ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

エル・ポロ・ロッコ

2022-04-20 09:28:50 | 食事
 エル・ポロ・ロッコとは、メキシコ発祥のファスト・フード店である。ファストフードといえども、そんじょそこらのバーガーチェーンとは趣を異にしており、30代独身日本式サラリーマンにとって割と有用なお店なのでここで紹介しておきたい。2022年4月、サン・ホゼ市の街路樹や家屋の庭木は気が付かないうちに何だか鮮やかな新緑色になり、春のにおいがしてきた。コロナウイルスによるマスク着用義務は解除され、人々の表情にも解放感が感じられる。ただ筆者はそんな春にこそ花粉などの影響で鼻炎がちで、マスクを着けていないと不自由だ。だからコロナ渦のおかげで米国にマスクの習慣が根付いたことは嬉しく思う。そしてそんなときに藤子A不二夫先生が亡くなったという。



このお店の特長は以下の通りだ。参考にしてもらいたい。



①エル・ポロ・ロッコ
エル・ポロ・ロッコとはスペイン語で“クレイジーな鶏”を意味する。1974年にメキシコ西部のシナロア州にて、ジュアン・フランシスコ・オチョア氏によって開店された小さな鶏肉グリルの店が次第に拡大し、今や全米に500ものフランチャイズ店と直営店が展開されている。2019年には筆者が住んでいたコネチカット州ハートフォード地区郊外にまで進出してきていた。この勢いを見るに、スターバックスやカールスジュニア、タコベルなどのようにいずれ原宿や表参道などに進出し、日本式若者達が行列を作り、めざましテレビで報道されるのも遠い先の話ではなさそうだ。



②店の様子
店名の書かれた黄色い看板にはうっすらとグリルの炎が描かれているのみ、店の建屋は槐色と黄土色の壁と瓦屋根の比較的地味な作りで、見た目にメキシコらしさが少ないのが特長のひとつだ。店内の雰囲気はマクドナルド等の普通のファストフード店と変わりがない。店員のやる気のなさ(特に昼下がり)も一般的なアメリカのファストフード並で、時に買う気が失せることもあるが、カウンターの奥に並ぶ大量のグリルされた鶏肉を目にすると、俄然食欲が湧いてくる。



③グリル鶏肉が美味い
このエル・ポロ・ロッコのおすすめは、まずメインメニューのグリル鶏肉が『美味い』という点である。じっくりと焼き上げられたチキンは表面にこんがりと焼き色が付き香ばしく、中はホクホク、そして何より余計な脂がしっかりと落ちて食べやすい。 薄味という点も見逃せない。メキシコ風の珍妙な辛さなどが全くなく、ほぼほぼソリッドな焼き鳥なので日本人の味覚に抵抗がない。和からしなどをつけて頬張れば、ビールや日本酒の肴にちょうどよいのだ。現地の人々にとってもやはり薄味のようで、様々なサルサをかけて楽しんでいる。1個食べると胃がムカムカしてしまうケンタッキー・フライドチキンとは違い、何個でも食べられそうだ。



④グリル鶏肉は保存がきき、冷めても美味い
一度冷めるともう二度とは食べたくないケンタッキー・フライドチキンとは違い、しっかりと脂が落ちたこのグリル鶏肉は割と保存がきき、冷めても美味いのである。冷蔵庫で2~3日放っておいても温めなおせば普通に美味しく食べられる。であるから30代独身日本式サラリーマンには、ファミリー用やパーティー用の12ピース以上のセットを恥ずかしがらずに注文してみることを勧める。沢山注文するほど1個あたりの価格が当然お得になるからだ。人件費が高い米国では、ファストフードといえどもあまり安くはない。費用対効果を考えて最適な数量を購入したい。



⑤サイドメニューが嬉しい
サイドメニューが栄養豊富かつ酒のつまみにもなるのがエル・ポロ・ロッコのさらに良いところだ。コールスローサラダ、ブロッコリー、ピントビーンズ(うずら豆)やコーンなどの中から選べるが、ここでは30代独身日本式サラリーマンが特に普段食べることの少ない豆を選びたい。この豆がなかなか美味しく、酒にも合うから嬉しいのだ。これらも冷蔵庫に放っておいても味・質共に問題ないものばかりなので、心配いらない。




 週末に(珍しく)イベント事があって買い出しに行くことができなかったり、繁忙期で帰宅が遅くなる週などには、マクドナルド等の栄養価に問題があるファストフードではなく、エル・ポロ・ロッコで鶏肉グリル+サイドメニューを買いだめておいて宅でゆっくりと楽しんでみてはどうだろうか。世の中は合理化が叫ばれているが、梅棹忠夫氏が著書『女と文明』にて、“目的が一つなら合理化(無駄の除去)できるであろうが、たいていのものごとは目的が一つではないですから・・・”と言うような内容が書いてあった。筆者はエル・ポロ・ロッコのグリル鶏を頬張りながら強く共感した。

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