資生堂ギャラリーで開催中の「せいのもとで lifescape」展に行ってきました。
須田悦弘キュレーションということでこれは注目しておりました。
ちょうど銀座を訪れたタイミングで行ってこれました。
各作家さんごとの感想。
須田悦弘
いつもの木彫の椿。資生堂だとこれはぴたりとはまります。
受付に何げに置かれた感がよいです。いかにもそこにふつうにありますというのが。
ケースの中ではなく会場に生息しているというような。
椿は全部で4つ。隣のザ・ギンザに1つ。受付の2つはすぐに見つけたのですがさてあとひとつがわからない。
動向してた奥さんがあっさりと見つけてて教えてもらってようやく発見。
なるほどそこで密かに息をしてたのですね。
志村ふくみ、志村洋子
志村ふくみ氏は草木染めの人間国宝で、洋子氏は娘さん。
グラデーションみたく徐々に違ってく赤い糸の色。
黒の鉄のフレームに束ねて等間隔で垂直に垂らした様の美しさよ。
見る位置を移動してみることで光に照らされ表情を少しずつ変化させてく。
珠寳(しゅほう)
銀閣 慈照寺研修道場の花方教授。
映像ディレクションが須田さんとのこと。室内でのライティングがよい。和のしつらえの部屋の深みある味わいのある画面。
外の映像は綺麗だけどトーンが変わってしまってて室内のほうがよいなあとおもってしまう。
実際のお花も見てみたかったなあと思うものの会期が1ヶ月を越えるのでそれはさすがに難しかったのでしょうね。
クリスティアーネ・レーア
会場へ降りてく通路の上にかかる線で構成されたのが馬の毛だったとは。あとでリストを見てびっくりです。
4点並んでたケースはどれも圧巻。
植物そのものだけでこうも響くか!
ミニマムで構成された作品にやられたと思う。これらの設営、作家立会いなのかが気になった。あの繊細な向きとか調整が必要なんじゃないかと思った。
宮島達男
シルバーなミラーに白のデジタルカウント。ゼロなしのおなじみのスタイル。
角を挟んで左6+右6で12枚。
ずっと見ていられる安定感。そして無限を想う。
うーん、でも黒いケーブルが出てるのがすごく気になる。ちょっと処理すれば見せなく出来るのにと思ってしまう。
でも、むしろこのケーブルの持つ繋がり、というか連帯みたいなのも見せたいということだったのか。だとするとまた見方が変わってします。
あと、会場には「海綿白粉」のケース。これは資生堂が1919年に発売したもの。
シンプルでよいデザイン。このシルバーが下にしつらえたレコード盤みたいな黒いのと調和していてよかったです。
映像のトータルの尺が長かったのはさすがに全部見られなかったものの、展示されていた点数がちょうどよくどれも印象に薄くならずに見終えることが出来たなあと。
明日10/12まで。