Cafe & Magazine 「旅遊亭」 of エセ男爵

志すは21世紀的ドンキホーテ?
はたまた車寅次郎先生を師に地球を迷走?
気儘な旅人の「三文オペラ」創作ノート

6年来の愛機『FUJIFILM X100S』紹介

2019-04-21 09:15:18 | 趣味の話&本と雑学メモ

<添付画像>我が愛機『フジフィルムX100S』
(撮影月日)平成31年4月21日
(場 所)自宅書斎
(撮影者)トーマス青木


 言わずもがな、我が愛機FUJIFILM X100S・・・

 購入したのは7年前になるか?
 シャッター回数は、本日現在にて16300回。

 したがって、使用頻度が多いのか少ないのか? 少ないと思う。

 愛機(と称する)割には、あまり持ち歩いていないのが現状だ。

 何故に愛機か? となると、好き嫌いで言えば好きだから。だ。

 けれども詳細にわたって理由あり。

 本日時間なし、あらためて解説したい。

    By Thomas Aoki

習作;私のカメラ、、、

2014-01-27 21:48:20 | 趣味の話&本と雑学メモ
<添付画像>FUJIFILM X100S
(撮影月日)平成26年1月26日
(撮影場所)エセ男爵の書斎
(撮影機材)FUJIFILM X20
(撮影者) トーマス青木


 生れて初めて(自分のお金で)買ったカメラは確か、一眼レフの『ペンタックスSP(スポットマチック)』だった。 就職して生れて初めて給料をもらった時(10回払いの月賦で)の出来事だ。
 それから我がカメラ所有変遷が始まり、何台かペンタックスのシリーズを持ち替え、更にはミノルタからニコンのF4にエスカレートし、ボディーもF90とF4の2台を使い分けながら純正の交換レンズも何本か持っていた。が、20世紀末の暑かった夏が終わって涼しくなったころ、一番高価なズームレンズにカビが生えたのを発見する。
 がっかりした。
 ちょいと油断した隙に被った大被害? これを切っ掛けに、ニコンのシステムを全部売り払った。 その代わりに手に入れた『京セラCONTAX-G1』ヴューファインダーカメラに持ち替えた。
 何故か?
 ニコンF4ボディーの重量とそれにまつわる交換レンズ群の重さに辟易していたのだ。つまり、旅先で使うカメラの軽量化を図った。
 それから間もなく、インドネシアに出入り始まった頃にデジタルカメラが台頭する。 このころからコンタックスG1のサブカメラとしてデジカメを購入。 ご存知、SONYの最新鋭マシーンを駆使してインドネシア界隈の撮影にあたった。
 それもつかの間、主流がデジカメに推移する中、高級デジタル一眼レフを持ち歩く素人カメラマンが闊歩する時勢になったのだ。
 
 年金生活者になった今、いくら好きな趣味世界と雖も、云十万円から云百万円するシステムは(経済的に)揃えられないし、揃える気もない。
 しかし「もっと好い画像が撮りたい……」との思い募り、願望が膨らむ。
 そして昨年春、
 あれこれ時間かけ(約5年間か)て試行錯誤した結果、自分に最適のカメラが見つかった。
 それは、
 FUJIFILM X20 (この投稿画像を撮影)
 昨年4月中旬に購入。
 使ってみた。写した。カラープリントした。
 好い。良い。素晴らしい。
 そして突然、同じフジフィル社製のヴューファインダーカメラ「X100S」が猛烈に欲しくなった。
 昨年11月下旬、これを買った。
 
 今、X20とX100Sの2台を使っている。
 楽しくて仕方がない。
 X20は小型高性能ズームレンズを備え、速写も思いのままだ。

 極めつけは、やはり、X100Sなのだ!?!
 接写も可能な広角系単焦点レンズ【フジノン23mm・F2】の切れ味がたまらない。
   (フィルムカメラ換算35mm相当との事)

 「……!?!」
 「はは、おそれ入ります」
何を生意気なこと言っているか。と、お叱りを受けること必定。にもかかわらず、何だか写真撮影が上手くなった気がするのである。
 
