早生者日記 by K.MITSUNAGA

早生者(わさもん)=
熊本弁で「新しいものが好きな人」という意味
毎週月曜更新(2009年12月開始)

美 味/一夜だけのメゾン・ド・マルゴー

2017年01月09日 | 美味



地元の友人達に「忘年会しましょうよ」と言われ

軽く会場を我が家で承諾してしまったお調子者 …
続くリクエストが「クリスマスで食べ損ねたチキンの丸焼きが食べたい」に
これまた軽く了承してしまった大バカ者…な私です。

自分としてはそんなに料理が上手なわけでもないし
ホームパーティーなるものでお客様をおもてなしした経験もほとんどありません。
さーて、どうする!

外食の経験と、スタイリッシュな雑誌を愛読していた経験だけで
どこまでできるか自分への挑戦のつもりで準備してみました。

まずはこの夜のテーマを自分なりに「ファーマーズ・テーブル」と仮決定
テーブルの上には焦げ茶のリネンのシーツを敷いて
上に置くものは極力自然素材のみ…木、石、植物
ワインはオーガニック



杉の板の上にWECKのガラス保存容器の大小を並べ 
色とりどりのサラダバー
ほとんどが地元和水町のものです。



合わせたのはフェンネルソルト、アンチョビソース、パセリのジェノベーゼソース

そしてチーズ好きとしてはセレクトの腕の見せ所です。
自慢の道具ジロールを使って削る「テット・ド・モアンヌ」 
ジロールの取っ手をくるくる回すと
まるで鉛筆削りの削りかすのようにカットできるんです。
うすーくぺらぺらくるくるに削ったテット・ド・モアンヌは絶品!



もうひとつの目玉のチーズが
この時期だけのモンドール 
モミの木の樹皮でくるんであり、モミの木の木箱に入ってます。
上の皮を剥がすと中からはとろりと熟成したチーズが溶け出し
バケットやジャガイモ、スティック野菜につけても最高

さて、この写真の一番奥の白いお皿に乗るのは…



メインのローストチキンは2キロの阿波尾鶏(あわおどり)
徳島県が誇る人気の地鶏を手に入れました。 
前日にローズマリーやオレガノなどで下味をつけておき
お腹の中に詰めるスタッフィングは鶏レバー
昔から私がお得意だった香味野菜などとレバーを炒めたオリジナルです。 
久しぶりで忘れかけちゃってる…

2時間かけてオーブンで焼き上がり凧糸をはずしたところです。
ちょっとお腹につめすぎたかな…はみだしてるし(笑)



どどーんとテーブルに乗るとお客様からは歓声が! 
よし!つかみはOK(笑)
外の皮はパリパリ
中の肉は地鶏とは思えないほど柔らかくてジューシー
ぎりぎりほんのりとピンクで大成功でした。(ホッ!)



初めてのテーブルコーディネイト 
やってみたら結構できるもんですね。
お客様のお褒めの言葉は お世辞半分と聞き流し
自分としてはまあ85点ってとこか…
「また是非やってね」という甘い言葉に流されないよう
ただとても面白く勉強になった一夜でした。



今夜のテーブルの名は「メゾン・ド・マルゴー」
ただし、当のマルゴーは一切この会に関わっておりません。