読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

路傍の日本人論、「一度も植民地になったことがない日本」(デュランれい子著/2007年)

2009-10-17 07:16:16 | 本;エッセイ・評論
<目次>
序章 ヨーロッパ人が見た日本人
第1章 日本流気配りはヨーロッパでは通じない
第2章 有名な日本語はKAMIKAZE
第3章 日本は「世界の孤児」として生きよう
第4章 ヨーロッパが敬意を払う日本
第5章 日本のサラリーマンも案外悪くない!?
第6章 ヨーロッパ流コミュニケーションは、したたか

私にとって日本人であることの自覚は、オリンピック、ワールドカップ、WBCなどの「テレビ」観戦の際に、その瞬間だけ押し寄せます。海外に遊びに行ったことはありますが、暮らしたことはありません。ここ三年の間に是非とも実現したいと思います。行き先は、他国への行き来が便利なヨーロッパのどこかにしたいと思っています。

さて、本書は版画家である著者の海外生活から得られた知見がおもしろおかしく書かれています。また、夫とは言え、国籍の違う男性との微妙な感性の違いが女性ならではの視点で表現されています。そして、「一度も植民地になったことがない」日本という国の特異な国柄を改めて浮き彫りにしてくれています。日本のプライド、気概、これからも大切にしたいと思います。


デュラン れい子;
1942年、東京都に生まれる。文化学院美術科卒業。女性初のコピーライターとして博報堂に入社し、サンケイ広告大賞3年連続受賞するなど活躍。退社しスウェーデン人と結婚後、スウェーデン、オランダ、ブラジルに住む。1977年に英国国際版画ビエンナーレで銅賞受賞を機に、アーティストとして活躍するかたわら、欧米の芸術家を日本へ紹介する仕事をはじめ、特に写真およびイタリア美術の紹介に貢献する。2000年より南仏プロヴァンス在住。桐野夏生の『柔らかな頬』のフランス語訳に協力するなど、東京と南仏を往復する生活。著書は『一度も植民地になったことがない日本』がはじめて。

<備忘録>
ダッチアカウント(P15)、ダッチワイフ、ダッチガール、ダッチオーブン(P16)、ドイツ・カッセル「ドキュメンタ」(P35)、日本人代表(P82)、マスターズカントリー(P88)、信長とヤスケ(P96)、食卓とナイフ(P99)、合掌と握手(P100)


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