 そう、この2台のカメラを気軽に持ち歩きたい。今年は今少しましな切り口の画像を投稿したい。もっと頻繁に、、、。

 そうです。

 我が郷里広島の街角を切取って、肩肘張らずにエッセイと共に投稿するのもいいか。 

 
 (投稿;エセ男爵)

 

FUJIFILMさん ありがとう……

2013-09-02 16:10:17 | 趣味の話&本と雑学メモ
<添付画像>『30,000人の写真展2013・広島会場』
(撮影月日)平成25年8月28日/9月1日
(撮影者) トーマス青木
(撮影機材)iPhone4S 付設カメラ



 こんにちは、不肖トーマス青木です。

 どうやら雨も上がりそうで、にもかかわらずいわゆる台風一過の翌日快晴と云った具合にはいかず、もはや冬になったのではないかと云うほど気温が下がり(ただ今23℃)、うすら寝ぼけた天気が続いています。

 さて昨日、降りしきる雨をかいくぐって『30,000人の写真展2013・広島会場』(2度目)行ってきました。

 最近は、否、ず~とその昔から「これっ!」と思った映画は必ず2回(一週間以内に)同じ映画館に行って同じ映画を観たものです。それと同じく特に最近は、気に入った展覧会は必ず2回以上鑑賞に赴くのであります。

 昨日は主に『Kishin Shinoyama at Tokyo Disny Resort』の写真集宣伝コーナーのパネル見学に出向きました。



 広島会場風景です。


 

 

 一般出品作品は撮影禁止。





 もちろん、
 篠山先生ディーズニーハピネス宣伝パネルも、撮影禁止です。





 久方ぶりに観賞する篠山作品。 どことなく、『まろやか』になったようです。


 そう、この写真集の宣伝だったのです。 買いたくなりました。

 
篠山紀信 at 東京ディズニーリゾート MAGIC
クリエーター情報なし
講談社



 こうして2回にわたって会場に足運ぶ中、3万人写真展参加者の作品のなか、気に入った作品が6点。再度鑑賞しました。

 時間にしてわずか30分のポイント絞り込み鑑賞!?されど珠玉の半時間を過ごしました。 日を改めて、気分をあらためて、同じ作品を鑑賞するのはいいものです。 (トーマス青木)

椎名誠さんの『百年食堂』とか

2013-03-22 13:52:37 | 趣味の話&本と雑学メモ

 実は、椎名誠兄いィの本を(まともな)本屋さん(アマゾンの新本注文)で買ったのは初めて。
著者椎名誠は数十年この方あいもかわらず、取材班一個連隊(各々その世界ではプロフェッショナルな御仁揃いだぞ)を引き連れて全国津々浦々をのたくり回り取材し、その結果を報告書風壁新聞的に書籍になさる。
 いわば、不肖トーマス青木めの『垂涎の的』的人生を驀進されている不良中年男(既に初老男?)なり。 別段美文でもなく、写真画像も芸術的でもなく、書かれていることは大してお洒落でもダンデイでも教訓めいた論文をお書きになるわけでもないけれど、なぜか大好きな作家?否、同年男子なのであります。
 そんな氏が、日本全国によこたわる『百年食』(長く続いている巷の食堂)を取材、一堂に会し壁新聞的に発表されたから堪らず、買ってしまいました。さて、大して面白いわけでもないと思うけれど、のたりのたりと睡眠導入剤タブレット的に(肩肘張らずに神経使わずに)、読み進めていきたいと思います。(投稿:トーマス青木)

