あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

第三舞台「深呼吸する惑星」

2012-01-19 21:51:31 | 日々のこと
終わった。

本当に終わってしまった。

第三舞台の封印解除&解散公演「深呼吸する惑星」。

今回は3回見た。

一度は紀伊国屋ホールで、そして二度目はサンシャインの千秋楽で。

そしてラストは先週の日曜日に福岡での大千秋楽のライブビューイングにて。

最初に見たのは大学生の時に渋谷のシアターコクーンでの「ビーヒアナウ!」。あれが90年のこと。

その後、ずっとほとんどの公演を見てて、ファントムペインを見たのが2001年のこと。

10年後に復活すると告げて消えてしまった第三舞台。

でも、きちんと鴻上さんと役者とスタッフは落とし前をつけてくれました。

残念ながらこれが最後になっちゃったけども。

<作・演出>
鴻上尚史

<出演>
筧  利夫  長野里美  小須田康人  山下裕子  筒井真理子 / 高橋一生 / 大高洋夫

荻野貴継  小沢道成  三上陽永


作、演出はもちろんです。

役者陣はよくぞこれだけ揃えてくれたなと。もちろん、勝村さんも見たかったけど、ここまで集まればぜんぜんOKです。

すべての流れを追っては書けないのでポイントとなったところだけ。

(分からないひと、ごめんよ!)


冒頭のYMOの「ビハインド・ザ・マスク」でやられる。やはり旗揚げの「朝日のような夕日をつれて」もYMOの「ジ・エンド・オブ・エイジア」。と思ったら今回の「ビハインド・ザ・マスク」はカバーなのだそう。ツイッターで発見>>iTuens http://bit.ly/xidGZc


「ビハインド・ザ・マスク」をバックにしての振りは親指と人差し指をL字にした両手でフレーミングでもするかのようなもの。静かだけどしっかりと何かを見定めるかのようなイメージはよいなあと。


筧さんと大高さんが後ろ向きでお尻を振って踊るのはやはり「朝日~」ですよね。


キリアスの花の花粉が地球人に幻覚を見せるその価値=コントロール出来るシロモノなのかというのはやはり原発のイメージもちょこっとだけ感じるところ。


長野さんに着ぐるみのことを振るシーンはもうずるい!ずるくてずるくてたまりません。あと「ファジーアウト、ファジーイン」は爆笑。


「タチバナノブヤ」というネーミングはやはり「朝日~」に登場する立花トーイと、岩谷真哉からだろう。岩谷は若くして亡くなったかつての第三舞台の役者。そういう思いが入ってるのが分かってしまうから泣かせてもらった。


高橋一生はどうだろうと思ったがあのはめ込み方はうまいなあと。ギンガとタチバナはどちらも機能してたし、鴻上演出の「トランス」からのシーンも匂わせるシチュエーションはぐっときた→3人のうち誰かがこの屋上から飛び降りたくなったら必ず集まろう、のくだり。


ラストの「ぼくのブログ、全部読んでくれてありがとう」はずんと響いた。一生に抱きしめて、抱きしめ返して、そして離して行ってしまう筧さん。やはりこれが解散してしまう第三舞台であり鴻上さんであり。


惑星「アルティア65」は地球に占領されており基地がある。しかし、地球の軍力がなければアートン星人に滅ぼされてしまうという。「65」というと終戦からの年数に近いし、基地のくだりはやはりアメリカと日本の関係を思い浮かべてしまう。


サンシャインの千秋楽でかつてのメンバー伊藤正宏さん(現在は放送作家)が幻覚のシーンで登場。「朝日~」の台詞とふりをちょこっとやってくれてうれしかった。


一生と若手3名以外の6名は40代後半、もしくは50代に突入。。。なのだけどもみんな若いし、動ける!特に女優陣の若さは半端なかった!


二満月の夜のダンスのフリは動きとフォーメーションが面白かった。


舞台のセットへの映像投影での魅せ方はさすが。これは虚構の劇団からのフィードバック。特に幻覚でセットイメージの映像が壊れてくところはお見事。


ラストの舞台挨拶は大泣きするかと思いきや、みんな笑顔。こらえてはいたのだと思うけども。劇中の筒井さんが言う「サヨナラ!」がまさにそれ。前向いて堂々と言い放つ。


大千秋楽のテロップは素敵だった。特に「第三舞台を創ったひとたち」というのがじーんと来た。


第三舞台は終わってしまったけれども鴻上さんの「虚構の劇団」は好きだし、やはり役者さんたちはみんな気になるのでまた必ず、「宇宙のどこかの劇場」で会うことでしょう。


私家版 第三舞台
クリエーター情報なし
白水社
ファントム・ペイン
鴻上 尚史
白水社
コメント
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