Arielのひとりごと

きょうは何が起きるかなぁ~

武尊山ツアー

2020年04月05日 | 
4/4(土)は、上州武尊山に行ってきました。
東京都では週末の外出自粛要請が出て、この日はそれ以降2度目の週末。
行くか、行かないか迷った末に決行しました。
いつもお世話になっている田村ガイドに、昨年から雪の乗鞍岳に行きたいとお願いしていました。
3月中に行く予定だったものの、天候不良で2回順延。
そのうちリフトを利用するMt.乗鞍スノーリゾートが3月末で営業終了となってしまいました。
山小屋1泊2日のツアーでしたが、リフト分の林道を歩くことになるので前泊が必要ですと。
1泊2日でもちょっとなぁーと思っていましたから、2泊3日は諦めました。
同様にリフトである程度の標高を稼ぎ、なるべく短い時間で登れる雪山はないかと調べたところ、川場スキー場のリフトに乗り、そこから目指す山がありました。
それが武尊山でした。
日帰りで行けるところも大きなメリットです。
問題は山に着く前までの「密」。
まず自宅から上野までは、あえて自転車で向かいました。
6時過ぎの上野駅前。ガラーン。
朝早いとはいえ、ここまで閑散としているとは・・・。
新幹線改札口を過ぎた後並んでいる店舗も、開いていたのはコンビニとお弁当屋さんが一軒のみ
いつもはそこそこ人がいるホームも信じられないくらい空いていました。
そして一番心配だった新幹線の車内です。
eチケットで15%引きになったので、指定席にしたんですが、
6:42発たにがわ401号・ガーラ湯沢行の5号車はワタス1人。
マスクをして乗り込みましたが、途中で外してしまいました。
大宮から1人、高崎からスノーボード持参の男性が1人と、下車するまで3人という空きっぷり。
それでも上毛高原駅では、15名ほどの登山者が降りました。
谷川岳ロープウェイ行きのバスは運行していたので、ほぼ行先は谷川岳のようでした。
改札口で迎えてくれた田村ガイドがの車に乗り、川場スキー場に向かいます。
途中、車を停めて小休止。
リンゴの木の向こうには赤城山。
4年前、雪山で登りましたっけ。
50分ほどで川場スキー場に到着。
1Fの駐車場に車を停め、7Fへ。
登山届を提出し、往復のリフト代と義務付けられているココヘリのレンタル料の3,100円を払います。
返却時には保証金の500円が戻ってきます。
ココヘリとは、万が一遭難等の事故にあった時、ヘリコプターに見つけてもらうための発信機です。
田村ガイドからビーコンをレンタルし装着。
ビーコンはもし雪崩に巻き込まれた場合、自分の居場所を知らせる電波送受信機です。
念には念を入れですね。
まずは左のリフトへ。
リフト下に雪がない~。
リフトを降りて、右のパノラマハウスでトイレ休憩を取り、
左のリフトへ乗り継ぎます。
強風のため、3度目の正直でやっと実現したツアーですからね。
待ったかいがありました。
お天気、最高です!
もう見えちゃってるしと田村ガイド。
えっ、どれです?
きょう登る武尊山は赤矢印。
リフトを降りて、雪山の準備をしましょ。
ピッケルをザックから外し、12本爪アイゼンを付けます。
右側には同じく準備をする登山者がいますねぇー。
暑いくらいの陽気に、1枚脱いで出発!
先を行く登山者。
田村ガイドの後に付き、登っていきます。
ピッケルを使うのは今回が2度目。
傾斜のキツイところはブレードを持って突き刺すといいですよ!と教えてもらいました。
石の祠の前で合掌する田村ガイド。
この後向かう剣ヶ峰山(2,020m)が見えます。
先を行く田村ガイドが登りやすいよう、ピッケルでステップを作ってくれました。
その段に足を入れて、よいしょっと!
きょうはいいお天気ですから、こんなナイフリッジも歩くことができますが。
おっと、左手前にピッケルのピックが写り込んどる。
ガスっていたり、ホワイトアウトしていたら、ここは危険すぎて歩けないですね。
山の上からこんな景色を見ていると、今下界で起こっていることは夢なんじゃないかと・・・。
一番の核心部がやってきました。
スリングでビレイ(安全確保)され、ワタスが先に下ります。
こんなに大変な山とは思わなかったよぉ~。
右上のトップからS字を書くように、下りてきました。
安定したところで向きを変え、前向きに。
目指す武尊山はまだ先ですなぁ・・・。
アップダウンを繰り返し、雪のないところも出てきました。
振り返ると、ほれぼれする剣ヶ峰のお姿。