はて?『クラウド』とは、なんたるちあ……

2012-01-22 16:31:00 | 趣味の話&本と雑学メモ
<添付画像>クラウド超仕事術(野口悠紀雄著)
(撮影月日):平成24年1月22日
 
本日午前中、野口悠紀雄著『クラウド「超」仕事法』を購入。
 気になって仕方のない(今手元にある)iPhone活用のこと、クラウドという壮大な倉庫に出入りし、様々なデータを運用すること、わけがわからないことばかりの今日この頃、(吾輩の予想通り)野口悠紀雄先生が此処に目をつけておられ、はやくも一冊の書籍(第一刷発刊2011年11月24日)が出来ている。
 「これを見逃してはならじ!」と、
さっそく購入(定価1,500円)し、たった今、帰宅した。
 一刻も早く頁を捲りたい騒動に駆られつつも、しばらくは我慢。 今夜は別の予定あり、たぶん、明日の朝から読み始める。

いやなに、
 そもそも櫻井よしこ著『GHQによる情報操作云々』の書籍、すなわち
GHQ作成の情報操作書「真相箱」の呪縛を解く―戦後日本人の歴史観はこうして歪められた(小学館文庫)
櫻井 よしこ
小学館
を買い求めるつもりで本屋に向かったのだが、

 先に目についたのが此れ、
クラウド「超」仕事法 スマートフォンを制する者が、未来を制する
野口 悠紀雄
講談社
を、先に手にしてしまった。
 櫻井先生書籍は少し後に回し、先に野口流クラウド活用論を垣間見てみたい。
 今まで一度も野口流「超」何とか論を読んだことなく、このたび初めてこの類の本を手にする。 たぶん3時間あれば読み飛ばせる。と思いつつ、この一冊に関しては読後感想文をしたため、数日後になりますがブログ記事にしてみます。

櫻井よしこ氏講演参加不可!

2011-10-01 11:11:45 | 趣味の話&本と雑学メモ
 
 いささか残念です。

 表題のとおり10月1日(本日)公演予定の「櫻井よしこ氏講演会」に先日、参加希望したことはすでに述べた。
 それから約2週間の昨日まで、待ちに待った『講演会への招待状』は吾輩の手元に届かず。
                   ……残念ながら抽選に漏れた(らしい)。
 残念且つ、いささか不愉快だ。
 その実、必ずや抽選に選ばれ、本日はすでに今頃、早めにH-RRホテルへ馳せ参じ、ホテルのコーヒーショップにて開演までの時間調整している頃にもかかわらず? いかんせん吾輩の小さな『その夢』は打ちひしがれた。
 そもそも吾輩は抽選やくじ引が嫌いで、未だかつて「宝くじ」等買った経験皆無。 このたび初めて抽選の申し込みをした次第にて、残り少ない我が生涯のうち、即ち今後金輪際二度とくじ引等に挑戦しないことを誓う。
 さて、まずは気分転換。
 そう、講演会参加の替りにもならないことをする。
 たまたま昨日、古本屋で入手した櫻井よしこ先生と瀬戸内寂聴先生の対談集を手に入れたので、本日から少しずつ、逸る勢い抑えてちまちまと、奔り過ぎないように走り読みするつもりである。
        
ニッポンが好きだから―女二人のうっぷん・はっぷん
瀬戸内 寂聴,櫻井 よしこ
大和書房

 「……!?」

 「はぁ、読書感想文を書くかどうか!ですって?」

 さて、書くかどうか? それは読んだ後の判断であるぞ。

とある時期の開高先生にとって!?ピカソはほんまに天才か…

2010-04-18 01:28:08 | 趣味の話&本と雑学メモ
 久しぶりに本の話です。

といっても、読書感想や書評ではありませんぞ。

「今から読むぞぉ~」と、エセ男爵からトーマス青木への檄文ですな、、、。

その実、
とある読書仲間から電話入り、

「ブックオフで良い本見つけた」

「!?…!…?」

「ヌヌ?それはないよ、100円じゃなくもうひとランク上の金額(3~400円位?)を払ったかな、覚えていないこともないが数冊買ったからな」

 中古本を買う場合は厳しく料金を調べたくなる吾輩は、ついつい(いつもの癖で)値段を聞いたのだ。

 「シナモノは?」

 そう、

 「もちろん、YOU:エセ男爵好み。かの開高健先生著『ピカソはほんまに天才か』美術評論本だよ」とか何とか、「わたくしいささか難しけれど、YOU的には波長ぴったり開高的芸術世界の本ですよ」ときた。
 
