アルツハイマーと診断され
要介護2が目前の両親をつれ
秋の気持ちの良い日、福岡は太宰府天満宮にやってきました。
心配ごとは「果たして両親は歩けるか?」と「喜んでくれるのか?」
参道のスタバ…結構デザインが有名なんですよ。
一斉にみんな撮影してる。
参道にはおみやげものの店が並んでいます。
看板を見ながら黙ってもくもくと歩いていた父が急に
「ソフトクリームが食べたいなあ」と言い始めました。
まるで子供みたいでかわいい…
さりげないすすきがステキです。
確か「ぶらタモリ」でも出たお店
店名の「てのごい」は福岡弁で「てぬぐい」って意味
娘の心配をよそに父はずんずん先を歩きます。
私は足の悪い母の手をひいてゆっくり後を追う形
第一の難関…急勾配の橋
周囲は中国の観光客だらけ
平らな道もあるのですが
あえて「正面から行きたい」とは父の希望
ちょうど門にねぶたが飾ってありました。
「飛竜天神ねぶた」と言って
受験合格祈願→登竜門(竜門を登りきった鯉が竜になる)のこじつけか(笑)
夜はきれいでしょうね…(10月いっぱい)
こちらは本殿の右手にある有名な「飛梅(とびうめ)」
菅原道真公が 左遷されてこの地に流されることが決まったとき
自宅の庭の梅の木に向かって詠んだ歌が有名な
東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅花 主なしとて 春な忘れそ
そしたらなんと! 梅の木が道真の後を追って一晩で飛んで来たとか。(京都からかな?)
樹齢は1000年と言われていますが
当時樹齢20年としても1100歳くらいなはず。
梅ってそんなに長生きなのか?
ちなみに、桜は主人と別れるのが悲しくて枯れて
松は梅と一緒に飛んでたんだけど途中で落ちちゃったんだとか…(笑)
すると、それまでほぼ無言だった父がぽつんと
「見てみろ、そんな古い幹じゃないぞ」と言うではありませんか。
何事にも興味を持たなくなり無反応だった父が…
ちなみにこちらは左側の橘(たちばな)の木
帰りぎわに 大道芸人さんが南京玉簾をやってるのを見て
「見て行こう」と自分からアクション
少ない聴衆の前で技を披露してくれる芸人さん
囃子に合わせて手を叩く父…
芸人さん、ありがとう
ゆっくりと駐車場までの道のりを歩く両親を見て
逆に私の方がほっこりと胸がいっぱいになってきました。
人生ってなんてドラマチックなんでしょう!
道真公、ありがとうございました。