あそこを後ろ向きで下りてきましたからね。
あともう少しだよ~。
下山する登山者とすれ違い。
山頂直下で下山しているグループは全員ストックのみで、ピッケルは持っていませんでした。
その上、お尻で滑っている人もいて、田村ガイドが怒っていました。
その理由は?
ストックでは滑落した時、停止できないこと。
トレース(踏み跡)で歩きやすくなっているところを滑ると、雪面が平らになってしまうこと。
この後ここを登りましたが、確かに歩き難かったです。
マンツーマンで登っていると学ぶことがたくさんあり、ほんとうに勉強になります。
あと一息。
ついに武尊山に着きました!
標高2158.3m。
ちなみに「ほたかやま」と読みます。
山頂標識裏にはエビのしっぽ(強風によって付着した雪)が並んでいました。
「御嶽山大神」の碑もあり、御嶽山の登拝路を開いた行者が武尊山の登拝路も開いたそうな。
碑の前で祝詞を上げる田村ガイド。
その心地よい音の響きに思わず並んで手を合わせました。
こんな時ですから、空いているだろうと思っていましたが、土曜日ということもあり思っていたより登山者が多かったです。
右の男性はずっと半袖で登っていました。
確かに暑かったけど、一応雪山ですからね。
山頂でお昼を取っていたら、どんどん雲が出てきました。
寒くなってきたので、下山開始です。
一番奥が剣ヶ峰山。
何度見てもかっこいい。
徐々に近づいてきました。
山頂に立つ登山者が1人。
その手前の斜面が行きにも通った核心部。
そこに取りつく登山者が見えます。
来ましたよぉ~。
アイゼン付けているのに雪がないっちゅーのがイヤなのよ。
上にいる田村ガイドから、アイゼンの爪を岩にひっかけるよう指示がありました。
すごい角度で足を上げ、手を使い、えいやっと上へ。
雪があるところはしっかりピッケルを突き刺してっと。
剣ヶ峰山の頂上からリフトが見えてしまった・・・。
ここを過ぎれば、一段落。
行きに大変だった上りもなんなく下り、
広い尾根に出ました。
積雪量が多ければもっと伸びている雪庇もきょうは短いッスね。
無事、リフト乗り場に戻ってきました。
乗り継いで、巨大施設のカワバシティ内へ。
ココヘリを返したことで下山報告完了。
途中で駅近の道の駅に立ち寄り、上毛高原駅まで送ってもらいました。
別れ際田村ガイドから、こんな時にありがとうございますと感謝の言葉。
ガイドの仕事は軒並みキャンセルとなり収入激減。
久々のお仕事だったそうですから。
仕事をください!とfacebookで訴えていたのも、行こうと思った理由のひとつでした。
旅行会社のツアーは、よほどの事がない限りその日程で催行しますが、
個人ガイドは、柔軟な対応が利くところが最大のメリットだと思います。
常に天候を考慮し、できるだけベストな時をと、この日に設定してくれた田村ガイドにこちらも感謝します。
新幹線の待ち時間があるので、上毛高原駅内のコンビニへ。
「月夜野クラフトビール」なんて見たこともないビール見っけ。
瓶ビールの栓を開けてもらい、駅中のベンチで無事登頂の乾杯!
きょうは気温が高かったので、500mlのペットボトルとサーモス(500ml)に入れた温かい麦茶だけでは水分不足でした。
カラカラの喉にビールがしみるぜぃ。
16:14発Maxたにがわ412号がやってきました。
あっちのホームもこっちのホームも人がいない・・・。
復路も15%引きになったので指定席の6号車へ。
2階建て車両の1階でしたが、またしてもワタス1人。
なんと帰りは延々その状態が続き、停車駅から誰一人乗ってきませんでした。
上野駅まで貸し切りでぃ。
乗っている人がいなきゃ、降りる人もいないわけで・・・。
上野駅で下車した客はワタス以外に2人?
新幹線改札口を振り返ると土曜日の夕方だというのにこんな感じでした。
改札口を出たところには満開の桜の下にさみしそうなパンダのお雛様。
駅前の丸井に寄り、無印良品でレトルトカレーでも買って帰ろうと思っていましたが臨時休館でした。
そういえば駅中のアトレも休館してましたし。
自転車で自宅に向かう途中、大規模な院内感染が起きた永寿総合病院の前を通りました。
正面玄関横には「頑張れ、永寿病院 地元有志一同」の青い横断幕が掲げられていました。
不要不急ではないのに雪山に行ってしまい、それを見て一層後ろめたい気持ちになりました。
これからは家でおとなしくしています。
そしてそれが収束に繋がることを信じて・・・。