 一晩明けて、無性にブツが欲しくなった。
 ネット注文での時差が待ちきれなくて一昨日、広島市内の紀伊国屋で買ってしまった。   
    
ピカソはほんまに天才か―文学・映画・絵画… (中公文庫)
開高 健
中央公論社

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 で、久しぶりにヒットァポン(Hit upon!)。 つまり「的を得た買い物」をしたので嬉しくなり、その読書仲間にメールを出しましたので、以下、そのメールを紹介します。

     ---------------------

----- Original Message -----
From: KT
To: TH
Cc: 1tdocomo
Sent: Thursday, April 15, 2010 11:43 PM
Subject: ピカソはほんまに天才か、、

今朝紀伊国屋で大枚660円支払って新本を買ってきました。
いや実は出版社と著者&著書名をレジの女性に告げ、数ある文庫本の中から探してきてもらったのです。とてもとても、この一冊を探すためにBookOffでウロツクことは耐えられないです。
思わぬ大金を使ったから外食など厳禁。午後の早い時間に帰宅して、遅い昼食を自宅でとりました。
そして先刻ご承知、いつも通り最後の個所「解説」から読み始めようと、後ろから開けば案の定、かの谷沢永一大先生がのたまわっておられるではありませんか。「オモシロイ!」と予感しながら、あれこれ午後及び早い夜のあれこれ済ませて、今、この時間、おもむろに最初のページを開くやいなや、確実に面白い一冊だという事が判明しました。
ゆるりと1ヶ月位懸けて完読すれば、これでまた、不肖トーマス青木めの『書く力量』の増幅に貢献するというもの。
なにはともあれ、
またもや素晴らしい一冊をご紹介下さった!
感謝です、、、。

   --------------------〔メールのコピーはここまで…〕

 いやいや、実は毎週第3水曜日に『読書会:夏目漱石を読む』開催され始め、4月の題目が「夢十夜」なのだ。とんでもないテーマで(はすかしながら)未だかつて読んだこと無い夏目漱石の短編小説。
  
夢十夜 他二篇 (ワイド版岩波文庫)
夏目 漱石
岩波書店

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 余裕をもってアマゾンで注文すればいいものを、急遽今直ぐ欲しくなり、且つ、アマゾンで注文するとついつい直ぐに読まないものまで注文する悪癖あるから経費節減の折、たった一冊限り購入する覚悟をもって地元書店にて購う事にする。
 だから昨日午前中、外出には到底不向きの天候のなか?具体的にはつまり冬が舞い戻った如く寒風吹きすさび氷雨ならぬ小雨降りしきる中、わざわざ「それを探すため」に市内に繰り出した。 そして結果的には、開高大兄著作+夏目漱石もの+文芸春秋〔立ち上がれ日本結党宣言特集〕の3冊を買ってしまったのだ。
 「……!?」
 「そんなことで良いのか?!ですって? ま、いいでしょう……」

夏場に向けてのイメージチェンジか?

2009-07-25 20:45:45 | 趣味の話&本と雑学メモ
  記事投稿儘ならぬ今日この頃? 夏場に向けてのイメージチェンジ?と称して、「ブログ看板」の架け替えをしてみた。

 トーンは、ほかならぬ我輩好みのブルーを基調としたもの。

 「・・・?」

 如何だろうか 少しは涼しそうか?

  涼しさ通り越して寒そうか?

 さもありなん、、 この画像はさる2月(3月だったか?もう忘れた・・)のこと、東大阪市の「司馬遼太郎記念館」を初訪問したときに入手した司馬遼太郎記念館発行の記念誌を画像にしたもの。

 そう、、 我が家の庭先に出て、確か、石灯籠の上に同誌を置いて撮影したもの。

 さて、あらためて、これ、、

   

 ムム? 夏的かどうか?

