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●隠された太陽を取り戻す ― 『青鞜』の女性たち 【芦屋】

2012年03月09日 15時16分31秒 | 芦屋教室
こんにちは、芦屋教室です。

日本初の女性文芸誌『青鞜』が今、再評価されていることを皆さまご存知でしょうか。

『青鞜』とは、与謝野晶子など有名な人物はもとより、無名の女性たちも参加した文芸誌です。
1911年(明治44年)の発刊から100年が過ぎました。

創刊号の表紙は長沼智恵子(のちの高村智恵子)が描き、巻頭を与謝野晶子の詩「そぞろごと」が飾り、
平塚らいてうが「元始女性は太陽であった」で始まる創刊の辞を寄せました。


※太陽のイメージ

18世紀の英国、モンタギュー婦人らの催した文芸愛好家サロンで、
出席者の一人が青い靴下を穿いてきたことから、文学趣味や学識のある女性たちの集まりを
「ブルーストッキング・ソサエティ」と呼ぶようになりました。

『青鞜』(blue stockingの和訳)は、これに由来し、女性文学の覚醒のみならず、
女性自身の覚醒へと飛躍していきます。


(若かりし頃の平塚らいてう)

らいてうは『元始、女性は太陽であった。今、女性は他の光によって輝く蒼白い月である。
隠されてしまった我が太陽を取り戻さねばならない』と宣言し、
自己の内面を見つめることによる自己回復(太陽を取り戻す)を目指しました。

女性が外へ向かう女性解放と、内に向かう自我の解放の二つが必要とし、
女性の社会的権利の獲得と母性の保護を求め女性解放運動の先頭に立ったのです。

発刊当時、平塚らいてうをはじめとする編集人の女性たちは「新しい女」と揶揄されながらも、
女性が「わたし」を主語にして発言できる社会を目指し、男性社会の中で女性としての意見を表明してきました。

「育児中の女性に対しては国が保護すべき」というらいてうに、
「女性も行政に頼らず自立できるだけの経済力をつけるべき」と反論する与謝野晶子の【母性保護論争】。
その他【貞操論争】【堕胎論争】など、男性目線では取り上げられないような当時の女性が抱えていた問題を、
女性同士が論議を交わし、紙面を賑わせました。


(晩年のらいてう) 

子育てと仕事の両立など、20世紀初頭に『青鞜』が提議した問題は、
今なお女性たちが抱える問題ではないでしょうか?

芦屋教室では、来週3月17日(土)に、『青鞜』創刊100周年を記念し、公開講座をおこないます。
「わたし」を生きた女性たちの声とは― 時代背景とともに振り返ります。


講師は、女性史研究家であり、NPO平塚らいてうの会会長の米田佐代子さん=写真です。

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講座名 元始、女性は太陽であった ―『青鞜』創刊百年、「わたし」を生きた女性たちの声を聴く
日  時 3月17日(土)13時~14時30分

お申し込みは、こちら

もしくは、お電話(芦屋教室 0797-38-2666)でも承り中です。
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