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県外の方がお盆休みで帰っていらして

2010-08-18 01:32:48 | Weblog
お盆休み中も普通に診療していたため、県外へ転居された(うちにかかったことのある)飼い主さんが、帰省されたりして数件お越しになりました。お話を聞くと、案外不満を感じている方が多いように感じます。

ある県にお仕事の関係で引っ越しされた飼い主さんには、この業界では有名な大きな規模の動物病院さんをご紹介しました。私は病院には行ったことがないし、院長先生とも面識はありません。聞く話から、おそらくまともな診療をしているはず・・・、と思ってご紹介しました。ただこの患者さんと病院は相性が良くなかったみたいなのです。

規模は大きくてとても立派、とても混雑している(流行っている)。ただし受付してから普通に3時間待ちだそうです。診察に当たる先生が毎回異なるため、その都度症状や体質などを説明しなくてはならず困ってしまったそうです。さらにどうも担当する先生が1年目くらいの新人とわかるレベルの方ばかりだったようで、「院長先生には一度も診てもらうことはなかった」そうです。今度戻ったら別の動物病院に行くつもり、とおっしゃっていました。「先生の病院より、同じような治療や薬なのに高かったのよ~」と言われてしまい、「うちが安いのでしょう、他県なら普通ですよ」とお応えしておきました。

勤務医の先生を複数置くと、必ずこの問題が発生してきます。うちではなるべく同じ先生が同じ患者さんを担当するように努力しています。私は全員のカルテを必ずチェックし、アドバイスを出すようにしています。不明点は相談しに来るよう、診察室の奥にデスクを置いて、待機しています。責任を持たせ、獣医師としての自覚を持たせるには、担当の患者さんにとことんつき合うことが必要だと思っています。「自分が診ている患者さんだ!」と感じなければ、ただの勤務している獣医師でしかないでしょう。それでは独立開業もおぼつきません。

正直なところワクチン接種やフィラリアの予防のレベルでは、ベテランも新人も差はほとんどないでしょう。他の異常に気づくか否か、それは経過をみていいものか否か、このあたりの判断が難しいです。私もなるべく目を光らせ、診察室で患者さんである犬猫を自分自身で直接診るように努力しています。全員を自分で診るのが理想だとはわかっているのですがね。体は一つ、そういうことなのです。