「司馬遼太郎記念館」、初訪問のこと、、

2009-03-14 10:45:45 | 趣味の話&本と雑学メモ
<添付画像>:司馬遼太郎記念館のしるし

 いろいろ考えた。 でも、どうしても掲載させてください、、、

 本日記事のメインイヴェントは、添付画像の書籍の冒頭に出てくる文言「司馬遼太郎先生の奥様・福田みどり夫人」の手になる書き下ろし、珠玉の叙述詩であるか。 私のような若輩が申し上げるのも畏れ多いのであるが、福田みどり女史の研ぎ澄まされた文章に、あらためて敬服する。
 どうかお許し下さい。 「ごあいさつ」の掲載、ネット文字の「こぴぺ」に非ず。 さりとて著者への失礼は百も承知にて、これだけはキーボードを通して写し書き致したく、書き写した以上はブログ記事にて掲載したくなったことを、、、。

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 (司馬遼太郎記念誌より)

 ごあいさつ

 司馬遼太郎は平成八年二月十二日に、この世を去りました。
 その日から司馬遼太郎のための予定表が、私の予定表に変わってしまいました。 「月某日OO氏と対談」、「某月某日XXへ取材旅行」 ― の横にならべて、私の「△△社のインタビュー」を書き加えることになってしまいました。 司馬遼太郎の予定は消されることなく、むなしくそのまま残っています。
 荒れ狂う海に浮きつ沈みつしながら悲しんでいる余裕もなく、感情も凍結したまま、ただ責任感と義務感で自分で自分を拘束した日々が続きました。 明日という日を考えることもありませんでした。 ふりかえって当時の予定を眺めることは、いまだにできません。
 そんな私をここまでたどりつかせてくださったのは、ひとえに読者の方々のお励ましと親しくおつきあいねがっていた方たちの、これ以上はないという友情でした。 あらためてお礼申し上げます。
 本当にありがとうございました。
 そうした方たちに支えられて司馬遼太郎記念財団が発足したのが、平成八年十一月でした。 司馬遼太郎賞、フェローシップ、菜の花忌も回を重ねることができました。
 ここで私が頭を抱えてしまったのは、記念館でした。
 司馬遼太郎は自己を顕示することを、もっとも好みませんでした。 無私であることと無欲であることを一番愛しました。
 さて、どうしたものか。
当然、さまざまな方から記念館の話はきました。 けれども私がしっかり決意したのは、一人の少年からの電話でありました。 この少年は中学一年生で『国盗り物語』をいま読んでいる、ということでした。
 司馬遼太郎先生の記念館はいつできますかと問われて、私は黙ってしまいました。 少年はうわずった声で話し続けました。
 ぼくたちは友だち五人で司馬遼太郎研究会をつくっています。 作品の半分まで読んだらぜひ先生に会いに行こうよ、といつも話しあっていました。 ところが先生はもうおられません。 どこに会いにいけばいいのですか。 せめて記念館を作っていただいて、そこで先生とお話したいのです。
 正直に言って、私は涙がこぼれました。 この少年の心に応えるためにも作るべきだ、と考えました。 ここで思い出したのは、司馬遼太郎が常に自分が得たものは社会に還元したい、そのことだけは憶えておいてくれ、と言っていたことでした。 そのためにも記念館は必要だと考えました。
 いま、完成した透明感と清涼感に満たされた資料館を眺めていると、青い空に司馬遼太郎のスピリッツが浮かんでくるような気がいたします。
二〇〇二年の菜の花忌で、設計してくださった安藤忠雄さんの講演を聞いた二人の青年が帰り道、菜の花をかかげて声高らかに志高く、志高く、と歌うように躍るように歩いていったということを、友人から聞きました。 私が目にしたわけではありませんが、その光景がいまも胸に残っています。
 この記念館で、司馬遼太郎の人生は完結いたしました。 そしていま、新しい司馬遼太郎の命が誕生しようとしています。
 どうぞ、司馬遼太郎と存分に語りあってください。
 ご協力いただいた方々に、心から感謝申しあげます。

