。昼夜を問わず断続的に食したカレーは、日本人の食卓に見受ける「家庭料理」の地位を築き上げて久しい。読者諸兄姉も、さぞかしカレーライスに秘められた各種歴史的場面の思い出を思い出して頂ければ、走馬灯の如くにめくるめく各々の思い出のアルバムの片隅に記録されているはず。
 だからこそ、今こうしてレトルトパックになって一層手短に食せる「メニュー」としてもてはやされている。

 さて、ココからが問題である。

 ポピュラーな家庭料理となった「カレーライス」には、それぞれの家庭の味がある。ジャガイモばかりのカレーもあれば、ジャガイモ抜きのカレーもあり、野菜大目の具沢山カレーもあれば、煮込んで煮込んで具の解けてしまったしゃぶしゃぶカレーもある。多めの牛肉と超多めのたまねぎを煮込んで作った「ホンモノのビーフカレー」もある。訳の解らない辛味香辛料をしこたま使ったやたら辛さを強調する超激辛カレーを訳の解らぬ「カレー専門レストラン」にて売り物にする勘違い人種や、それを流行と勘違いして好み望んで自ら進んで食したりする惚けた人種もいる。

 自作自演なる自我自尊的ちょうちん風亜流的ちんどんや「エセ・カレーライス」の氾濫する昨今、しかし、洋食として「カレーライス」の日本上陸を果たした時代には、それなりの「思い入れ」と「丹精込めて」創作されたカレーの歴史があるのを忘れてはならない。歴史的にカレーライスとは、それなりの洋食レストランに足を運んでそれなりの日にそれなりのメンバー打ち揃って敬意を表して食した「高級洋食」から単を発している。

 「カレーライスの栞」と題し、5回連続予定にて連断続的に記事に取り上げたい。そして本日、その第一回とする。


 <・続く・・>