             司馬遼太郎記念財団 理事長 福田みどり


   (以上、2008年1月1日改定第二刷発行「司馬遼太郎」より、あいさつ抜粋)

      -----------------------------------------------------


 念願の司馬遼太郎記念館に初めて足を運んだのは、未だ寒暖定まらない先月2月の中旬のこと、、、。
 やはり、行ってよかった。
 (Cafe&Magazine旅遊亭、関連記事はこちらから・・)
 でもって直ぐにでも、記念館訪問紀行文を書こうと思っていたが、これが又、遅くなった。
 それには理由がある。
 当然ながら感無量。 しばらくしたら虚しくなった。
 まずは、あまりにも早くして、司馬遼太郎という「日本人の知的財産」を失ったことの無念さだった。
 その次に、記念館訪問の記念品として購入した記念誌「司馬遼太郎」(司馬遼太郎記念財団発行・発行者:福田みどり)の最初の「ごあいさつ」を読みすすめ、読み終えて涙があふれ止まるところがなく、心中には今も尚流れ続けている。そんな訳で、とてもじゃないが感想文や紀行文を書く気にはなれなかったのだ。
 あれから1ヶ月になる。
 少し落ち着いた。
 でもって本日、書く。
 そして、シリーズで司馬遼太郎先生に想うあれこれ、連載記事にしてみたく考えている。
 作品との出会いから話したい。
 司馬遼太郎小説をはじめて読んだのは、忘れもしない1987年12月初旬のこと。 社会人になりたての頃からすでに四半世紀も通いなれた小さなスナックバーのママさんに
 「お勧めしたい本あり。是非これを読んで元気を出してください」
 「・・?・・」
 「お貸しする?と言うより、差し出がましいのですが差し上げます。どうぞ時間をかけて読んで下さい・・」
 小説なんてほとんど読まなかった当時の私が、嫌々ながらお借りした(頂いた)のが『項羽と劉邦(上巻)』なのだった。
 深夜に帰宅し、ベッドにもぐり込むや否や一気に150ページを読み進めたらいつのまにか朝になっていた。 その後、酔い覚め(酔い覚ましは必要なかった)水をグラス一杯飲み干し、明け方から一眠りした。 目覚めたら、時計は午後3時を少し回っていた。 まずは眠気覚ましの熱いコーヒーを一杯。 あらためてベッドに潜りこんで読み進めること熱中し、第一巻を読み終えたのは翌日早朝の3時半、丸一日少々掛かっていた。 しかし何故に、かくも早く読み進めること、可能だったか? 稀にみる特殊な精神状態にあって、項羽と劉邦の歴史絵巻物語に没頭し易い精神状態であったか。 なにはともあれ、「項羽と劉邦(第1巻)」は極めてストーリー展開歯切れよく、 いずれは互いに宿敵となる項羽も劉邦も未だ若く血気盛んにして、秦始皇帝の暴政に打ちひしがれていた中国全土に広がる人民の不満や願望を背負いつつ打倒秦をスローガンに、秦始皇帝の敷いた巨大な法制国家の瓦解に向け、一致協力して秦滅亡に漕ぎつける迄を描き切った壮大な歴史パノラマだった。 ページを捲れば次から次へ、漢字に次ぐ漢字は洪水のようにあふれ、我が頭脳の引き出しを一杯にして納まらず、小説のストーリー展開進むとともに歴史上の人物登場すれば、ちくいちその人物の氏素性のショートヒストリーまで及び、簡単に3~4ページを割いてしまう。 登場人物の名前は当然ながら、ありとあらゆる情景描写も性格描写も人物のパーソナルヒストリーも悉く漢字表現だから、読書中の僅か一昼夜にして過去に見たことのある漢字は当然のこと、生まれてこの方出会っていない漢字にまで出会ってしまうありさまにして、本来なら10数ページで挫折するような書籍のはず。 にもかかわらず、一気に読み進め読破した記憶は、決して忘れようもない。
 「項羽と劉邦」の第一巻を読破した読後感は、読んだ、知った、面白かった。 しかし疲れた。
 司馬遼太郎作品「項羽と劉邦」に出会った当時の私は、絶望の真っ只中にいた。 それは、1年がかりの大きな仕事を成功裏のうちにやり遂げた後の虚脱感はさておき、思うように利益の出なかった空しさとビジネスマンとしての無能力さ加減に挫折感を味わっていた真っ最中だった。 だから、普通一人で飲まない酒を飲みに、巷の飲み屋街を徘徊していてこの一冊に出会った。 しかしこの一冊を読み終えた後は当然ながら疲れ果て、その後一昼夜眠った。 目覚めてすっきり、後味悪かった仕事の成果を全く忘れる事できた。 かくして1987年師走を乗り越え新年を向え、項羽と劉邦の両英雄の資質を持った気分になって新機軸のビジネスを求めて旅立の準備をした。 翌年の秋、一回目の欧羅巴自由人生活(2年間)に旅発った。
 その後第2巻と3巻を入手し、全巻を読み終えたのは2年後、1989年の夏だったか。
 この長編小説に出会ってから、私の『読み物』に対する考え方が変わった。 早かったのか?遅かったのか?(一般論的には遅すぎたのであろうが、私論的には決して遅くないと確信し、今に至っている)たぶんあの時、人生の大きな変わり目に、司馬遼太郎作品と出会った。 それ以後、大の司馬遼太郎フアンになってしまい、現在に至っている。
                          (トーマス青木)


<参考・項羽と劉邦>

項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社

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項羽と劉邦〈中〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社

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項羽と劉邦〈下〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社

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再度『英文法徹底学習』か?

2009-01-12 00:45:45 | 趣味の話&本と雑学メモ
 数日考えたが、一大決心をした。
それは、
 今年あらためて『英語学習に取り組む』ということ。
 明日(1月12日月曜日・成人の日)から向こう一年間≒365日、英語学習に600時間費やすことにした。(あくまでも学習であるから、その他英文文章や新聞の斜め読みに費やす時間は別であってこの限りではない)
 主に、英文法を徹底的に紐解き再度徹底学習したい。
 なぜなら、
 きちんとした英語を書きたいからだ。
 
 ブログを始めた頃から英語からかけ離れた生活をしている。 やばい。 急速に語学力が落ち込んでいる。 そしてまた、英文法が混沌としてきたので今年は思い切って英文法を徹底学習することにした。

Collins COBUILD English Grammar (Collins Cobuild Grammar)

Collins CoBUILD

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 上記、Collins COBUILD English Grammar、、、
 実は(過去において)これと全く同じ文法書を購入し、既に一度、1992年の5月に取り組んでいるけれども、その時は約80ページあたり迄読み進めて(総ページ数≒480p.)挫折している。 過去の自分自身の体験に於いて、文法書は一定期間内に通して読んでこそ効果があり読んだ価値があるというもの。 今年はこれを再度最初から読み直したい。 あわせて、毎週送られてくるタイム誌のなか、10ページを目安に徹底精読する。 さらに、一冊、小説を読む。
 その小説とは、既に一昨年より買って準備してあるにもかかわらず、未だ10ページ程度しか進んでいない。 
それは、我輩の尊敬する『日系英国人作家 Mr. Ishiguro』の出世作「日の名残」の原書(The Remainds of the Day.)なのだ。

The Remains of the Day (Vintage International)

Vintage Books

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 これを読了する。(この通読が、一番やっかいな宿題となるであろう)
 上記事項を年間600時間でやりこなす。
 今からだと、一日あたり2時間は英語学習に割くつもりでないと、この目標は達成出来ないだろう。 砂を噛む如くに苦しいが、これを達成すれば、必ずや結果が伴う。
 結果出ること、すなわち来年のこの頃は、正しい英文がスラスラ書けるようになっているだろうか? これを想うと、今から楽しくてしかたない。
 この念頭の口約(書いてしまったから口約ではすまない!)、また、ブログで進捗状況を公開します。。。